日本語の単語認知における表記差効果
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第1章 序論
第1節 視覚的単語認知の研究と表記差問題
第2節 日本語における表記差を考えるための視点
2-1 日本語の音韻的特徴
2-2 漢字とかなの形態的,音韻的,意味的特徴
第3節 欧米圏における単語認知と表記をめぐる研究の概観
3-1 心的語彙表象と正書法
3-2 視覚的単語認知についての考え方
3-3 間接的単一ルートモデル
3-4 直接的単一ルートモデル
3-5 二重ルートモデル
第4節 漢字とかなをめぐる心理的研究
4-1 視覚的照合課題による研究
4-2 視覚的探索課題による研究
4-3 命名課題による研究
4-4 文適合性課題による研究
4-5 同時干渉課題を用いた研究Ⅰ:構音抑制課題によるもの
4-6 同時干渉課題を用いた研究Ⅱ:ストループ課題によるもの
第5節 漢字表記譜とかな表記語の認知における表記差効果とは?
第6節 日本語の単語認知における表記差効果に関する3つの仮説
第7節 本研究における用語の定義,目的および構成
7-1 用語の定義
7-2 本研究の目的と意義
7-3 本論文の構成
第2章 表記差効果の生起機序に関する同時干渉課題に基づく検討
第1節 本章の目的
第2節 構音抑制課題による検討
2-1 表記様式の異なる文の黙読と理解に及ぼす構音抑制の効果
(実験1)
第3節 ストループ色―語干渉課題による検討
3-1 色の命名での干渉における妨害語の表記と意味属性の役割
(実験2)
3-2 非口頭反応での検討(実験3)
第4節 絵画型ストループ課題による検討
4-1 絵の命名での干渉における妨害語の表記と意味属性の役割
(実験4)
4-2 絵の範疇化での干渉における妨害語の表記と意味属性の役割
(実験5)
4-3 単語の命名での干渉における絵の意味属性の役割(実験6)
4-4 単語の範疇化での干渉における絵の意味属性の役割(実験7)
第5節 本章全体のまとめと考察
第3章 表記差効果の生起に同音異義語が果たす役割の検討
第1節 本章の目的
第2節 先行文脈の有無と範疇化課題での表記差効果(実験8)
第3節 語彙決定課題での表記差効果(実験9)
第4節 カテゴリー成員課題での表記差効果
4-1 同音異義語の有無と表記差効果生起の関係の再検討(実験10)
4-2 カテゴリー名とターゲットとのSOAを短くした条件での再検討
(実験11)
4-3 構音抑制下でのカテゴリー成員課題における表記差効果
(実験12)
第5節 音韻的プライミングおよびマスキング課題による検討
5-1 表記の異なる単語の命名における音韻的プライミング効果
―音韻情報操作のためのローマ字綴りの有効性の検討―
(実験13)
5-2 音韻的プライミング事態での単語の意味判断における表記差
効果(実験14)
5-3 音韻的マスキング事態での単語の意味判断における表記差効果
(実験15)
第6節 本章全体のまとめと考察
第4章 表記差効果の生起機序に関する発達的検討
第1節 本章の目的
第2節 絵画型ストループ課題での表記差効果の発達的検討(実験16)
第3節 ストループ色―語干渉課題での表記差効果の発達的検討
(実験17)
第4節 本章全体のまとめと考察
第5章 本研究の総括と今後の展望
第1節 表記差効果に関する3つの仮説
第2節 本研究で得られた結果と全体的考察
2-1 知覚的処理差仮説か,意味処理差仮説か?
2-2 音韻符号媒介仮説か,意味処理差仮説か?
2-3 両表記語の語彙アクセス過程における音韻的符号化の位置づけ
第3節 日本語の単語認知モデルと表記差
第4節 表記差研究とその教育的示唆
第5節 本研究のまとめと残された課題
引用文献
あとがき