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学校ストレスへのシステム的アプローチ

定価: 9,900 (本体 9,000 円+税)

進学高校における生徒のストレスの実態を把握し、対処する実践モデルの構造をシステム的アプローチを用いて試み、その有効性を考察し、カウンセリングの方法を提示する。

【著者略歴】
斉藤浩一(さいとう こういち)
1955年 茨城県生まれ
1979年 筑波大学第二学群生物学類環境生物学専攻卒業
1981年 筑波大学大学院教育研究科学校教育コース修了
時計メーカー人事本部研修グループ(4年間)、私立高等学校理科教員(13年間)を経て
1998年 立正大学大学院博士課程修了、博士(文学)
1998年 高知大学教育学部助教授
2000年 臨床心理士
現在に至る
目次を表示します。
はじめに
第1章 研究の動向および問題,目的,視点
第1節 研究の動向および問題,目的
1.はじめに
2.ストレスについての内外の研究動向
3.生徒のストレスについての内外の研究動向
(1)生徒のストレスに関する研究動向
(2)ストレスへの対処研究
4.生徒のストレスに対するカウンセリングの課題
5.本研究の目的
第2節 学校のストレスに対するシステム的アプローチの視点
1.はじめに
2.ストレスを捉える視点
3.わが国の学校ストレスに関するシステム特性
4.私立A高校に見る教師ストレスの現状
5.考察―学校のストレスに対するシステム的アプローチの視点
6.おわりに
第2章 生徒のストレス研究
第1節 進学枚高校生のストレッサーが心理的ストレス反応,燃え尽きに及
ぼす影響
1.問題と目的
2.方法
(1)調査対象
(2)調査材料
3.結果
(1)各尺度の信頼性と得点の集計結果
(2)進学校における高校生の心理的ストレス反応尺度を構成する因子の
抽出
(3)進学校における高校生のストレッサーを構成する因子
(4)燃え尽きとストレスの構造を見るためのストレッサーと心理的スト
レス尺度と燃え尽き尺度との重回帰分析
(5)ストレスの構造を見るための心理的ストレス反応尺度とストレッサ
ー尺度の重回帰分析
4.考察
(1)心理的ストレス反応,ストレッサーと燃え尽きの文化的考察
(2)心理的ストレス反応とストレッサーの構造
第2節 進学校高枚生のストレス認知構造
1.問題と目的
2.方法
(1)調査対象
(2)調査材料
3.結果
(1)各尺度の信頼性と得点の集計結果
(2)進学校における高校生の心理的ストレス反応,ストレッサーとスト
レス認知的スキーマを構成する因子
(3)ストレス構造を見るための心理的ストレス反応尺度,ストレッサー
因子,トレス認知的スキーマ因子3者間の重回帰分析
4.考察
(1)ストレス認知的スキーマを中心とした進学高枚生のストレスヘの文
化的考察
  (2)心理的ストレス反応,ストレッサーとストレス認知的スキーマの構

