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視覚系による3次元曲面上の対称構造の検出

定価: 8,580 (本体 7,800 円+税)
視空間における対称性の役割を視覚心理学の立場から検討した論著。視覚系における面形成と対称性検出の関係を実証的に解明することをめざした実験研究である。

【著者略歴】
池田まさみ(いけだ まさみ)
1996年 日本女子大学人間社会学部心理学科卒業。
1998年 お茶の水女子大学大学院修士課程修了。
2001年 同大学大学院博士課程修了。学術博士。
現在 同大学大学院人間文化研究科助手。青山学院大学非常勤講師。
専攻 実験心理学、認知心理学
目次を表示します。
第1章 序論
 1.1 はじめに
 1.2 視覚心理学と対称性の研究
 1.3 先行研究 ~次元対称構造から3次元対称構造の検出まで~
  1.3.1 対称パターンの分類
  1.3.2 2次元鏡映対称の検出特性
       ~垂直対称に対する優位性とノイズに対する耐性~
  1.3.3 対称性検出と注意の役割
  1.3.4 対称パターンと視野の関係
  1.3.5 並列処理モデルと直列処理モデル
  1.3.6 対称性検出におけるフィルタリングの介在
  1.3.7 Skew SymmetryとBootstrapping Model
       ~Wagemans et al.(1993)のモデルから~
  1.3.8 3次元対称構造の検出
 1.4 対称性研究における問題点
 1.5 本研究の目的と構成
第2章 視覚系における面の符号化とパターンの変換過程
 2.1 視経路における面の符号化
 2.2 パターンの変換問題
 2.3 面とパターンの相互作用モデル
  2.3.1 直列処理モデル
  2.3.2 並列処理モデル
  2.3.3 混合処理モデル
 2.4 モデルの検証について
第3章 テクスチャー・陰影・輪郭情報による対称パターンの検出
 3.1 対称性の検出に関わる3次元情報
    ~2次元平面上から3次元空間への拡大~
 3.2 実験3-1:中心投影画像による対称構造の検出
  実験3-1-1
   目的
   方法
   結果と考察
  実験3-1-2
   目的
   方法
   結果と考察
   全体的考察
 3.3 実験3-2:円筒面上の対称構造の検出
   目的
   方法
   結果
   考察
第4章 3次元ノイズ曲面の形成と対称パターンの検出
 4.1 円筒面から3次元ノイズ曲面へ
 4.2 実験4-1:3次元ノイズ曲面の復元
   目的
   方法
   結果
   考察
 4.3 実験4-2:ノイズ曲面上における対称パターンの検出(1)
   目的
   方法
   結果
   考察
 4.4 実験4-3:ノイズ曲面上における対称パターンの検出(2)
   目的
   方法
   結果
   考察
   全体的考察
第5章 ノイズ曲面上における対称性の検出メカニズム
 5.1 ノイズに対する耐性の検証と効率分析
 5.2 実験5-1:ノイズに対する耐性の検証
   目的
   方法
   結果と考察
 5.3 実験5-2:3次元ノイズ曲面上の対称性検出における情報のサンプリ
    ング特性
    ~理想的観察者分析と統計的効率のアプローチ~
   目的
   方法
   結果
   考察
第6章 対称面を有するオブジェクト認知の統計的効率
 6.1 オブジェクト認知と対称性
 6.2 オブジェクト認知における問題の整理
 6.3 実験6-1:単眼視情報によるオブジェクト認知
   目的
   方法
   結果と考察
 6.4 実験6-2:両眼視差情報によるオブジェクト認知
   目的
   方法
   結果と考察
   全体的考察
第7章 3次元視空間における面形成と対称性検出の相互作用モデル
 7.1 本研究のまとめ
 7.2 直列モデルの検証
 7.3 並列モデルの検証
 7.4 混合モデルの検証
 7.5 3次元ノイズ曲面上における面形成と対称性検出の相互作用モデル
第8章 総括
 8.1 対称性研究の意義
 8.2 平面上の対称性検出からノイズ曲面上の対称性検出まで
 8.3 ノイズ空間におけるオブジェクトと対称性検出の関係
 8.4 モデルの構築
 8.5 今後の展望
引用文献
付録
謝 辞
著者池田まさみ 著
発行年月日2003年02月15日
頁数176頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1361-3