言語表現の状況的使い分けに関する社会心理学的研究
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序章 本研究の背景
1.コミュニケーションの効率と表現
2.丁寧さの理論
2−1)Brown&Levinsonの理論
2−2)Leechの理論
2−3)2理論の比較
3.日本語の待遇表現
3−1)狭義の敬語
3−2)広い意味での対人配慮表現
4.本研究の目的と方法
第1章 要求表現
1.要求表現の特徴
1−1)行動指示と要求
1−2)言語形式の分類
2.使い分けに関する先行研究
2−1)FrancikらやGibbsの研究
2−2)Herrmannらの研究
2−3)Ervin−Trippの事例的研究
3.問題の設定
3−1)要求の定義
3−2)言語形式の分類
3−3)他の研究者の分類との関連
3−4)研究上の留意点
3−5)実験の基本的手続
4.明示的形式の使い分け
4−1)要求量による間接化
実験1−A
4−2)聞き手による使い分け
実験1−B(Bl−B3)
4−3)負担配慮の軽減
実験1−C(Cl−C3)
5.勧め表現
実験1−D
6.事情表現
実験1−E(E1−E4)
7.他の研究との関連
7−1)FrancikらやGibbsの研究
7−2)Holtgravesらの研究
7−3)Herrmannらの研究
7−4)Ervin−Trippの研究
7−5)欧米での研究との比較:まとめ
7−6)石川の研究
7−7)川成の研究
7−8)井出らの研究
8.要求表現の使い分けの様相
8−1)明示的な形式の使い分け
8−2)非明示的な形式の規定因
8−3)Brown&Levinsonの理論との関連
9.残された問題
第2章 情報への関与と文末形式
1.情報のなわ張り理論
2.なわ張り理論の問題点
2−1)理論の問題点
2−2)従来の修正案
3.モデルの提案
3−1)証拠の確実性と関与度
3−2)言語形式
3−3)証拠の確実性,関与度と使い分け
4.関与度と聞き手への配慮
5.モデルの検証
5−1)実験の目的と基本的手続
5−2)直接形と間接形の使い分け
実験2−A(Al−A4)
5−3)非ネ文とネ文の使い分け
実験2−B(B l−B2)
5−4)話題の重要性
実験2−C
6.議論の補足―神尾への反例に関して
7.議論の拡張
7−1)話し手・聞き手関係の影響
実験2−D(Dl−D2)
7−2)疑問文の使用
実験2−E(El−E2)
7−3)関与度が影響する他の言語形式
実験2−F
7−4)望ましくない情報と間接形の使用
実験2−G
8.「ね」と「だろう」をめぐる問題
8−1)2種類の「ね」
8−2)非義務的な「ね」の付加
8−3)「だろう」形をめぐる議論
9.残された問題
第3章 絵合的考察
1.丁寧さの理論:従来の理論の再検討
1−1)D,P,R要因の影響
1−2)問題点
2.丁寧さの理論:日本語に関するモデルの提案
2−1)敬語
2−2)間接化
2−3)そのほかの表現
2−4)使い分けのモデル
3.終わりに:今後の課題
3−1)言語行動の種類
3−2)言語形式
3−3)第三者への配慮
3−4)話し手自身への配慮
3−5)方法論に関する課題
註
引用文献
実験に用いたシナリオ
本書の既発表部分
あとがき