博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

子どものしつけと自律

定価: 3,960 (本体 3,600 円+税)
本書は,子どもの発達に関わって,「自律の確立」が教育の最優先課題であることを示し,そのために自己規律の確立をめざすことが重要であると主張する。そして,子どもの「自己規律」の確立のためにどのように教育するべきかについて,先行研究やこれまでの教育理論などを参照しながら考察している。教育心理学的・発達心理学的・教育学的にも重要な本である。

【著者】
ジョージ・G.ベア(George G. Bear)
デラウェア州立大学教育学部教授
モーリン・A.マニング(Maureen A. Manning)
デラウェア州立大学教育学部助手(第9章共著)
【監訳者】
塩見邦雄(Kunio Shiomi)
兵庫教育大学大学院教育臨床講座教授 教育学博士
【訳者】
古川雅文 兵庫教育大学学校教育研究センター教授
秋光恵子 兵庫教育大学大学院教育臨床講座専任講師
松久康子 翻訳家
坂本美紀 兵庫教育大学大学院教育臨床講座助教授 博士(教育学)
目次を表示します。
まえがき 
第1章 自律の発達
自律を発達させることと規律を用いること:二つの国家的最優先事項
なぜ自律の発達が教育の最優先であるのか?
自律の発達:総合的な教室のしつけの必要性
第2章 罰による指導-問題点と論議-
罰への一般的な批判
容赦無用(ゼロ・トレランス)
罰使用の制限
多くの限界があるにもかかわらず,罰がよく使われるのはなぜか
第3章 重要な問題点
-子どもの管理と性格の陶冶についての考え方の変遷-
初期の学級指導の方法
初期の学級指導の方法:体罰と直接的教育を中心に
厳格な専制的方法への挑戦と代案
アプローチは同じでも異なる方法
人口統計の変化と学級指導を変えるような圧力
品性教育
問題行動の矯正と予防の「進歩的」方法
第4章 重要な問題点
-学校内暴力の原因,児童の法的な権利,品性教育の問題-
問題行動の増加と品性教育の減衰
品性教育の急速な衰退と教室内の規律に関する選択モデルの増加
教室の統制の回復
第5章 目標,奨励と論理的結果
-ドレイカースの教室内の規律についてのモデル-
ドレイカースの教育と哲学
自律の発達および問題行動の予防と修正のための方策
教室内の規律に関するドレイカースのモデルへの批判
第6章 責任ある選択と対決
-グラッサーの教室規律モデル-
グラッサーのリアリティーセラピーの教義と原理
自律性の発達と問題行動の予防・矯正のための方策
コントロール理論:グラッサーのリアリティーセラピー最近の解釈
グラッサーのリアリティーセラピーヘの批判
第7章 アサーティブな規律
-「管理方式」から「積極性」へ-
1976年版の管理法の中でのアサーティブな規律について
アサーティブな規律1992,2001年版:積極的に!
第8章 社会的・道徳的問題解決と自律の発達
自律の社会的・認知的コンポーネント
社会的・道徳的問題解決を発達させる方略と技術
第9章 感情的能力と自己規律
自律を発達させるための,感情関係の目標
感情的能力(および効果的な学級規律)のための方略とテクニック
著者ジョージ・G.ベア 他著/塩見邦雄 監訳
発行年月日2005年11月30日
頁数352頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1522-8