同心円的拡大論の成立と批判的展開
アメリカ小学校社会科カリキュラム構成原理の研究
定価:
17,600
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16,000
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はじめに
序 章 本研究の課題と方法
第1節 研究課題
第2節 先行研究の特徴と問題点
第3節 研究方法
第Ⅰ部 小学校社会科における同心円的拡大論の成立過程
第1章 チャールズ・マクマリーの地理カリキュラム
第1節 レリッシュの同心円的拡大起源説
第2節 レリッシュ説の問題点
第3節 同心円的拡大の先駆的カリキュラム
第2章 アメリカ歴史学会の8人委員会報告書
第1節 8人委員会の前提
第2節 歴史と公民科のカリキュラム案
1)小学校歴史の内容
2)小学校歴史の方法
3)小学校公民科への配慮
第3節 8人委員会報告書の受容と批判
第3章 コミュニティ公民科と小学校公民科
第1節 市民政治からの離脱
第2節 全米教育協会社会科委員会の予備報告
第3節 コミュニティ公民科の成立
第4節 小学校公民科との接続
第4章 新8人委員会の示唆するもの
第1節 新8人委員会の発足と軌道修正
第2節 新8人委員会のカリキュラム案
第3節 新8人委員会の意義と批判
第5章 ハロルド・ラッグの小学校社会科教科書
第1節 新8人委員会とコミュニティ公民科への批判
第2節 ラッグの社会科カリキュラム論
第3節 児童中心主義の意義と問題点
第4節 小学校シリーズ『人間とその変化する社会』の特徴
第5節 子どもの活動と教材
第6章 ポール・ハンナの同心円的拡大論
第1節 ヴァージニア・プランへの関与
第2節 社会科シークエンスの模索
第3節 同心円的拡大論の形成過程
第4節 同心円的拡大論の本質
第7章 ハンナの指導院生による小学校社会科内容研究
第1節 スコープ研究
第2節 シークエンス研究
第3節 なぜシークエンス研究が挫折したのか
第8章 ハンナの小学校社会科教科書の変還
第1節 『日常生活の物語』の性格
第2節 『基礎社会科プログラム』の性格
第3節 『人間世界調査』の性格
第Ⅱ部 同心円的拡大論の批判と代替案
第9章 新社会科の立場からの批判
第1節 子どもは早熟か否か
第2節 同心円的拡大論は柔軟か
第3節 集中的にか包括的にか
第4節 ひとつの妥協案
第10章 『人間:学習過程』(MACOS(メイコス))論争の教訓
第1節 『人間:学習過程』とは何か
1)PSSC物理から『教育の過程』へ
2)『人間:学習過程』の開発
3)『人間:学習過程』の普及
第2節 『人間:学習過程』論争
第3節 教訓として学ぶべきこと
第11章 グローバル教育の理論と課題
第1節 グローバル教育の社会的背景
第2節 グローバル教育の本質
第3節 国際関係教育センター(CTIR)論争
第12章 アンダーソン編『私たちの世界への窓』
第1節 『私たちの世界への窓』の構成原理
第2節 中学年におけるグローバルな視野の確立
第3節 低学年における基礎的技能の育成
1)情報獲得技能と情報報告技能
2)思考技能
3)意思決定技能
第13章 歴史中心カリキュラムの復権
第1節 ラビッチの問題意識
第2節 同心円的拡大批判の論拠
第3節 歴史中心の小学校社会科改革案
第4節 根強い慎重論と反対意見
結 章 小学校社会科カリキュラム研究の到達点と課題
第1節 同心円的拡大論の成立過程
第2節 同心円的拡大存続の理由とその実態
第3節 同心円的拡大の代替案の共通基盤
1)社会科の目的
2)レディネス仮説の受容
3)子どもの心理の重視
第4節 統合社会科へ向けての検討課題
1)社会化と対抗社会化
2)基本的概念の調整
3)高次の思考力の育成
4)低学年社会科の問題
5)教師、親、住民を配慮した改革
英文目次
英文要旨