博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

遊び論研究

遊びを基盤とする幼児教育方法理論形成のための基礎的研究

定価: 29,700 (本体 27,000 円+税)

遊びを基盤とする幼児教育方法の確立という観点から世界の重要な遊び論を分析・解明すると共に、「生成としての遊び」の立場からそれらを批判的に考察した名著。

【この書籍は品切、重版は未定です(2014.11.25)】

【著者紹介】
山田 敏(やまだ さとし)
1934年 愛知県豊橋市に生まれる。
1963年 名古屋大学大学院教育学研究科博士課程(教育学専攻)単位取得退学。
1979年 信州大学教育学部教授。
1985年 文部省在外研究員(ハーバード大学客員研究員)。
現在 信州大学教育学部教授。教育学博士。
※略歴は刊行当時のものです※

【主な著書】
『遊び研究文献目録』(風間書房、1996年)など。
目次を表示します。
まえがき
序章
第1章 生成(Werden)としての遊びの立場からの遊び論
 第1節 「生成(Werden)としての遊び」の概念とその立場
 第2節 「遊びになる」ための三つの条件
 第3節 三つの条件の心理的・動的性格
 第4節 遊びの「内実」と「言葉」
 第5節 三つの条件の「動物の遊び」への適用
 第6節 幼児期の遊びの教育的意義
 第7節 遊びが基盤となるべき理由・根拠
 第8節 幼児の遊ばせ方の若干の視点
 註
第2章 代表的な遊び研究の概観
 第1節 遊びについての代表的人物の説について
 第2節 遊びの教育的意義について
第3節 遊びの規定要因と子どもの遊びの特徴について
第4節 遊びの発達と分掛こついで
第5節 遊びの分類について

第3章 プラトンの遊び論
第1節 プラトンにおける教育と遊び
 第2節 遊びが必要な年齢
 第3節 遊び,哲学・政治活動をする時期
 第4節「遊び」が与える法律への影響
 第5節 快楽や遊びの必要性
 第6節 遊びの定義
 第7節「遊びの大体は・ものを真似ること」
 第8節 遊び論における二つの視点
 第9節 選別主義的思想及び集団遊びの重視
 第10節 若干の批判的視点
 註
 参考文献
第4章 アリストテレスにおける遊び論
 第1節 アリストテレスにおける教育と遊び
 第2節 休息としての遊び
 第3節 教育観
 第4節 若干の批判的視点
 註
 参考文献
第5章 荘子,コメニウスの遊び論
 第1節 荘子における遊び
 註
 第2節 ヨハン・アモス・コメニウスにおける遊び
 註
第6章 ジョン・ロックの遊び論
 第1節 遊びおよびレクリエーションとしての学習
 第2節 遊び道具
 註
第7章 ジャン・ジャック・ルソーの教育思想における遊び論
 第1節 教育上の基本姿勢
 第2節 ルソーの見る幼年期
 第3節 活動的遊びの時期としての幼年期
 第4節 遊びの概念と遊びの意義
 第5節 若干の批判的視点
 註
 参考文献
第8章 イマヌエル・カントの遊び論
 第1節 遊びと仕事の概念
 第2節 良い遊び
 註
第9章 ヨハン・ペスタロッチーにおける教育と遊び
 第1節 教育上の基本姿勢
 第2節 直観教授
 第3節 遊びの重視
 第4節 遊びの時間を支配する精神
 第5節 教授時間と遊び時間との調和
 第6節 身体的陶冶論
 第7節 若干の批判的視点
 註
 参考文献
第10章 フリードリッヒ・フォン・シラーの遊び論
 第1節 遊び衝動
 第2節 仮定された「遊び衝動」の発現としての美
 第3節 遊びの概念
 第4節 若干の批判的視点
 註
 参考文献
第11章 フリードリッヒ・フレーベルの遊び論
 第1節 幼児期の遊び
 第2節 少年期の遊び
 第3節 恩物
 第4節 第1恩物
 第5節 第2恩物
 第6節 第3恩物
 第7節 第4恩物
 第8節 第5恩物
 第9節 第6,第7,第8恩物
 第10節 平面状の恩物(第9恩物~第20恩物)
 第11節 その他の作業用具
 第12節 作業用具の「精神及び性格」
 第13節 運動遊び
 第14節 形と形態への固執
 第15節 遊びの概念と意義
 第16節’幼児期を中心とした発達段階
 第17節 乳幼児期
 第18節 少年期
 第19節 少年期の教育内容
 第20節 神性論
 第21節 全体と部分の関係の認識
 第22節 神性の実現としての教育
第23節 創造的存在としての人間
第24節 受動的・追随的教育と絶対主義的思想
第25節 若干の批判的視点
 註
 参考文献
第12章 ハーバート・スペンサーの遊び論
 第1節 遊びの起源
 第2節 遊びと体操
 第3節 知育論と遊び
 第4節 徳育論
 第5節 遊びと美的教養
 註
第13章 パウル・ナトルプの遊び論
 第1節 遊びの概念
 第2節 遊びと労作
 第3節 遊びと芸術
 第4節 遊びと芸術の目的
 第5節 発達の三段階
 第6節 学校生活と遊び
 第7節 若干の批判的視点
 註
 参考文献
第14章 ジョン・デューイの遊び論
 第1節 遊びの教育への導入
 第2節 遊びの意義
 第3節 遊びの目的
 第4節 遊びと仕事
 第5節 愚行,苦役,及びデューイのフレーベル解釈
 第6節 遊びの定義
 第7節 遊びによる教育の方法
 第8節 幼稚園での題材
 第9節 幼・小の連携
 第10節 デューイのフレーベル批判
 第11節 再び遊びと仕事
 第12節 カリキュラムにおける遊びと仕事
 第13節 関心と努力,及び楽しさ
 第14節 ペスタロッチー,フレーベル,モンテッソーリに対するデューイ
の評価
 第15節 遊び,ゲーム,仕事
 第16節 遊戯期(play period)及びそこでの三原則
 第17節 遊びと仕事の対照的位置づけの観点
 第18節 遊びの指導のための基本的三点
第19節 遊びと想像
第20節 若干の批判的視点

