博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

自己―他者間の葛藤における調整

“個人主義・集団主義”概念の再検討

定価: 8,800 (本体 8,000 円+税)
人間にとってともに重要な自己と他者のバランスを取る様子を実証的に明らかにし、それに影響を及ぼす文化を“表象”として具体的に捉えることを提案する。

【著者略歴】
平井美佳(ひらい みか)
1974年 東京生まれ
2001年 聖心女子大学大学院文学研究科博士前期課程 修了
2003年 聖心女子大学大学院文学研究科博士後期課程 単位取得退学
2003年 日本学術振興会特別研究員(PD)・お茶の水女子大学
現在 お茶の水女子大学 人間文化研究所研究員
聖心女子大学、津田塾大学、東京成徳短期大学、東京理科大学、明治学院大学 非常勤講師

博士(心理学)、臨床心理士
目次を表示します。
目  次
はじめに
第1章 “個人主義・集団主義”の何が問題か
 1.1.“個人主義・集団主義”概念とは
 1.2.中心的な研究者とその理論
 1.3.“個人主義・集団主義”の問題点
  人間の二重性の問題:自己の独立性と他者との関係性
  文化を独立変数として扱う問題
  実証的根拠と多次元的概念の問題
 1.4.本研究の目的
  自己一他者間の葛藤における調整についての検討
  葛藤の調整における文化の役割についての検討
 1.5.本書の構成
第2章 大学生による自己一他者間の葛藤の調整
 2.1.大学生はどのように自己と他者の葛藤を調整するか?
 2.2.面接法による調整プロセスの検討
  方法
  結果と考察
 2.3.質問紙法による再検討
  方法
  結果と考察
 2.4.本章のまとめと考察
第3章 高齢者による自己ー他者間の葛藤の調整
 3.1.高齢者はどのように自己と他者の葛藤を調整するか?
 3.2.面接による調整プロセスの検討
  方法
  結果と考察
 3.3.本章のまとめと考察
第4章 大学生と高齢者における共通性と差異
 4.1.なぜ大学生と高齢者なのか?
 4.2.大学生と高齢者の間接的な比較
  方法
  結果と考察
 4.3.本章のまとめと考察
第5章 自己一他者間の葛藤の調整についての表象
 5.1.葛藤の調整を規定する文化とは何か?
 5.2.内在化された文化を捉える試み
  方法
  結果と考察
 5.3.本章のまとめと考察
第6章 表象と行動との関連
 6.1.表象は葛藤の調整にどのように関わるか?
 6.2.大学生と高齢者の男女における表象の検討
  方法
  結果と考察
 6.3.表象と行動との関連の検討
  高齢者の場合
  大学生の場合
 6.4.本章のまとめと考察
第7章 総括的討論
 7.1.本研究の結論
  自己と他者の調整という人間における普遍性
  内在化された表象としての文化の役割
 7.2.本研究の意義
 7.3.今後の課題
  自己と他省の調整に関する課題
  表象としての文化に関する課題
  その他の残された課題
引用文献
謝辞
著者平井美佳 著
発行年月日2006年11月30日
頁数194頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1601-6