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学習経験と大脳半球機能差に関する研究

定価: 8,250 (本体 7,500 円+税)
学習経験の多寡や内容によってヒトの左右大脳半球機能差が変容することを実験的に明らかにし,これらの知見から新しい「大脳半球機能差」観について論じる。

【著者略歴】
吉崎一人(よしざき かずひと)
愛知淑徳大学コミュニケーション学部コミュニケーション心理学科助教授
博士(教育心理学)
1961年 大阪府枚方市生まれ
1984年 大阪教育大学教育学部 小学校課程教育学科 卒業
1989年 名古屋大学教育学研究科 博士課程後期課程 退学
1989年 名古屋大学教育学部 教育心理学教室助手
1992年 愛知淑徳大学文学部 コミュニケーション学科 専任講師
1994年 愛知淑徳大学文学部 コミュニケーション学科 助教授
1995年 博士(教育心理学)名古屋大学
2000年より現職
目次を表示します。
1章 神経心理学と大脳半球機能差研究
 1.1.「神経心理学(neuropsychology)」,用語の由来
 1.2.神経心理学とは
 1.3.大脳半球機能差(ラテラリティ)研究
2章 大脳半球機能差研究の背景
 2.1.脳研究の始まりと言語野の発見
 2.2.大脳半球機能差研究の始まり
 2.3.離断脳患者の研究
 2.4.利き手と言語優位半球
 2.5.解剖学的な非対称性
 2.6.心理学におけるラテラリティ研究の発展状況
3章 大脳半球機能差を探る基本的なアプローチとその問題
 3.1.臨床事例からのアプローチの原則
 3.2.健常者の大脳半球機能差を探るアプローチ
4章 大脳半球機能差観の変化
 4.1.世間が持つ二分法的なとらえ方
 4.2.大脳半球機能差説明モデルの変化
 4.3.ソフトウエアとしてとらえる大脳半球機能差
5章 問題の所在
 5.1.学習経験による大脳半球機能差の変容可能性とこれを実証する意味
 5.2.脳機能の変容可能性を示唆する脳障害からの回復メカニズム
 5.3.健常者を対象とした大脳半球機能差研究からの示唆
 5.4.実証研究の目的
 5.5.一側視野瞬間提示法と説明モデルについて
6章 短期的な外国語学習におけるラテラリティの変動
 6.1.実験6-Ⅰ ハングル文字学習
 6.2.実験6-Ⅱ ヘブライ語学習
 6.3.残された問題
7章 図形に対する音韻学習が図形認知の優位視野に及ぼす影響
 7.1.これまでの問題点と本研究での留意点
 7.2.一般的方法
 7.3.予備的検討 実験7-Ⅰ・実験7-Ⅱ
 7.4.実験7-Ⅲ 音韻学習量の被験者間での操作
 7.5.実験7一Ⅳ 消去後の図形認知の優位視野
 7.7.実験7-Ⅴ 音韻学習量の被験者内での操作
 7.8.実験7-ⅤⅠ 消去後の図形認知の優位視野
 7.9.総合考察
8章 学習による図形認知優位視野の左視野優位方向への変動
 8.1.日的
 8.2.方法
 8.3.結果
 8.4.考察
9章 学習による右視野優位方向への移行は,学習前後での処理過程の差異によってもたらされたのか?―reversed association logicからの検討―
 9.1.目的
 9.2.方法
 9.3.結果と考察  
10章 総括的討論
 10.1.実証研究の概要と討論
 10.2.大脳半球機能差研究における本研究の意味
 10.3.今後の展開
引用文献
あとがき
著者吉崎一人 著
発行年月日2002年12月15日
頁数192頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1346-0