ことばと文化の饗宴
西洋古典の源流と芸術・思想・社会の視座
定価:
3,080
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2,800
円+税)
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はじめに
第一章 古典のアウロラ
1 アポロンの神託―ソフォクレス『オイディプス王』と『ソクラテスの弁明』に即して 古澤ゆう子
2 幸福について―行為における充全な自己表現の発現としての幸福 アルボガスト・シュミット/栗原雅美訳
3 「魂の翼」―魂の不死なる本性について 栗原雅美
第二章 テクストからの跳躍
1 ハインリヒ・フォン・フォルデケの『エネアス物語』に見られる恋愛力学―中世ヨーロッパにおける古典受容の一形態 田中一嘉
2 『魔の山』にみる中断の意味 尾方一郎
3 ピュグマリオン神話の普遍性―ローベルト・ムージルを手がかりとして 布川恭子
第三章 音楽の転調
1 カストラートの流行と声の特徴性 田中奈津子
2 スフィンクスの謎―シューマンの《謝肉祭》作品九における「音」と「ことば」 木場瀬純子
第四章 思考の場
1 醜のダイナミズム―カントにおける「吐き気」をめぐる問題とアドルノの「市民意識」 中村美智太郎
2 メランコリー論の系譜―フロイト、アブラハム、ライク 比嘉徹徳
3 書くことのできる言語で何を書いたのだろうか 石浜裕子
第五章 戦争体験とテクスト
1 過去、現在、未来―ハインリヒ・ベル『九時半の玉突き』 植村なつみ
2 韓国で原爆を考える―三つの小説を中心に 金 賢信
おわりに
執筆者プロフィール