第3章 進学校高校生のストレスへの大学志望動機からのアプローチ
第1節 大学志望動機に関する実証的研究
―首都圏高校3年生のライフスタイルとの関連から―
  1.問題
2.方法
(1)調査対象
(2)調査手続
(3)質問項目
3.結果および考察
(1)大学志望動機についての因子分析
(2)大学志望動機の因子と高校生のライフスタイル
4.おわりに
第2節 ストレス認知と大学志望動機の関連性に関する研究
1.問題
2.方法
(1)調査対象
(2)調査手続
(3)質問項目
3.結果および考察
(1)ストレス認知者・非認知者の属性
(2)ストレス認知者の大学志望動機についての因子分析
(3)ストレス非認知者の大学志望動機についての因子分析
(4)ストレス認知者・非認知者における大学志望動機の平均値
4.おわりに
第3節 大学志望動機の高等学校間格差に関する実証的研究
1.問題と目的
2.方法
(1)調査対象校
(2)調査手続
(3)質問項目
3.結果および考察
(1)各学校の大学志望動機についての因子分析
(2)各高校間の大学志望動機比較
4.結論および展望
第4章 ストレスに対するカウンセリングの方法
1.問題・目的
2.ストレスマネージメントの概念
(1)ストレスマネージメントの方法
(2)ストレスのための学校カウンセリング
3.生徒と教師のストレスに対するカウンセリングの分析
(1)教師が生徒に行うカウンセリングとしての問題解決療法の意義
(2)教師のストレスに対するカウンセリングとしての内観法
4.おわりに
第5章 教師が行う生徒のストレスへの問題解決療法の適用
1.問題・目的
2.対象となる学級の特質
3.方法
(1)問題解決療法を適用した開発的カウンセリングの過程
(2)当カウンセリングに関する意識調査
4.結果および考察
(1)生徒にとっての「勉強」に関する問題構造明確化の過程
   (1)-1.学習意欲喪失の意識構造
   (1)-2.勉強に対する客観的な自分を探究する過程
   (1)-3.「勉強に対する今の自分」の作文と個人面談
(2)調査から見た開発的カウンセリングの効果
(3)因子分析から見た当開発的カウンセリングの効果
5.おわりに
第6章 生徒と教師のストレスへのアクション・リサーチによるアセスメント
1.問題と目的
2.研究の方法
(1)研究の過程と段階
(2)研究に際しての留意点
(3)選んだフィールドにおける教育に関する状況
(3)-1.地理,産業,経済
(3)-2.調査校の特質
(3)-3.地理,産業,経済に伴う子どもの進路,生活の現状と問題
(3)-4.保護者の教師及び学校観
(4)フィールドにおける教育に関する問題意識
3.結果と考察
(1)A教師とB教師のプロフィール
   (1)-1.教師に対する生徒の意見と心理的距離
(1)-2.教師の行動および態度の背景
(2)教師と生徒の人間関係の問題
(2)-1.集団の機能からの分析
(2)-2.文化からの分析
(2)-3.教師と生徒の人間関係問題の解決案
(3)教師と生徒の人間関係の法則性
(4)アクション・リサーチの有効性
4.おわりに
第7章 研究の展望および結論
第1節 生徒と教師のストレスに対するカウンセリングと学校経営のあり方
―生徒と教師の人間関係に関するシステム的アプローチを中心とし
て―
  1.問題および目的
  2.米国およびわが国における教師と生徒の人間関係問題
(ストレッサー)へのアプローチ
3.わが国における教師と生徒の人間関係に対する学校カウンセリングの
課題
(1)カウンセリングルームを設置して行う援助機能上の課題
(2)教師へのカウンセリングマインド啓蒙の課題
(3)教師と生徒の人間関係に関するアセスメントの課題
4.課題解決のための教師と生徒の人間関係問題発見,解決の過程
(1)教師と生徒の人間関係問題をシステム的に捉える視点
(2)教師と生徒の人間関係問題をシステム的に捉える方法
(3)教師と生徒の人間関係問題をシステム的に捉えた事例研究と問題発
見,解決の過程
5.教師と生徒の人間関係問題発見,解決の過程のモデル化
6.結論
第2節 結論
1.本研究の要約と結論
(1)生徒のストレスに対するカウンセリングの文献的研究
(2)生徒のストレス
(3)大学志望動機からの進学高校生の問題状況
(4)ストレス対処の方法についてのカウンセリングの提示
(5)生徒のストレスへの問題解決療法の適用
(6)生徒と教師のストレスヘのアクション・リサーチによるアセスメ
ント
(7)生徒と教師のストレスに対するカウンセリングと学枚経営の連携へ
の提言
2.学校のストレスヘのシステム的アプローチについて
3.おわりに
補記
引用文献
謝辞
著者斉藤浩一 著
発行年月日2000年10月15日
頁数244頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1221-0