第15章 アラン,マカレンコ,リード,ローレンツの遊び論
第1節 アランの遊び論

第2節 アントン・セミョノヴィッチ・マカレンコの遊び論
  1 教育の最も重要な手段としての遊び
  2 遊びと仕事
  3 遊びの指導
  4 遊びの発達段階
  5 玩具
  6 玩具の与え方
  註
 第3節 ハーバート・リードの遊び論
  1 遊びは芸術の一形式
  2 遊び事としての真の工人
 註
 第4節 コンラート・ローレンツにおける動物の遊び
 註
第16章 マリア・モンテッソーリにおける遊びの位置
 第1節 遊びの概念と評価
第2節 玩具への拒否的姿勢
第3節 モンテッソーリ教具
第4節 個別主義的・練習主義的教育思想
第5節 モンテッソーリ・リヴァイヴァル
 第6節 若干の批判的視点
 註
 参考文献
第17章 ヨハン・ホイジンガーの遊び概念批判
 第1節 「社会的遊び」「高級な遊び」
 第2節 定義上の問題
 第3節 外的形態としての遊び
 第4節 「生成」的認識の欠如
 第5節 定義からの論理的飛躍
 第6節 遊びの範噂の貧弱さ
 第7節 遊びと文化との関係の認識
 註
第18章 バートランド・ラッセルの遊び論 
 第1節 幼児期に不可欠な遊び
 第2節 遊びの源泉としての「力への意志」
 第3節 遊びの心理学的研究の視点
第4節 幼年期の教育の基本構造
第5節 モンテッソーリ教育方法への評価
第6節 幸福な生活に必要な遊び
第7節 若干の批判的視点

 参考文献
第19章 オイゲン・フィンクの遊び論の批判的考察
 第1節 哲学の主題としての遊び
 第2節 遊びの根本的特徴
 第3節 遊び概念と仮象
 第4節 遊びの概念上の構成要素
 第5節 世界の遊び=遊びの形而上学
 註
 参考文献
第20章 ロジェ・カイヨワの遊び概念批判
 第1節 カイヨワの遊びの定義の問題点
 第2節 遊びの範噂
第3節 パイディアとルードゥスの概念
 註
第21章 ジャック・アンリオの遊び概念批判 
 第1節 遊び,及び遊ぶ主体
 第2節 「ものとしての遊び」と「集団による名付け」
 第3節 不確定性
 第4節 二重性
 第5節 イリュージョン
 第6節 遊びの静的な位置づけ
 第7節 遊びを理解する者
 第8節 教育との関係の考察の欠如
 第9節 遊びの概念規定の意味
 第10節 「全ては遊び」「何一つ遊びに非ず」
 第11節 「遊び」概念の狭さ
 第12節 動物の遊びと命名行為
 第13節 遊び衝動とその発現形態,及び既成品としての遊び
 註
結語
あとがき
申し訳ございませんが、只今品切れ中です。
著者山田敏 著
発行年月日1994年02月28日
頁数700頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0874-9