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老年期の自我発達心理学的研究

老年期の自我発達心理学的研究

定価: 15,400 (本体 14,000 円+税)
老年期の自我発達の問題を長年にわたり実証的ならびに理論的に研究してきた本書は、自我発達研究の立場からの老年心理学の体系化の一つの試みとしても注目される。
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目次を表示します。
序論
 Ⅰ 本論の目的 
 Ⅱ 本論の構成ならびに立場
第1章 研究の歴史からみた老年心理学の基本的性格 
 Ⅰ 老年心理学の研究の歴史
  1 初期(1835~1918年)
  2 体系的研究の開始期(1918~1940年)
  3 発展期(1946~1960年)
  4 1960年以降の動向 
 Ⅱ 日本における最近の研究動向
 Ⅲ 老年心理学の観点と対象
第2章 老年心理学の主要研究課題としての自我発達研究
 Ⅰ 老年期の自我発達研究の必然性の根拠
  1 心理学的にみた老年期 
  2 衰退期と完熟期 
 Ⅱ 自我発達研究における自我と自己概念
  1 自我の主要概念と自我の性質 
  2 自我発達研究における自己概念の位置づけ 
  3 自我発達研究における自我のレベルの問題
 Ⅲ 自我発達研究におけるモデル構成の必然性
第3章 自我発達研究における発達的観点の問題
 Ⅰ 発達の概念と発達研究の性格
  1 発達の概念 
  2 発達研究の性格と観点の重要性 
 Ⅱ 発達的交代に関する諸研究
  1 発達的交代について 
  2 変化事実の記述としての発達的交代 
  3 発達過程の説明としての発達的交代 
  4 発達的交代に関する諸研究のまとめ 
 Ⅲ 発達的交代を根拠とした人間発達のモデル
  1 生物学における変態・脱皮現象からの類推
  2 人間発達のモデルの諸相
  3 人間発達のモデルから知られる発達研究の在り方
 Ⅳ 自我発達研究の観点としての発達的交代
第4章 自我発達研究を中心とした老年心理学の研究体系
 Ⅰ 老年期の自己概念研究の基本的構図
  1 自己概念研究の3つの構成要素 
  2 自己概念に関する具体的な研究テーマ 
 Ⅱ 自己概念研究における老人意識の問題
  1 老人意識の問題の重要性 
  2 老人意識に関する従来の研究の概観 
 Ⅲ 本論の自我発達心理学的な立場と目的
第5章 老人意識に関する横断的ならびに縦断的な発達研究
 Ⅰ 老人意識の出現の時期と契機に関する検討
  1 目的
  2 方法
  3 結果
  4 考察
 Ⅱ 老人意識と日常生活態度との連関性に関する検討
  1 目的
  2 方法
  3 結果
  4 考察
 Ⅲ 老人意識と心身諸機能との連関性の検討 
  1 目的
  2 方法
  3 結果
  4 考察
 Ⅳ 老人意識と予後との連関性の検討
  1 目的
  2 方法
  3 結果
  4 考察
 Ⅴ 老人意識の形成過程に関する縦断的研究 
  1 目的
  2 方法
  3 結果
  4 考察
 Ⅵ 老人意識に関する研究の総括と反省
第6章 人間生涯における自我発達についての従来の主要な見解
 Ⅰ 自我発達についての従来の主要理論
  1 Sarbin,T.R.の認識発生理論 
  2 Erikson,E.H.による自我発達の8段階
  3 Bu(¨)hler,Ch.による自己決定の5段階 
  4 Jung,C.G.による人生の諸段階 
 Ⅱ 自我発達のモデルで考慮すべき3つの次元
第7章 自我発達の3次元モデルの構成
 Ⅰ 発達研究におけるモデルの機能
  1 モデルのレベル
  2 モデルの機能
  3 モデルの評価
  4 モデル構成に対する2つの立場
 Ⅱ 自我発達のモデルの構成 
  1 自我の基本的側面
  2 因果律からみた自我の3側面の基本的性質
  3 自我の3側面の発現の様相
  4 自我と社会的適応ならびに個人的適応
  5 自我と社会化ならびに個性化
  6 生涯的文脈の必然性
  7 自我発達のモデルに関する記述のまとめ
 Ⅱ 3次元モデルに立脚した自我発達研究の進め方
第8章 自我発達の3次元モデルの妥当性の検討
 Ⅰ 基本的な3次元の仮定の妥当性の検討
 Ⅱ 3次元の発現順序の仮定の妥当性の検討 
  1 女子短大生の自殺企図体験からみた自我発達過程の検討
  2 聴覚障害者の手記からみた自我発達過程の検討
  3 聴覚障害児の母親の手記からみた自我発達過程の検討
 Ⅱ 時間的因果律の仮定の妥当性の検討
  1 時間的因果律のモデル的説明
  2 自己決定の自由としての未来
  3 客観的因果律と主観的因果律
  4 日常行動の因果律的理解
  5 単純未来と意志未来
  6 時間的因果律からみた老年期研究の意義
 Ⅳ 時間的因果律からみた発達研究の方向と自我発達研究
  1 順向的発達研究と逆向的発達研究
  2 事実研究と価値研究
  3 発達研究の方向と自我発達研究
第9章 自我発達の3次元モデルの有効性の検討
 Ⅰ 青年期の自我の広がりの検討
  1 目的
  2 方法
  3 結果
  4 考察
 Ⅱ 老年期の自我の広がりの検討
  1 目的
  2 方法
  3 結果
  4 考察
 Ⅲ 自我の広がりからみた自我発達研究
第10章 自我発達研究の観点からみた老年心理学の今後の課題
 Ⅰ わが国の老年心理学研究が立ち遅れた理由 
  1 欧米よりも遅れて始まった人口の高齢化
  2 日常化してきている実学的な研究態度
  3 今日でも根強い偏狭な発達観
 Ⅱ 老年心理学に課せられている使命
 Ⅲ 老年心理学の方法論上の課題
  1 心理学における人間現象への2つの基本的アプローチ
  2 2つの基本的アプローチと老年心理学研究
 Ⅳ 老年心理学と人間の独自性
 Ⅴ 老年心理学者の養成の問題
総括
資料
引用文献
summary:Psychological Study on Self Development in Old Age.
あとがき
申し訳ございませんが、只今品切れ中です。
著者守屋國光 著
発行年月日1994年02月28日
頁数424頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0883-1