源氏物語論とその研究世界
定価:
30,800
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28,000
円+税)
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第一章 作品世界と人物像
第一節 『源氏物語』の登場人物と本文異同
第二節 光源氏と藤壷との運命
第三節 『源氏物語』の生と死
第四節 『源氏物語』と信仰
第五節 桐壷帝の廃朝
第六節 光源氏の須磨下向
第七節 頭中将論
第八節 葵上の運命
第九節 玉鬘十帖の主題
第十節 女三宮・柏木像―人物論研究の意義―
第十一節 紫上の回想―「よるかた」なき生涯―
第十二節 紫上の悔恨と死―二条院から六条院へ、そして二条院へ―
第十三節 夕霧物語の位相―光源氏の晩年を継承する夕霧像―
第十四節 匂宮の変貌―「幸人」中君との関連を中心にして―
第二章 『源氏物語』の表現世界
第一節 『源氏物語』の表現―空の描写と夕暮れの季節―
第二節 『源氏物語』における人物の美的表現―「あて」「きよら」の周辺と本文―
第三節 “引用”論から見た『源氏物語』
第四節 『源氏物語』における引歌表現の効用
第五節 うたことば「からころも」考―『源氏物語』末摘花詠歌の史的背景―
第六節 保坂本源氏物語の表現―「けはひ」と「けしき」―
第七節 保坂本源氏物語の世界
第三章 『源氏物語』の本文とその伝流
第一節 『源氏物語』の本文とは何か
第二節 『源氏物語』の古写本―本文とその伝流―
第三節 大島本『源氏物語』書き入れ注記の性格
第四節 大島本『源氏物語』本文の意義と校訂方法
第五節 大島本『源氏物語』の本文―『源氏物語大成』底本の問題点―
第六節 『物語二百番歌合』の本文―定家所持本『源氏物語』の性格―
第七節 耕雲本『源氏物語』薄雲巻の性格
第八節 東洋大学図書館蔵耕雲本『源氏物語』玉鬘巻について
第九節 陽明文庫本『源氏物語』の方法
第十節 もう一つの『源氏物語』―別本の持つ物語世界―
第十一節 中京大学図書館蔵『源氏物語』本文の性格
第十二節 保坂本『源氏物語』について
第十三節 『源氏物語』巣守巻関係の古筆切二種
―『源氏物語』異伝に関する覚え書き―
第十四節 伝嵯峨本『源氏物語』の本文
第十五節 松尾切(『源氏物語』歌集)考
―抄出の方法と依拠本文 付、源氏物語和歌抄切拾遺―
第四章 『源氏物語』 の注釈・享受と古典学
第一節 室町期の貴族文学と教育
第二節 宗祇の古典学―『源氏物語』研究の意義とその伝流―
第三節 『源氏物語』の伝統
第四節 院政期・鎌倉期の源氏物語研究
第五節 中世の源氏学
第六節 中世における『源氏物語』享受史の構築
第七節 『源氏物語』の享受史
第八節 『源氏物語』古注釈書類の出版
第九節 了俊筆『源氏物語』の本文と書入注の性格 付、伊予切拾遺
第十節 『弄花抄』注記の性格―『花鳥余情』から『弄花抄』へ
第十一節 『孟津抄』の成立
第十二節 宗碩『源氏物語』注釈の方法
第十三節 『萬水一露』の成立と注釈世界
第十四節 『源氏綱目』の多面性
第十五節 源氏物語作例秘訣の世界―文化史としての詠源氏物語和歌―
第十六節 『源語後考集』の注釈の方法
第十七節 能「浮舟」論
第十八節 花屋玉栄詠『源氏物語巻名和歌』について
第十九節 石山寺蔵『詠源氏物語和歌』の諸相
索引
あとがき