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学齢児童及び精神遅滞児の脳の成熟と障害

脳波・光駆動反応の追跡記録

定価: 18,700 (本体 17,000 円+税)

脳の律動特性と前頭成熟の変化から学齢期の脳成熟をⅢ期に区分。9-10歳期の発達的意味を生理学的に考察。これに基づき精神遅滞児の脳の成熟と障害を評価する。

【著者略歴】
谷口 清(やぐち きよし)
1949年 埼玉県に生まれる
1974年 東京教育大学(心理学科)卒業
1978年 同大学院修士課程修了(実験心理学専攻)
1981年 東北大学大学院博士課程退学(教育心理学専攻)
1985年 教育学博士(東北大学)
1987年 秋田大学教育学部助教授(障害児生理・病理担当)
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
序文
序章 問題意識並びに本書の構成
第一部 序論(文献研究)
第Ⅰ章 精神遅滞に関する生理心理学的研究と脳波・光駆動反応 
  §1 精神遅滞と生理心理学的研究
  §2 脳波に関する基礎知識
  §3 光駆動反応について
第Ⅱ章 小児及び精神遅滞児の脳波・光駆動反応に関する発達的研究
  §1 小児脳波の発達的特徴
  §2 精神遅滞児脳波の特徴
  §3 小児及び精神遅滞児の光駆動反応
第Ⅲ章 小児及び精神遅滞児の脳波研究の課題と本研究の目的
  §1 小児及び精神遅滞児脳波研究の課題
  §2 本研究の目的
第二部 本論(実験研究)
第Ⅳ章 健常学童並びに精神遅滞児安静時脳波の発達的検討
  §1 脳波周波数成分の年齢的変化
   A 目的
   B 方法
    1)対象児及び記録日時と場所
    2)脳波記録並びに周波数分析
    3)結果の整理法
   C 結果
    l)優勢成分並びにピーク成分周波数の年齢変化
    2)シータ帯域及びアルファ帯域周波数成分頭皮上分布の年齢的特徴
    3)優勢成分の部位関係並びにパワ値の年齢的特徴
   D 考察
    1)健常学童における安静時脳波各指標の年齢変化
    2)各指標の相互関係にみられる健常群各年齢期脳波の発達的特徴
    3)各指標にみられる精神遅滞児脳波の発達的特徴
   E 要約
  §2 脳波頭皮上分布の発達的変化
   A 目的
   B 方法
   C 結果
    1)脳波スペクトル頭皮上分布パタンの類型化
    2)各年齢期におけるパワスペクトル頭皮上分布パタンの出現様相
    3)パワスペクトル頭皮上分布パタンの経年変化について
   D 考察
    1)健常学童における安静時脳波頭皮上分布パタンの年齢的特徴並び
に経年変化にみられる指標相互の関係とその発達的変化
    2)健常学童脳波スペクトル分布の経年変化にみられる各指標変化並
     びに各脳波パタンの発達的意義及び脳波発達における発達差と個
人差
    3)精神遅滞児における脳波パタン発達的変化の特徴について
   E 要約
第Ⅴ章 健常学童並びに精神遅滞児の光駆動反応に関する発達的検討
     ―安静時脳波との関連―
  §1 後頭部光駆動反応の年齢的特徴
   A 目的
   B 方法
    1)対象児及び記録日時と場所
    2)閃光刺激及び刺激手続き
    3)脳波記録並びに分析
    4)結果の整理法
   C 結果
    1)後頭部光駆動反応各指標の年齢的特徴
    2)後頭部基本反応パタン出現の年齢的特徴
   D 考察
1)後頭部光駆動反応の発達的変化について
    2)精神遅滞児における後頭部光駆動反応の特徴
   E 要約
§2 光駆動反応と脳波基礎律動の相互関係―周波数特性の側面から―
   A 目的
   B 方法
   C 結果
1)光駆動最大基本反応と安静時脳波優勢律動との周波数相関
    2)光駆動反応と安静時脳波のパワスペクトル分布の関係
    3)後頭部基本反応パタンと安静時脳波頭皮上分布パタンの相互関係
   D 考察
1)光駆動反応と自発脳波の関連
    2)発達指標としての光駆動基本反応パタンと安静時脳波分布パタン
の関連
    3)光駆動基本反応パタンと安静時脳波パタンの組合せの年齢的出現
特徴に基づく学童期仮説的脳成熟段階の設定
    4)精神遅滞児における光駆動反応と安静時脳波の関連
   E 要約
§3 光駆動反応の前頭部への波及について―安静時脳波の部位間相関と
の関連―
   A 目的
   B 方法
   C 結果
1)加算波形並びに基本反応成分のクロスパワによる光駆動反応の
検討
    2)光駆動反応の前頭部への波及と安静時脳波前頭―後頭相関の関連
   D 考察
1)光駆動反応の頭皮上分布,特に前頭部への波及とその経路
    2)光駆動反応の前頭部への波及並びに光駆動反応と安静時脳波の
前頭―後頭相関の発達的変化からみた前頭領域成熟
    3)学童期の前頭領域成熟の経過と精神遅滞児における特徴
   E 要約
第三部 総括(理論的考察と結論)
第Ⅵ章 脳波・光駆動反応に示された健常学童並びに精神遅滞児の脳の成熟
過程
  §1 健常学童の脳波・光駆動反応の年齢的特徴と心身機能発達
  §2 精神遅滞児の脳波・光駆動反応の特徴と心身機能発達の特徴との
関連
  §3 脳波・光駆動反応に反映された脳の成熟過程とその障害
     ―仮説的成熟モデルの提案―
   1)脳波・光駆動反応に認められたリズム形成機構の成熟過程と脳の
周波数応答特性
   2)脳波・光駆動反応の周波数並びに部位間関係の変化に示される
     学童期の脳の成熟過程―仮説的成熟モデル―
   3)精神遅滞児の脳成熟の特徴
第Ⅶ章 本研究の結論と今後の課題
要約
引用文献
索引
あとがき
著者谷口清 著
発行年月日1990年02月28日
頁数396頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0764-3