ナショナリズムと歴史論争
山路愛山とその時代
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序 章
ナショナリズム/山路愛山の賞賛者/「忘れられた」思想家/本書の目的
第一章 若き日の山路愛山
儒教道徳/キリスト教/内村鑑三不敬事件/教育と宗教の衝突
第二章 人間精神の抑圧と解放
山路愛山と北村透谷/保守主義批判/啓蒙主義批判/人生における「文学」の意義/青年教育と精神的煩悶/女子教育と良妻賢母/自立した女性/家族制度の変遷/女性の社会的活動/女性の解放
第三章 歴史研究の方法と目的
考証史学/考証史学に対する反論/儒教と中国思想史/国学派 日本古代の道/水戸学派 忠君愛国の精神/抵抗の精神
第四章 進歩史観
啓蒙史学と徳富蘇峰/山路愛山の社会進歩観/社会革命の構造/マルクス主義史観
第五章 社会史(一)無視された民衆
原膠即の「日本中世史』/貴族の時代における発展と停滞/藤原氏の時代における日常生活/中世の領主と百姓/江戸時代の都市と地方/江戸時代の遊侠
第六章 社会史(二)混合民族国家としての日本
日本人の起原をめぐる論争/井上哲次郎の「単一民族説」/山路愛山の複合民族説/日本列島の異民族/西日本と東日本/日本の精神的統一/「狭義の日本人」と「広義の日本人」/
第七章 社会史(三)海洋国家としての日本
倭冠/
西洋文明との接触/
豊臣秀吉の朝鮮侵略/
外国の影響と鎖国/
造船王岩崎弥太郎/
第八章 国家と個人
徳富蘇峰の転向と山路愛山/小日本論と大日本論/山路愛山の帝国主義論/社会主義と非国家主義/強い国家と強い個人/
第九章 朝鮮半島と中国
日韓併合/内藤湖南の中国論/中国と日本の相違/中国の伝統/共同的社会と個人的社会/中国の教育/被支配民族としての漢人/中国と日本は呉越同舟中国に対する日本人の態度/中国における日本学/中国の独立/日本の対中国政策/人民のための中国/
第十章 国民教育と国際教育
日本主義/異文化理解/日本国民性論/福沢諭吉の新道徳教育論/山路愛山の「世界文明の教育」/井上哲次郎の武士道論/世界の中の日本/
終章 山掩愛山の遺産
自由主義ナショナリストとしての山路愛山/社会史家としての山路愛山/あとがき