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視覚シンボルによるコミュニケーション支援に関する研究

日本版PICの開発と活用を通して

定価: 8,800 (本体 8,000 円+税)
日本版PICシンボルの開発と、実践事例、応用研究を通して、視覚シンボルによるコミュニケーション支援の有効性や可能性、今後の課題等について論じる。

【著者紹介】
京都市生まれ。
同志社大学文学部文化学科心理学専攻を卒業後、京都府長岡京市保健予防課精神発達相談員等を経て、京都府教職員として勤務。2000年大阪教育大学大学院教育学研究科修士課程修了。2006年同志社大学大学院文学研究科博士後期課程修了、教育学博士を取得。
現在、京都府立南山城支援学校教諭、京都教育大学、同志社大学非常勤講師。
目次を表示します。
第1章 序論
 第1節 本書の目的と構成
 第2節 コミュニケーションを支援するとは
 第3節 Augmentative and Alternative Communication(AAC,補助代替コミュニケーション)の研究
  1.AACとは
  2.AAC研究の歴史
 第4節 視覚シンボルの研究
  1.視覚シンボル研究の歴史
  2.日本における視覚シンボルの普及
  3.視覚シンボルの長所と短所
 第5節 PICシンボル
  1.PICシンボルの概要
  2.世界的な普及
 第6節 第1章の要約
第2章 PICシンボルに関する基礎研究
 第1節 日本版PICシンボルの開発
  1.424個のシンボル(1995年)
  2.1071個のシンボル(2000年)
 第2節 日本版PICシンボルの適用年齢
  1.問題と目的
  2.シンボルの理解と象徴機能
  3.適用年齢を得るための先行研究
  4.調査の目的
  5.方法
  6.結果と考察
  7.事例研究で使用されたシンボル
  8.今後の課題
 第3節 シンボルによるメッセージの意図理解に及ぼす文脈の効果
  1.問題と目的
  2.方法
  3.結果
  4.考察
 第4節 第2章の要約
第3章 PICシンボルを適用した事例研究
 第1節 障害児・者の事例研究
  1.目的と対象
  2.先行研究の概観
  3.事例1 「音声言語の表出を促したダウン症児童」
  4.事例2 「施設内での活用を進めた脳性麻痺の成人」
  5.事例3 「自発的なコミュニケーション行動を援助した自閉症青年」
  6.事例4 「音声言語の理解と表出を援助した自閉症児童」
  7.事例5 「応答内容が拡がらなかった知的障害青年」
  8.事例6 「自発的なコミュニケーション行動が育たなかった脳性麻痺児童」
  9.障害児・者の事例研究の総合考察
 第2節 外国人児童の事例研究
  1.問題と目的
  2.事例7 「南米から来た児童の日本語学習への導入の試み」
 第3節 第3章の要約
第4章 PICシンボルを使った応用・発展研究
 第1節 語連鎖と疑問詞学習用フレキシボード対応ソフトの開発
  1.問題と目的
  2.フレキシボード
  3.日本版PIC絵カード集
  4.語連鎖学習プログラム
  5.疑問詞の理解と応答学習プログラム
  6.評価
  7.今後の課題
 第2節 視覚シンボルを使用した知的障害児のための電子メールの開発と情報教育実践
  1.問題と目的
  2.先行研究の概観
  3.PICメールシステム
  4.PICメールVer.1の開発と実践
  5.PICメールVer.2の開発と実践
 第3節 第4章の要約
第5章 総合考察
 第1節 研究を総括して
 第2節 本研究で明らかにされたこと
  1.どのような人たちのコミュニケーションをどのように支援できたのか
  2.効果的なコミュニケーション支援をするために必要なこと
  3.シンボルによるコミュニケーションをさらに発展させるための研究
 第3節 今後の課題と発展の方向性
  1.障害児・者への支援について
  2.高齢者・外国人・一般の人の利用について
引用文献
本書と公刊されている論文の対応
あとがき
著者藤澤和子 著
発行年月日2011年07月31日
頁数264頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1869-4