博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

ソーシャルサポートを活用したスポーツカウンセリング

バーンアウト予防のためのチームビルディング

定価: 6,050 (本体 5,500 円+税)
スポーツ選手の燃え尽きを予防し、チームのパフォーマンスを最大限発揮するためには? アスリートを取り巻く他者関係に着目したスポーツカウンセリングの実践研究。

【著者略歴】
土屋裕睦(つちや ひろのぶ)
大阪体育大学大学院教授(博士後期課程研究指導担当)。博士(体育科学)。

1964年岐阜県生まれ。筑波大学大学院修了後、中国復旦大学へ留学。帰国後、筑波大学文部技官、助手を経て現職。大学の学生相談室でカウンセラーを担当する他に、プロスポーツチームや日本代表チームにてカウンセリングを担当。日本オリンピック委員会(JOC)スポーツ医・科学サポート部門員。日本カウンセリング学会認定スーパーバイザー。日本スポーツ心理学会認定上級メンタルトレーニング指導士。カウンセリングのスキルを持った体育教師の養成、スポーツカウンセラーの育成をライフワークに活動。
目次を表示します。
序:スポーツの心理臨床学研究を拓く(中込四郎)
まえがき
第1章 本研究の意義と問題の背景
 第1節 スポーツカウンセリングの現場から
  1.1.1 スポーツ活動が心身の発達に与える影響
  1.1.2 青少年期におけるスポーツ活動の弊害
  1.1.3 競技ストレスとバーンアウト
 第2節 ソーシャルサポートへの期待
  1.2.1 ソーシャルサポート研究の始まり
  1.2.2 ストレス緩和効果
  1.2.3 ソーシャルサポート研究の視点
  1.2.4 本研究におけるソーシャルサポートの概念モデル
 第3節 体育・スポーツ領域における研究の現状
  1.3.1 体育・スポーツ分野における研究の背景
  1.3.2 体育・スポーツ分野における研究の現状
  1.3.3 体育・スポーツ分野における研究の課題
 第4節 本章のまとめと本研究における課題の提示
第2章 目的
 第1節 本研究の目的
 第2節 分析枠組みの構築
第3章 ソーシャルサポートの構成要素とその機能
 第1節 ソーシャルサポート構成要素に関する仮説モデル
  3.1.1 既存尺度の概観
  3.1.2 機能的側面を測定する3つの方法
  3.1.3 情緒的サポートと道具的サポート
  3.1.4 本章の目的
 第2節 質問紙による検討
  3.2.1 アスリート用ソーシャルサポート尺度項目の収集
  3.2.2 質問紙調査の方法
  3.2.3 アスリート用ソーシャルサポート尺度の因子構造
  3.2.4 アスリート用ソーシャルサポート尺度の妥当性
 第3節 事例による検討
  3.3.1 事例検討の方法
  3.3.2 事例の紹介
  3.3.3 ソーシャルサポートのタイプと機能
  3.3.4 ソーシャルサポートの観点からみた問題解決過程
 第4節 本章のまとめとモデルの精緻化
第4章 ソーシャルサポートのストレス緩和効果の検討
 第1節 ストレス緩和効果に関する仮説モデル
  4.1.1 アスリートのバーンアウト
  4.1.2 バーンアウトの進行プロセス
  4.1.3 ソーシャルサポートのストレス緩和効果
  4.1.4 本章の目的
 第2節 質問紙による検討
  4.2.1 質問紙調査の方法
  4.2.2 ストレス緩和効果の検討
  4.2.3 ソーシャルサポートのタイプ別にみた緩和効果
 第3節 事例による検討
  4.3.1 調査対象者と手続き
  4.3.2 事例の紹介
  4.3.3 競技ストレスと対処行動
 第4節 本章のまとめとモデルの精緻化
第5章 大学新入部員を対象とした縦断的検討
 第1節 時系列的な因果関連性に関する仮説モデル
  5.1.1 環境移行と競技ストレス:縦断的研究の必要性
  5.1.2 アスリート用ソーシャルサポート尺度の短縮版の作成
  5.1.3 時系列的な因果関連性
  5.1.4 本章の目的
 第2節 質問紙による検討
  5.2.1 質問紙調査の方法
  5.2.2 環境移行期の特徴と直面する競技ストレスの内容
  5.2.3 バーンアウト抑制効果の検討
  5.2.4 時系列的な因果関連性の検討
 第3節 事例による検討
  5.3.1 調査対象者と手続き
  5.3.2 事例の紹介
  5.3.3 各時期に有効なソーシャルサポートの具体的内容
  5.3.4 ソーシャルサポートの有効性を規定する条件
  5.3.5 ソーシャルサポートの実践的な活用法
 第4節 本章のまとめとモデルの精緻化
第6章 ソーシャルサポート活用プログラムの開発
 第1節 ソーシャルサポート活用プログラムの仮説モデル
  6.1.1 ソーシャルサポート活用のための教育プログラム
  6.1.2 ソーシャルサポート活用プログラムの開発と実施
  6.1.3 構成的グループ・エンカウンターの援用
  6.1.4 本章の目的
 第2節 質問紙による効果の検討
  6.2.1 調査対象者と手続き
  6.2.2 質問紙の構成
  6.2.3 質問紙調査の結果と考察
 第3節 事例による検討
  6.3.1 体験的事実の整理
  6.3.2 本プログラムが参加者に与えた影響
  6.3.3 心理的変容過程の検討
 第4節 本章のまとめとモデルの精緻化
第7章 チームビルディングへの適用可能性
 第1節 チームビルディングの仮説モデル
  7.1.1 チームビルディングとは
  7.1.2 仮説モデルの設定
  7.1.3 本章の目的
 第2節 チームビルディングプログラムの作成
  7.2.1 チームビルディング実施に至った経緯
  7.2.2 プログラムの作成
  7.2.3 プログラムの展開
 第3節 方法 
  7.3.1 質問紙調査
  7.3.2 実力発揮度の調査
  7.3.3 調査の実施時期
 第4節 チームビルディングの効果の検討
  7.4.1 質問紙調査の結果
  7.4.2 実力発揮度の結果
  7.4.3 チームビルディングのプロセス
第8章 総括と展望
 第1節 本研究の要約と結論
  8.1.1 本研究の要約
  8.1.2 本研究の結論 
 第2節 現場への提言
  8.2.1 スポーツカウンセリングの現場への提言
  8.2.2 競技スポーツの現場への提言
  8.2.3 学校体育の現場への提言
 第3節 本研究の限界と今後の課題
  8.3.1 環境要因の検討
  8.3.2 パーソナリティ要因の検討
  8.3.3 発達年代の検討
引用文献
参考論文(既発表論文)
巻末資料
あとがき(謝辞にかえて)
著者土屋裕睦 著
発行年月日2012年10月31日
頁数280頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1946-2