遺伝と教育
人間行動遺伝学的アプローチ
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序論 イデオロギーを越えて
第1部 理論的考察
遺伝と行動を結びつけるための概念的方法論的手がかり
第1章 遺伝概念の素描
1.1 近代まで
1.1.1 プラトンとアリストテレス
1.1.1.1 プラトン
1.1.1.2 アリストテレス
1.1.2 近代思想の中の遺伝環境 モンテーニュ・ベーコン・ディドロ・ルソー
1.1.2.1 モンテーニュ
1.1.2.2 ベーコン
1.1.2.3 ディドロ
1.1.2.4 ルソー
1.1.3 ロックとカント
1.1.3.1 ロック
1.1.3.2 カント
1.2 ダーウィンの影響
1.2.1 ダーウィンと進化思想
1.2.2 ゴールトン
1.2.3 近代遺伝学の誕生
1.3 現代の遺伝環境論
1.3.1 知能の素朴遺伝論
1.3.2 優生思想
1.3.2.1 優生思想の普及
1.3.2.2 わが国の優生学
1.3.2.3 ナチス問題
1.3.2.4 優生思想のロジック
1.3.2.5 遺伝学の倫理問題
1.3.3 ゲゼルの成熟優位説―そのプラクティカルな解釈
1.3.3.1 階段登り実験
1.3.3.2 「成熟」再考
1.3.4 ルイセンコ
1.3.5 ジェンセン
1.3.5.1 ジェンセン前の研究
1.3.5.2 ジェンセン論文の取り上げた主要問題
1.3.5.3 ジェンセン論文に対する批判
1.4 遺伝と教育
1.4.1 「遺伝と教育」という問い方
1.4.2 遺伝環境問題の問題構造
1.4.3 いわゆる「遺伝環境論」の教科書的記述の構造
1.4.4 いわゆる「遺伝論」批判の定石
第2章 人間行動遺伝学の理論方法成果
2.1 人間行動遺伝学とは何か
2.2 人間行動遺伝学の理論と方法
2.2.1 メンデル遺伝学から量的遺伝学へ
2.2.2 血縁間の類似性(共分散)
2.2.3 共分散構造分析によるモデル適合分析
2.3 人間行動遺伝学の最近の成果
2.3.1 心理的形質に及ぼす遺伝の影響の諸相
2.3.2 心理的形質に及ぼす環境の影響の諸相
2.3.3 遺伝子型環境相関と遺伝子型×環境交互作用について
2.3.3.1 遺伝子型環境相関
2.3.3.2 遺伝子型×環境交互作用
2.4 遺伝と環境の橋渡しとしての適性理論
2.5 人間行動遺伝学の教育問題への適用―本研究の仮説―
2.5.1 本研究の立場
2.5.2 本研究の一仮説
2.5.2.1 遺伝は(教育)環境に応える
2.5.2.2 遺伝は(教育)環境を選ぶ
2.5.2.3 遺伝は(教育)環境を見る
第2部 実証的研究
人間行動遺伝学の教育心理学への応用
第3章 教授学習場面における遺伝子型×環境交互作用
3.1 双生児統制法について
3.2 双生児統制法による英語教授法比較研究
3.2.1 予備実験(研究1)
3.2.1.1 目的
3.2.1.2 方法
3.2.1.3 結果
3.2.1.4 考察
3.2.2 本実験(研究2)
3.2.2.1 目的
3.2.2.2 方法
3.2.2.3 結果
3.2.2.4 考察
第4章 算数数学の学習スタイルの選好における遺伝子型環境交互作用と相関(研究3)
4.1 目的
4.2 方法
4.3 結果
4.4 考察
第5章 家庭環境を見る眼差しの中の遺伝の影響
5.1 子どもの読書行動に及ぼす家庭環境の影響と遺伝の影響(研究4)
5.1.1 目的
5.1.2 方法
5.1.3 結果
5.1.4 考察
5.2 他の文化領域との比較(研究5)
5.2.1 目的
5.2.2 方法
5.2.3 結果
5.2.4 考察
結 部
第6章 遺伝と教育―人間行動遺伝学のもたらす新しい展望
6.1 実証研究のまとめ
6.1.1 遺伝子型と環境の相関と交互作用の関係について
6.1.2 「多様な遺伝的素質群の組み合わせ」仮説
6.1.3 人間行動遺伝学からの適性理論
6.2 教育をどうとらえるか
6.3 遺伝をどうとらえるか
6.3.1 遺伝を問うこととは
6.3.2 遺伝のイメージ
6.3.2.1 水路づけ
6.3.2.2 心理学的柔構造
6.3.2.3 音楽的スタイル
6.3.2.4 内なる自然
引用文献
あとがき