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社会的アイデンティティ理論による黒い羊効果の研究

定価: 10,450 (本体 9,500 円+税)
集団内の逸脱者が蔑視・排除される“黒い羊効果”のメカニズムを,“アイデンティティの源泉としての所属集団”という視点から13の実証研究により体系的に解明。

【著者略歴】
大石千歳(おおいし ちとせ)
1995年 東京学芸大学教育学部人間科学課程(心理臨床専攻)卒業
2001年 筑波大学博士課程心理学研究科修了 博士(心理学)
2002年 東京女子体育大学・同短期大学専任講師(教育心理学)
現在に至る

専攻
社会心理学(集団心理学・グループダイナミックス)
目次を表示します。
まえがき
第1部 序論
第1章 黒い羊効果と社会的アイデンティティ
第1節 黒い羊効果とは何か
第2節 社会的アイデンティティ理論
第2章 社会的アイデンティティ理論以外の説明可能性―スキーマの複雑性に基づく社会的認知研究との比較―
第1節 スキーマの複推性に基づく説
第2節 スキーマの複雑性と社会的アイデンティティ理論
第3節 ステレオタイプ的期待の裏切りによる説明
第4節 必要とされる研究―内外集団の比較の文脈の観点から―
第3章 黒い羊効果と内集団ひいき
第1節 社会的アイデンティティ理論における中心的問題としての「内集団ひいき」現象
第2節 黒い羊効果と内集団ひいき
第3節 黒い羊効果・内集団ひいきと内集団への同一視
第4章 黒い羊効果と自己カテゴリー化理論―集団同一視と黒い羊効果を媒介する内集団同質性認知―
第1節 自己カテゴリー化理論とは
第2節 黒い羊効果と自己カテゴリー化理論
第3節 黒い羊効果と内集団同質性認知
第4節 社会的アイデンティティ研究と社会的認知研究の「掛け橋」としての黒い羊効果
第5章 集団同一視および内集団成員の評価に関わる内的・外的要因
第1節 外的要因
第2節 内的要因(個人内要因)
第6章 黒い羊効果研究におけるその他の問題点
第1節 集団成員の評価次元の問題
第2節 集団成員の提示方法の問題
第7章 序論のまとめ及び本研究の目的
第二部 実証研究
第8章 黒い羊効果と内外集団の比較の文脈
第1節 黒い羊効果の発生―被験者内計画による検討―【研究1】
第2節 内外集団の比較の文脈の操作による集団成員性の顕在化と黒い羊効果【研究2】
第9章 黒い羊効果と内集団ひいき
第1節 内集団ひいきと黒い羊効果の同時発生―分配マトリックスを用いて―【研究3】
第2節 黒い羊効果と内集団ひいきの関連性および集団同一視の効果【研究4】
第3節 内集団ひいきと黒い羊効果―評定尺度法を用いて―【研究5】
第10章 集団同一視と黒い羊効果―内集団同質性認知を媒介として―
第1節 集団同一視と集団成員性意識の関連性および両要因と内集団同質性認知の関連性【研究6】 
第2節 黒い羊効果と内集団同質性認知の相関関係【研究7】
第3節 黒い羊効果に対する集団同一視の影響―内集団同質性認知を媒介として―【研究8】
第11章 集団同一視にかかわる個人内要因
第1節 公的・私的自己意識と集団同一視および集団成員性意識の関連性【研究9】
第2節 10答法と集団同一視および集団成身性意識の関連性【研究10】
第3節 Big Five(性格特性)と集団同一視および集団成員性意識の関連性【研究11】
第12章 内集団に対する評価が黒い羊効果に及ぼす影響―刺激人物の記述提示法を用いて―
第1節 内外集団成員の提示方法と黒い羊効果【研究12】
第2節 内集団に対するポジティブ・ネガティブな評価が社会的
    アイデンティティおよび内集団成員の評価に及ぼす影響【研究13】
第三部 総括
第13章 実証研究のまとめ
第14章 集団研究における本研究の位置づけおよび今後の展望
引用文献
資料
著者大石千歳 著
発行年月日2003年09月30日
頁数234頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1384-2