博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

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米国職業教育・職業指導政策の展開

中等教育改造期を中心として

定価: 15,400 (本体 14,000 円+税)
本書は、「教育の機会均等」の観点から、米国中等教育における職業教育・職業指導政策の史的展開の意義と特質を、その背景とも関連させ解明した研究書である。

【著者略歴】
田代直人(たしろ なおと)
1942年 福岡県生まれ
1971年 広島大学大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学
1971年 広島大学教育学部助手
1972年 広島県教育委員会事務局指導主事(教育センター勤務)
1974年 広島大学教育学部講師
1978年 山口大学教育学部助教授
1990年 山口大学教育学部教授
1992年 博士(教育学)
目次を表示します。
まえがき 
序論 本書の意図及び研究方法
第1部 中等教育制度の発展とその基準化の推進 
 第1章 中等教育制度の発展と課題
  第1節 中等教育制度の発展
  第2節 19世紀末における中等教育制度の課題
 第2章 中等教育制度の基準化とNEA10人委員会勧告 
  第1節 NEAの組織化と発展
  第2節 10人委員会の中等教育制度基準化勧告
  第3節 10人委員会勧告の影響 
 第3章 大学入学選抜制度の改革と中等教育制度の基準化
     ―北中部大学・中等学校協会のアクレディテーション事業を中心として―
  第1節 北中部大学・中等学校協会の組織化 
  第2節 アクレディテーション事業の展開
  第3節 アクレディテーション事業の背景と中等教育制度の基準化
第2部 職業教育政策の展開
 第1章 スミス・ヒューズ法の制定過程と法規定の概要 
  第1節 全国産業教育振興協会の連邦職業教育法制定に向けての運動
  第2節 「職業教育に対する国の援助に関する委員会」の概要と活動 
  第3節 スミス・ヒューズ法の制定と労働組合・雇用主団体の対応
  第4節 スミス・ヒューズ法の概要
 第2章 スミス・ヒューズ法制定の背景〔1〕
     ―労働者養成の必要性と伝統的職業教育・訓練制度―
  第1節 産業構造の高度化と労働者養成の必要 
  第2節 徒弟制度の衰退及びアカデミィにおける職業教育の不備
 第3章 スミス・ヒューズ法制定の背景〔2〕
     ―中等学校におけるマニュアルトレーニング(manual training)の導入―
  第1節 中等学校へのマニュアルトレーニング導入の動向 
  第2節 中等職業教育としてのマニュアルトレーニングの機能 
  第3節 マニュアルトレーニングの原理及び性格 
  第4節 マニュアルトレーニングに対する批判 
 第4章 スミス・ヒューズ法制定の背景〔3〕
     ―職業教育の萌芽と州職業教育政策の展開―
  第1節 職業教育の萌芽
  第2節 州の職業教育政策の展開 
 第5章 連邦の州職業教育に対する関与(補助金政策)の根拠
  第1節 州の財源不足と州間の財政力の格差 
  第2節 州間の人口移動と税負担の公平化 
  第3節 国際間の競争
  第4節 連邦憲法の解釈
 第6章 連邦の職業教育政策の意義と中等学校における職業教育の発展
  第1節 ドロップアウト問題と職業教育の機会 
  第2節 パートタイム制・夜間制学校と職業教育の機会
  第3節 女性の産業界進出と職業教育の機会 
  第4節 中等学校における職業教育の発展 
第3部 職業指導政策の展開
 第1章 職業指導運動の萌芽
     ―F.パーソンズを中心として―
  第1節 ボストン職業院における職業指導事業とその社会的背景 
  第2節 パーソンズの職業指導事業と社会改革思想
  第3節 パーソンズの革新的市民育成論と職業指導
  第4節 パーソンズの職業指導の原理とその意義 
 第2章 全国職業指導協会の職業指導推進運動の展開
  第1節 全国職業指導協会組織化の過程 
  第2節 全国職業指導協会の活動 
  第3節 全国職業指導協会「職業指導原理」の公表
 第3章 都市における職業指導政策の展開
  第1節 ボストンの職業指導政策 
  第2節 ニューヨークの職業指導政策 
  第3節 ピッツバーグの職業指導政策
  第4節 都市における職業指導政策展開の特色 
 第4章 州及び連邦の職業指導政策の展開
  第1節 州の職業指導政策の展開
  第2節 連邦の職業指導政策の展開 
 第5章 職業指導政策の意義とハイスクールにおける職業指導の発展
  第1節 年少者の職業選択に関する実態と職業指導政策の意義 
  第2節 ハイスクールにおける職業指導の発展 
 補章 J.B.デービスの職業指導論
第4部 職業教育・職業指導政策の展開と中等教育制度の改造
 第1章 職業教育・職業指導の導入に伴う中等教育の目的の明確化
  第1節 中等教育改造委員会の設置と報告書作成の過程
  第2節 中等教育の主要な目的としての「職業」
  第3節 職業教育・職業指導の導入と「社会的効用」の原理 
 第2章 職業教育の導入と単線型学校体系の発展
     ―D.スネッデンの複線型学校体系論を中心として
  第1節 学校教育への職業教育の導入とスネッデンの教育原理 
  第2節 スネッデンの職業教育論・学校体系論と社会観
  第3節 スネッデンの複線型学校体系論の衰退 
 第3章 職業教育の導入と総合制ハイスクールの発展
  第1節 職業教育の導入と学校形態 
  第2節 総合制ハイスクールと選択制 
  第3節 総合制ハイスクールの発展 
 第4章 6-3-3制への学制改革と職業指導
  第1節 8-4制の形成と学制改革の動向
  第2節 バークレイにおける学制の改革 
  第3節 学制改革と職業指導 
  第4節 ジュニアハイスクールの発展 
総括
参考文献
索引
著者田代直人 著
発行年月日1995年02月28日
頁数380頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0932-6