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文章理解についての認知心理学的研究

記憶と要約に関する実験と理解過程のモデル化

定価: 9,350 (本体 8,500 円+税)
人間の文章理解という研究テーマについて、先行研究の展望、実験によるアプローチ、理論的モデル構築と、多角的かつ総合的にまとめた認知心理学的研究書。

【著者略歴】
邑本俊亮(むらもと としあき)
1961年、富山県生まれ。北海道大学文学部行動化学科卒業、同大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。
北海道大学文学部助手、北海道教育大学教育学部札幌校助教授などを経て、
現在、東北大学大学院情報科学研究科助教授。
博士(行動科学)。専攻は認知心理学。
目次を表示します。
はしがき 
 第1章 序論
本研究の目的
本論文の構成
第Ⅰ部 文章理解に関わる従来の研究の展望
 第2章 文章の意味表象に関する従来の研究
  第1節 階層構造モデル 
  第2節 因果連鎖によるネットワークモデル 
  第3節 階層構造を有する因果ネットワークモデル 
  まとめ 
 第3章 文章の記憶に関する従来の研究
  第1節 文章の意味の記憶 
  第2節 文章の表現形態の記憶 
  第3節 文章記憶の測定法 
まとめ
第4章 文章の要約に関する従来の研究
  第1節 要約課題を用いた文章理解研究 
  第2節 要約過程についての研究 
まとめ
第5章 文章の処理過程に関する従来の研究
第1節 推論過程
第2節 知識とその利用
第3節 作動記憶と処理方略 
第4節 状況モデルの生成,更新,利用
第5節 統合的理解モデル 
まとめ
第Ⅱ部 文章理解に関わる実験的研究
 第6章 文章の記憶に関する実験的研究
  実験Ⅰ 文章の理解と記憶:再生と再認による検討
  実験Ⅱ 発話行為を表す文の記憶表象とその再認記憶 
  まとめ 
第7章 文章の要約に関する実験的研究
  要約文章の分析方法 
  実験Ⅲ テキスト参照事態での要約と記憶参照事態での要約
  実験Ⅳ 字数制限による要約文章の変化 
  要約文章の普遍性:実験Ⅲおよび実験Ⅳに基づく検討 
要約産出方略 
実験Ⅴ 要約文章の良さ
まとめ
第Ⅲ部 文章理解過程のモデル化
 第8章 文章の意味表象のモデル化のための基礎的考察
  反復質問応答法による文章の因果的意味構造の分析 
理由づけのあり方について 
文章の意味表現の構成要素:命題と命題間関係の分類について
まとめ
第9章 文章の処理過程と意味表象のモデル化
命題化の過程
命題間の関係づけ処理
命題の統合処理
文章の意味表象のモデル
まとめ
むすび
 第10章 全休的考察
本研究のまとめ
本研究の意義と可能性

引用文献
著者邑本俊亮 著
発行年月日1998年10月31日
頁数242頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1105-3