乳児における重力法則理解の発達
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概要
1 乳児研究の意義
1.1 哺乳類の中でのヒトの乳児期の特殊性
1.2 人間の一生における乳児期の特殊性
1.3 人間の知識構造の探求において乳児期研究が持つ意味
1.4 乳児にとっての乳児期研究の意味
2 乳児研究の歴史と方法
2.1 従来の乳児観
2.2 方法論の発達
2.2.1 選好注視法
2.2.2 馴化・脱馴化パラダイム
2.2.3 期待背反のパラダイム
2.2.4 条件付けの利用
2.2.5 視覚的走査(visual scanning)の測定
2.2.6 測定方法の限界
2.2.7 方法論の進歩と新しい乳児観
3 乳児の認知発達研究における視点
3.1 生得vs.獲得
3.1.1 生得論
3.1.2 獲得論
3.1.3 相互作用論
3.1.4 文化・文脈依存説
3.2 質的vs.量的
3.3 領域一般vs.領域固有
3.3.1 領域一般的な心的構造
3.3.2 領域固有の概念構造
3.4 制約
4 物理法則理解の研究
4.1 科学理論,素人理論,素朴理論の関係
4.1.1 科学理論と素朴理論
4.1.2 大人の素朴物理学(素人物理学)と乳児の素朴物理学のつながり
―素朴物理学発達のモデル―
4.2 素朴物理学における先行研究
4.2.1 対象の性質に関する理解
4.2.2 対象の動きについての理解
4.3 重力法則に関する先行研究
4.3.1 大人の重力法則理解
4.3.2 幼児における重力法則理解
4.3.3 乳児における重力法則理解
5 本論文の目的
5.1 重力法則研究の意義
5.2 第1のアプローチ―乳児の認知世界での重力法則理解
5.3 第2のアプローチ―乳児の重力法則理解と大人の重力法則理解のつながり
6 実験1~3:乳児の認知世界での重力法則理解
6.1 実験1-1:乳児における安定性の認知
6.1.1 方法
6.1.2 結果
6.1.3 考察
6.2 実験1-2:実験1-1の統制条件実験
6.2.1 方法
6.2.2 結果
6.2.3 考察
6.3 実験2:支え関係理解を制御する環境変数の同定(1)
6.3.1 方法
6.3.2 結果
6.3.3 考察
6.4 実験2の再分析:乳児における重力法則理解の発達の規定因
―支え関係の理解と身体能力との関連―
6.4.1 方法
6.4.2 結果
6.4.3 考察
6.5 実験3:乳児における重力法則違反の理解
―違反事象への馴化の転移を指標として―
6.5.1 方法
6.5.2 結果
6.5.3 考察
7 実験4~9:乳児の重力法則理解と大人の重力法則理解のつながり
7.1 実験4:物体落下の方向性に対する敏感さ
7.1.1 方法
7.1.2 結果
7.1.3 考察
7.2 実験5:チューブ内落下課題における鉛直方向性エラーの出現時期(1)
7.2.1 方法
7.2.2 結果
7.2.3 考察
7.3 実験6:チューブ内落下課題における鉛直方向性エラーの出現時期(2)
7.3.1 方法
7.3.2 結果
7.3.3 考察
7.4 実験7:チューブ内落下課題における鉛直方向性エラーの出現時期(3)
7.4.1 方法
7.4.2 結果
7.4.3 考察
7.5 実験8:重力と連続性の獲得時期の比較(1)
7.5.1 方法
7.5.2 結果
7.5.3 考察
7.6 実験9:重力と連続性の獲得時期の比較(2)
7.6.1 方法
7.6.2 結果
7.6.3 考察
8 総合考察
8.1 第1のアプローチ ―乳児の認知世界での重力法則理解
8.2 第2のアプローチ ―乳児の重力法則理解と大人の重力法則理解のつながり
8.3 乳児の知識はどこまで体系化されているのか
8.3.1 概念としての重力法則の獲得
8.3.2 素朴物理学の中での重力法則知識
8.3.3 重力法則理解における乳児の知識の構造
8.4 認知の発達を促すものは何か
8.4.1 重力知識における生得と経験の関わり
8.4.2 身体能力と認知機能の発達
8.5 乳児の知識をどうやって「測る」のか
8.5.1 注視時間の持つ意味
8.5.2 方法論上の問題
8.5.3 比較認知からのアプローチの可能性
8.6 本研究の意義と今後の展望
9 引用文献
10 関連業績
謝辞