粘土遊びの心理学
ヒトがつくる、チンパンジーがこねる
定価:
2,420
円(本体
2,200
円+税)
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1 なぜ粘土遊びか
ヒトは土から生まれて土に帰る
子どもは「つくる・描く」ことが大好き
造形は何歳まで発達するか
2 自由になるから面白い
実感する「触覚遊び」
「つくる楽しみ」+「使うよろこび」
イメージを共有する
心を解放するクレイセラピー(粘土療法)
3 粘土は、固体と液体の間をゆききする
微細粒子の土は、水をつかんで離さない
可塑性
一転、凝固
いろいろな粘土
ルポ・ある粘土屋の今昔物語―「美工堂」主人に聞く
4 あゆみ
ルーツは、江戸時代の献上品をつくる細工所
日本の技術をささえた粘土細工
フレーベル氏いわく、粘土は天から与えられた「恩物」である
職人わざから、美術の世界へ
のびのびと形に表現する
5 ヒトの子どもの発達・0歳から5歳まで
発達心理学の立場から
適切な量
遊ぶ時間
ほどよい固さ
(1) つくる前の子ども―まず触れてみよう、ちぎる
アン君が始めて歩いた日/信頼を築く「三項関係」
(2) 形が生まれる―「穴」の中にすべてがある作品
イメージを育てる
(3) 作品の原形―「雪だるま」
「おだんご」、「ひも」、「おせんべい」をつくる
(4) コントラストを強く―「穴」と「凸」を組み合わせる作品
足でのる/とつぜんつくり始める
(5) より高く、大きく―「凸」を積みあげる作品
新しい技法の発明/体を有機的に使う
(6) 本物らしく写実へー二つの空間をもつ作品
王妃の胸の凹みの意味と、空間認識の発達
実践記録・あおい第一幼稚園
粘土遊びの15年間と10人の先生へ5つの質問
6 知的障害児がかかわる
粘土と会話する
粘土がこわれる!と叫ぶゲンキ君
自閉症児
「型おし」をする/「おだんご」をつくる/「穴開け」をしない
7 チンパンジーがこねる・造形の進化
造形をするのはヒトだけか
熱心に技法をみがくパン
先生に粘土遊びをさせるタロエ
ポケットに入れるペンデンサー
分割名人のアイ
「器」をつくったチンパンジー
ヒト五歳児の作品に対応した「器」 造形の初期発達を見る
たとえヒト語を話せても・緑の回廊
対談・進歩の時間割―須賀哲夫(日本女子大学人間社会学部教授)
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