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子どものディスコースの発達

物語産出の基礎過程

定価: 12,100 (本体 11,000 円+税)

子どもの語りを採集し、物語る営みを支える認知メカニズムや感情との関連を探ることによって、ディスコース成立過程と認識や感情の発達との関連を解きあかす。

【著者略歴】
内田伸子(うちだ のぶこ)
1968年 お茶の水女子大学文教育学部卒業。
1970年 同大大学院人文科学研究科修了。学術博士
現在 お茶の水女子大学理事・副学長。お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授(兼担)。
専攻 発達心理学、認知心理学、言語発達心理学。
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
第1章 序論
 1-1 物語の機能の究明の開始
 1-2 物語産出において利用される知識
 1-3 物語についての心理学的研究
 1-4 ディスコースの産出過程について
 1-5 物語の産出過程の仮定
 1-6 物語の産出について解かれるべき3つの問題
 1-7 本論で用いる研究方略
第2章 物語の創造―既有知識の利用―
 2-1 [実験1]:既有知識の利用
 2-2 物語の発達 
第3章 物語の統括性―目標の役割―
 3-1 [実験2]:目標の役割
 3-2 く目標>情報はどのような知識を賦活するのか?
第4章 物語の統括性―<欠如一補充>枠組みの役割―
 4-1 [実験3]:<欠如―補充>枠組みの賦活
 4-2 <欠如―補充>枠組みは賦活されたか?
 4-3 [実験4]:<欠如―補充>枠組みの機能
 4-4 欠如情報がなぜ物語に統括性をもたらすか
第5章 物語の統括性―プラン能力の発達―
 5-1 文章産出におけるブラニソグ
 5-2 [実験5]:発端―結末の統合
 5-3 物語の産出過程で何が起ったか?
第6章 物語の統括性―因果関係の枠組みの成立―
 6-1 因果関係の理解
 6-2 [実験6]:2つの出来事の統合
 6-3 逆向条件で使われる方略
 6-4 [実験7]:≪逆順方略≫を適用する条件は何か?
 6-5 [実験8]:訓練の効果
 6-6 因果的統合と産出を可能にする条件は何か?
第7章 物語の統括性―物語産出過程の制御―
 7-1 [実験9]:物語産出過程の制御
 7-2 [実験10]:モニター機能の獲得の条件は何か?
第8章 総合的考察
 8-1 本研究の知見の総括
 8-2 物語の発達とそれを支える認知的基盤の整序
 8-3「物語ること」の発達における意義
 8-4 今後の課題
引用文献
付録
謝辞
著者内田伸子 著
発行年月日1996年09月15日
頁数222頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0990-6