村落共有空間の観光的利用
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まえがき
第1章 序論
I 村落共有空間の推移と現状
II 村落共有空間における観光的利用の進展
III 集団的所有・管理方法の再評価
IV 本書の目的と構成
第2章 入会林野の林業的利用とその限界
―長野県飯田市を事例として―
I はじめに
II 大瀬木区における林野利用の推移
1)所有林野の構成
2)林野利用の変容過程
III 山林荒廃と造林事業の展開
1)山林の荒廃と保護規定
2)造林活動の進展
IV 林業低迷下の財産区運営の動向
1)山林経営の不振と観光的林野利用
2)人口増加への財産区の対応
V おわりに
第3章 入会林野の解体と林野利用の粗放化
―静岡県沼津市愛鷹山麓を事例として―
I はじめに
II 愛鷹山組合の成立と林野の農地化
1)明治初期までの林野利用
2)愛鷹山組合の成立
3)開墾地の拡大過程
4)開墾地における農業経営
5)林野の耕地化の要因
III 植林事業の展開過程
1)愛鷹山組合による植林事業
2)農用林としての利用
3)農地解放と山林の分割
4)第二次大戦後の造林の進展
IV 農林業的土地利用の後退
1)第二次大戦後の農業経営の変化
2)ゴルフ場開発の進展
3)企業による林野の集積
V おわりに
第4章 入会林野の観光的利用の展開
―長野県茅野市蓼科山麓を事例として―
I はじめに
II 蓼科山麓における林野利用の推移―柏原・湯川の例―
1)財産区有林野の成立
2)草肥農業と林野利用
3)林業的土地利用の展開
4)林野利用と村落社会
III 観光地化と入会林野利用の変容
1)高度経済成長期における就業構造の変化
2)白樺湖周辺観光地の発展
3)蓼科高原の観光地化の過程
IV 観光地化に伴う財産区の動向
1)財産区財政の拡大
2)「区」の再編成と財産区
3)財産区の運営
4)財産区と村落社会との関連
V おわりに
補章 近年の財産区をめぐる動向
I 観光客数と観光施設の変化
II 財産区運営の動向
第5章 地先漁場を基盤とした観光地域の形成
―静岡県沼津市大瀬崎を事例として―
I はじめに
II スキューバダイビングの発展とダイビングスポットの分布
1)日本におけるスキューバダイビングの普及
2)全国のダイビングスポットの分布
III 大瀬崎における民宿地域の形成過程
1)観光地化以前の生業構造
2)民宿地域の形成
IV ダイビング観光地への変容
1)ダイビングスポットの開設
2)観光施設経営の実態
3)ダイビング観光地の成立要因
V 地元村落社会への影響
1)観光関係収入とその配分
2)潜水料徴収をめぐる問題
VI おわりに
第6章 地先漁場におけるダイビング事業の展開
―静岡県伊東市富戸地区を事例として―
I はじめに
II 富戸地区における観光地化の進展
1)観光地化以前の生業形態
2)観光地化の進展
III スキューバダイビングの導入と展開
1)ダイビングスポットの開設
2)ダイビングサービスの進出と経営内容
3)ダイビングサービス進出の要因
VI スキューバダイビングと地域社会
1)漁協・漁業経営への影響
2)宿泊施設経営への影響
3)伝統的村落社会との関係
V おわりに
第7章 結論
I 村落共有空間の観光的利用の意義
II 観光的利用の進展に伴う諸問題
III 集団的所有・管理の今後のあり方
あとがき
事項索引