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高齢者の心理的ウェルビーイングと臨床健康心理学的支援

ポジティブ心理学からのアプローチ

定価: 9,900 (本体 9,000 円+税)
高齢者の心理的ウェルビーイングに関する調査研究に加え、ポジティブ心理学の独創的な視点から、ウェルビーイングの向上を試みる臨床健康心理学的支援の介入研究を展開した。

【著者略歴】
稲谷ふみ枝(いなたに ふみえ)
1964年生
スウェーデン国立リンシェピング大学留学後、帰国し琉球大学大学院で高齢者のウェルビーイング研究を行う。
現在、久留米大学文学部教授(心理学博士)。

臨床心理士として、認知症の高齢者を対象とした心理療法や介護職・家族を対象としたストレスマネジメント教育を研究実践している。また、認知症高齢者を対象としたコミュニケーション法のバリデーション法の資格を有する。
目次を表示します。
まえがき(久留米大学教授 津田彰)
第1章 高齢者の心理的ウェルビーイングと臨床健康心理学的支援へのポジティブ心理学からのアプローチ
 第1節 高齢者の心理的ウェルビーイングとQOL、健康支援
 第2節 これまでの高齢者の心理的ウェルビーイング研究動向
 第3節 ポジティブ心理学研究の動向
 第4節 臨床健康心理学の概念の整理、関連用語の定義
 第5節 臨床健康心理学的支援の技法、接近モデルと適用範囲
 第6節 高齢者と高齢者を支援する側に対する臨床健康心理学的支援
 第7節 高齢者の心理的ウェルビーイングの測定の問題
 第8節 高齢者の心理的ウェルビーイングの影響要因に関する問題
第2章 本研究の目的と意義
 第1節 本研究の目的
 第2節 本研究の意義
 第3節 本研究の構成
第3章 高齢者の心理的ウェルビーイングの測定尺度の開発
 第1節 老年期のポジティブな心理機能の評価(研究1)
 第2節 高齢者の属性とライフスタイルの評価(研究2)
 第3節 本章のまとめ
第4章 高齢者の心理的ウェルビーイングに及ぼす家族・関係性の影響
 第1節 祖父母役割・機能(研究3)
 第2節 祖父母としての意味(研究4)
 第3節 孫との支援関係(研究5-1、研究5-2)
 第4節 祖父母・孫関係と心理的ウェルビーイング(研究6)
 第5節 高齢者の仕事とプロダクティビィティ(研究7)
 第6節 ソーシャルサポートネットワーク・コンボイ(研究8)
 第7節 本章のまとめ
第5章 高齢者のウェルビーイングに寄与する臨床健康心理学的支援:直接的介入
 第1節 コラージュ療法(研究9)―認知症の利用者を対象とした心理アセスメントとして―
 第2節 パーソン・センタード・ケア(研究10)
 第3節 ターミナルケア(研究11)グループホームにおけるターミナルケアの可能性についての一考察―利用者を中心とした身体的・心理社会的ケア―
 第4節 バリデーション法(研究12)―認知症高齢者とケアスタッフのQOLと健康支援―
 第5節 包括的心理支援(研究13)
―老年期うつ病(回復期)の利用者に対する心理面接の事例―
 第6節 本章のまとめ
第6章 高齢者を支援する側への臨床健康心理学的支援:間接的介入
 第1節 介護職員のメンタルヘルスとワークストレス(研究14)
 第2節 介護職員のワークストレスと離職(研究15-1、15-2)
 第3節 介護職員のストレスマネジメント教育(研究16)
 第4節 介護職員へのストレスマネジメントの短期効果(研究17)
―教育プログラムの内容的妥当性と気分変化の検討―
 第5節 介護職員へのストレスマネジメントの長期効果(研究18)
―ポジティブ心理学の視点の検討―
 第6節 本章のまとめ
第7章 総合的考察
 第1節 本研究の結果のまとめ
 第2節 高齢者の心理的ウェルビーイングに影響する要因のポジティブ評価からの特徴
 第3節 高齢者と高齢者を支援する人々のメンタルヘルスに対する予防的支援の構築と問題点
第8章 本研究の制約と将来の展望
結語
引用文献
謝辞
著者稲谷ふみ枝 著
発行年月日2008年03月31日
頁数252頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1676-8