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保護者をパートナーとする援助チームの質的分析

定価: 10,450 (本体 9,500 円+税)
教師と保護者とスクールカウンセラーが対等なパートナーとなり、チームを組んで子どもを援助するにはどうしたらよいのかという実践上の問いを明らかにした研究である。

【著者略歴】
田村節子(たむら せつこ)
新潟県生まれ 博士(心理学)
1998年 筑波大学大学院教育研究科 修了
現在 明治学院大学心理学部准教授

日本学校心理学会常任理事、日本教育心理学会編集委員、日本学校心理士会茨城県副支部長、日本心理臨床学会茨城県支部役員、医療法人たむら小児科クリニック理事、スクールカウンセラー 他(2009年現在)
学校心理士・臨床心理士・上級教育カウンセラー
目次を表示します。
発刊によせて(石隅利紀)
第Ⅰ部 序論
  第1節 問題の所在―実践を基盤とした問題意識―
  第2節 問題の背景
   1.子供が抱える問題状況
   2.保護者の援助ニーズ
第Ⅱ部 本研究の理論的背景
 第1章 学校心理学者における心理教育的援助サービスと4種類の援助者
  第1節 学校心理学の定義
  第2節 心理教育的援助サービス
   1.一次的援助サービス
   2.二次的・三次的援助サービス
   3.心理教育的援助サービスの担い手
 第2章 スクールカウンセラー
  第1節 わが国におけるスクールカウンセラーの役割
   1.臨床心理学に基づくスクールカウンセラーの役割
   2.学校教育相談に基づくスクールカウンセラーの役割
   3.コミュニティ心理学に基づくスクールカウンセラーの役割
   4.学校心理学に基づくスクールカウンセラーの役割
  第2節 米国におけるスクールサイコロジストの役割
 第3章 援助チーム
  第1節 援助チームの概念の検討
   1.援助チームの目的と意義
   2.援助チームの種類
   3.援助チームのモデル
  第2節 わが国の援助チームに関する先行研究
   1.被援助志向性の調査研究
   2.コーディネーション行動の調査研究
   3.援助チームの実践研究
  第3節 諸外国の援助チームに関する先行研究
   1.援助チームメンバーに関する研究
   2.援助チームメンバーが活用できるシステムやプログラムに関する研究
 第4章 保護者へのカウンセリングとコンサルテーション
  第1節 保護者の援助ニーズ
  第2節 カウンセリングの定義
  第3節 わが国の保護者へのカウンセリングに関する先行研究
   1.保護者の役割や養育態度に関するカウンセリングの研究
   2.保護者自身の分離・個体化に関するカウンセリングの研究
   3.保護者へのソーシャルサポートに関するカウンセリングの研究
  第4節 諸外国における保護者へのカウンセリングの先行研究
   1.保護者のストレス軽減に関するカウンセリング
   2.保護者へのソーシャルサポートや教育プログラムなどに関するカウンセリング
  第5節 コンサルテーションの定義
   1.コンサルテーションの定義
   2.コンサルテーションの種類
  第6節 わが国の保護者へのコンサルテーションに関する先行研究
   1.問題解決型コンサルテーションの研究
   2.相互コンサルテーションの研究
   3.システム介入型コンサルテーションの研究
  第7節 諸外国における保護者へのコンサルテーションの先行研究
   1.保護者へのコンサルテーションの技法の研究
   2.保護者と学校に対するコンサルテーションの技法の研究
 第5章 質的研究法
  第1節 質的研究法とその意義
  第2節 質的研究におけるデータ収集およびデータ処理法
   1.データ収集法
   2.データ処理法
  第3節 質的研究法における倫理
 第6章 理論的背景のまとめ
第Ⅲ部 本研究の目的と基本概念の定義
 第7章 本研究の目的と構成
  第1節 本研究の目的
  第2節 本研究の構成
   1.本研究の構成
   2.本研究の意義
 第8章 基本概念の定義
第Ⅳ部 保護者をパートナーとする援助チームモデルの類型と典型タイプの検討
 第9章 コア援助チームの成立過程と類型(研究1)
  第1節 目的
  第2節 方法
  第3節 結果と考察
  第4節 総合考察
 第10章 コア援助チーム典型タイプの検討(研究2)―不登校児対象ー
  第1節 目的
  第2節 方法
  第3節 結果と考察
  第4節 総合考察
 第11章 コア援助チーム典型タイプの検討(研究3)―発達障害児対象―
  第1節 目的
  第2節 方法
  第3節 結果と考察
  第4節 総合考察
 第12章 第Ⅳ部のまとめと第Ⅴ部および第Ⅵ部への展開
第Ⅴ部 心理的な混乱が大きい保護者をパートナーとするタイプの援助チームの検討
 第13章 心理的な混乱が大きい保護者が援助チームのパートナーとなる心理的変容過程(研究4)―保護者の手記から―
  第1節 目的
  第2節 方法
  第3節 研究過程と結果
  第4節 考察
 第14章 実践モデル(研究4)の確認(研究5)―2事例の分析から―
  第1節 目的
  第2節 方法
  第3節 結果と考察
  第4節 総合考察
 第15章 心理的な混乱が大きい保護者が援助チームのパートナーとなるチーム援助過程(研究6)
  第1節 目的
  第2節 方法
  第3節 結果と考察
  第4節 総合考察
 第16章 第Ⅴ部のまとめ
第Ⅵ部 学校に対して要求が強い保護者をパートナーとするタイプの援助チームの検討
 第17章 学校に対して要求が強い保護者が援助チームのパートナーとなる心理的変容過程(研究7)―保護者の聞き取りから―
  第1節 目的
  第2節 方法
  第3節 研究過程と結果
  第4節 考察
 第18章 実践モデル(研究7)の確認(研究8)―2事例の分析から―
  第1節 目的 
  第2節 方法
  第3節 結果と考察
  第4節 総合考察
 第19章 学校に対して要求が強い保護者が援助チームのパートナーとなるチーム援助過程(研究9)
  第1節 目的
  第2節 方法
  第3節 結果と考察
  第4節 総合考察
 第20章 第Ⅵ部のまとめ
第Ⅶ部 総合考察
 第21章 本研究のまとめ
  第1節 保護者をパートナーとする援助チームモデルの類型と典型タイプの検討
  第2節 心理的な混乱が大きい保護者をパートナーとする援助チームの検討
  第3節 学校に対して要求が強い保護者をパートナーとする援助チームの検討
 第22章 討論
  第1節 保護者が援助チームのパートナーとなるステップ
  第2節 保護者と協働する意義
  第3節 保護者をパートナーとする援助チームのコーディネーターの役割
 第23章 本研究の限界と課題
  第1節 研究上の限界と課題
  第2節 実践上の限界と留意点
 第24章 本研究の貢献
  第1節 学校心理学への学問上の貢献
  第2節 心理教育的援助サービスへの実践上の貢献
引用文献
要約
資料
謝辞
著者田村節子 著
発行年月日2009年12月15日
頁数410頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1763-5