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散文理解における類推の発達とその教授活動に関する実験的研究

定価: 6,050 (本体 5,500 円+税)
画面で幼児に絵本を読み聞かせた実験、中学生と大学生による代数文章題の達成と大学生が散文の閲読後にチャット画面で内容討議した実験で類推の寄与を指摘した。

【著者略歴】
光田基郎(みつだ もとお)
1941年京都市出身、1964年京都大学・教育学部卒
京都大学大学院、九州大学旧教養部助手、徳島大学講師、助教授、教授を経て現在は大阪経済大学教授、教育学博士(京大)。
目次を表示します。

第1章 類推と知識利用:先行研究の展望
 問題の設定
 第1節 類推の成立過程における知識表象の操作とその巧緻化
 第2節 閲読文の表象からの類推とその効率化
 第3節 協調学習における教示効果と類推の活性化 
 第4節 結語
第2章 代数学習における類推に関する中学生と大学生の差異
 問題の設定
 第1節 数学文章題の達成における表象の抽象化と函数概念の理解
 第2節 代数文章題達成過程における類推の効果とその年齢差
  実験2-1:最大公約数と最小公倍数の理解における類推の寄与とその年齢差
  実験2-2:与えられた数値を手がかりに,重ねたサイコロの目を当てるまでの類推とその年齢差
 本節の結論
 第3節 直観的な類推とその制御
  実験2-3:空間表象からの直観的な類推とその制御
  実験2-4:課題達成の目標に即応した直観的な類推とその写像過程の制御
 本節の結論
 第4節 写像とその制御における空間表象の効果:比喩による代数文章題の達成への促進
  実験2-5:連立方程式の理解における比喩と類推の効果に関する年齢差
  実験2-6:天秤を用いた2進法の理解における比喩的な写像と年齢差
 本節の要約と結論
 第5節 本章の結論と要約
第3章 4-5歳児にパソコン画面で読み聞かせた絵本の理解における類推の寄与と年齢差
 問題の設定
 第1節 絵本の読み聞かせに触発された思考の展開
 本節のまとめ
 第2節 絵本の内容理解における類推の年齢差
  実験3-1:絵本の内容理解における類推とその年齢差
  実験3-2:電算画面で読み聞かせた絵本の理解における類推と教示効果の年齢差
 本節の総括
 第3節 教示による類推の方向付けとその年齢差
  実験3-3:類推における基礎―目標領域間の関係性の教示効果
  実験3-4:記憶容量の効率的運用を企図した教授活動とその年齢差
 本節の結論と要約
 第4節 誤信念課題の理解とその類推による絵本の内容理解
  実験3-5:誤信念の理解と類推による絵本の内容理解に関する4歳児と5歳児の差異
  実験3-6:絵本に描かれた誤信念の理解における言語理解能力と類推の効果
 本節の結論と要約
 第5節 本章の結論と今後の検討課題
第4章 Web上の協調学習における類推の効果
 問題の設定
 第1節 類推における知識表象の一般化・抽象化
 第2節 協調学習における教示効果と類推の活性化
  実験4-1:散文理解への手掛かり教示の挿入位置による討議と内容理解の促進効果の差異
 第3節 集団討議の習熟による知識利用の巧緻化と対人態度の変容
  実験4-3:Web上の協調学習の習熟による散文の内容討議と理解の巧緻化と類推の活性化
 第4節 本章の結論
第5章 総括:類推による知識の生成とその発達
 第1節 本研究から得られた知見
 第2節 今後の課題
文献
謝辞
著者光田基郎 著
発行年月日2009年03月31日
頁数190頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1740-6