ベトナム前近代法の基礎的研究
『国朝刑律』とその周辺
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緒言
凡例
文献史料のベトナム語音訳
第一篇 『国朝刑律』前のベトナム法
第一章 中国支配下のベトナム法試論
はじめに
一 黎明期の法
二 中国法の波及とベトナム社会
(1)南越王国の法
(2)前漢のベトナム支配
(3)徴姉妹の反乱と法
(4)馬援の政治
三 中国歴代諸王朝支配下の法
(1)前期―後漢から魏晋南北朝まで
(2)後期―隋から唐へ
むすび―中国法の継受について―
第二章 李朝刑法考―主として刑罰体系について―
はじめに
一 法典編纂と司法制度
二 刑罰体系
三 その他の諸問題
むすび
第三章 李朝の上木馬
第四章 陳朝刑法雑考
はじめに
一 法典編纂の沿革
二 刑罰体系
三 『安南志略』の刑政史料
むすびにかえて
第二篇 『国朝刑律』の基礎的研究
第一章 『国朝刑律』(『黎朝刑律』)について
はじめに
一 テキストに関する問題
二 『国朝刑律』の構成
三 刑罰体系
四 刑罰法定上の特徴
むすび
第二章 徒刑に関する考察
はじめに
一 徒刑の種類
二 徒刑の年限をめぐる問題
三 徒刑と充軍
むすび―徒刑の要約にかえて―
第三章 罰銭小考
はじめに
一 罰銭の記載形式とその内容
二 罰銭の対象
三 罰銭にかかわる二 二の問題
むすび
第四章 生命の侵害に対する賠償金
はじめに
一 償命銭
二 償命銭の減額
三 償命銭の徴収
四 償命銭に関する二つの問題
五 葬銭などの賠償金
むすび
第五章 侮辱と傷害に対する賠償金
はじめに
一 謝銭の算定基準と金額
二 罵詈罪と謝銭
三 懺謝銭
四 傷損銭
むすび
第六章 財産の侵害に対する賠償金
はじめに
一 倍贓律の検討
二 財産侵害への同額・減額賠償
三 財産侵奪への賠償と身分関係
むすび
第七章 労役等の侵害に対する賠償金
はじめに
一 基本的賠償規定
二 功傭銭
三 課役銭と賦役銭
四 欠番役銭と欠目銭
むすび
第三篇 ベトナム前近代の身分と『国朝刑律』
第一章 ベトナム前近代の奴婢―身分としての奴婢をめぐる基礎的考察―
はじめに―奴婢・奴隷制の研究状況―
一 ベトナムの文献にみえる奴婢諸用語
二 ベトナムの習俗と奴婢支配
三 『国朝刑律』の奴婢に関する諸規定
むすび
第二章 ベトナムの養子について
― 一八世紀以前における養子の実態と養子政策を中心に―
はじめに
一 養子関係の諸用語
二 諸身分における収養状況
三 官吏の収養行為に対する規制
四 養子にかかわる若干の法
むすび
付篇 ベトナムの馬をめぐる二、三の考察―李・陳・黎の三王朝を中心に―
はじめに
一 ベトナムの馬と中国の支配
二 李朝における馬
三 陳朝における馬
四 黎朝における馬
五 『国朝刑律』の馬に関する諸条文
むすび
後記
ベトナム前近代法史年表
『国朝刑律』の引用条文番号一覧表
英文概要
英文目次
索引