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犯罪被害者遺族の心理と支援に関する研究

定価: 8,250 (本体 7,500 円+税)

犯罪で子どもを失った遺族にどのような支援が必要なのか?遺族の適応の実態とその関連要因について実証的に検討し、被害者支援に役立つ有益な指針を提供する。

【著者略歴】
大和田攝子(おおわだ せつこ)
1970年 大阪市に生まれる
1995年 大阪大学人間科学部卒業
2001年 大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了
博士(人間科学)(大阪大学)
2001年 神戸松蔭女子学院大学文学部心理学科 専任講師
現在 神戸松蔭女子学院大学人間科学部心理学科 助教授
臨床心理士
※略歴は刊行当時のものです※

専門
臨床心理学 死生学

受賞
第6回菊田クリミノロジー賞奨励賞(2005年)
目次を表示します。
はじめに
第1部 序論
第1章 犯罪による死別と被害者心理―被害者学の立場から―
  第1節 被害者の定義 
  第2節 犯罪被害者の心理
   1.被害への反応  
   2.PTSD(心的外傷後ストレス障害)
   3.被害者化の過程  
  第3節 被害からの回復
第2章 死別の理論と死の形態に関する実証的研究
  第1節 死別の理論と悲嘆 
   1.悲嘆の定義 
   2.死別による身体的・心理的反応
   3.悲嘆のプロセス 
   4.悲嘆の決定要因 
  第2節 死の形態に関する実証的研究
   1.突然死による遺族の心理 
   2.予期悲嘆に関する研究 
   3.犯罪による遺族の心理に関する研究 
   4.死別の原因による比較  
  第3節 本研究の目的 
第2部 実証的研究
第3章 死別における死の形態と関係性の役割(研究1)
  第1節 調査の目的と方法 
   1.調査の目的  
   2.調査の方法  
  第2節 調査の結果と考察 
   1.死別経験および予期の有無による比較 
   2.死の形態と関係性による比較 
   3.加害者の有無を識別する要因 
   4.悲嘆の回復に関する主観的評価 
   5.個別ケースにおけるプロフィール分析 
  第3節 全体的考察 
第4章 事件の状況と被害者遺族の適応に関する縦断的研究(研究2)
  第1節 調査の目的と方法
   1.調査の目的  
   2.調査の方法  
  第2節 調査の結果と考察 
   1.被害者遺族の悲嘆における時間的変化 
   2.短期群と長期群における悲嘆の時間的変化 
   3.事件の状況に関する要因の内訳 
   4.改善群,不変群,悪化群の特徴 
  第3節 全体的考察 
第5章 犯罪で子どもを亡くした親の二次被害の実態と社会的支援の効果
(研究3・研究4)
  第1節 調査の目的 
  第2節 二次被害および社会的支援の実態に関する探索的研究(研究3)
   1.調査の目的  
   2.調査の方法  
   3.調査の結果と考察 
  第3節 社会的支援が二次被害の軽減に果たす役割(研究4) 
   1.調査の目的  
   2.調査の方法  
   3.調査の結果と考察 
  第4節 全体的考察 
第6章 犯罪で子どもを亡くした両親の対処の違いと夫婦関係(研究5)
  第1節 調査の目的と方法 
   1.調査の目的 
   2.調査の方法
  第2節 調査の結果と考察 
   1.子どもを亡くした両親の適応と夫婦関係の認知 
   2.子どもを亡くした両親の対処行動の実態 
   3.対処行動尺度の因子構造と信頼性の検討 
   4.対処行動における性差 
   5.対処行動と夫婦関係との関連 
   6.遺された子どもの問題 
   7.夫婦関係および子どもの問題が適応に及ぼす影響
   8.個別ケースにおけるプロフィール分析 
  第3節 全体的考察 
第3部 総合論議
第7章 総合論議
  第1節 調査のまとめと本研究の意義 
   1.調査のまとめ 
   2.臨床への提言 
   3.準備教育の必要性 
  第2節 本研究の問題点と今後の課題 
   1.サンプリングの問題 
   2.調査測度の問題 
   3.質問紙法の限界 
   4.倫理性の問題 
   5.今後の展望 
第8章 要約
引用文献
著者大和田攝子 著
発行年月日2003年11月30日
頁数174頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1397-2