周易十翼の成立と展開
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自序
序説
一 本論文の目的と研究法
二 問題の所在
第一部 年代測定め基本尺度の決定
第一章 大象・小象・彖伝の成立年代
第一節 各伝の目的と思想の全体構造
第一項 大象の思想構造―自然象徴の哲学
第二項 小象の思想構造―社会人倫象徴の哲学
第三項 彖伝の思想構造―変化の哲学
第二節 与えられた経典
第三節 卦を翻訳する語彙
第一項 大象の作者の語彙
第二項 小象の作者の語彙
第三項 彖伝の作者の語彙
第四節 各伝の作者における伝承と独創
第五節 大象の象の痕跡化の過程
第六節 周易思想の歴史的展開との関係
第七節 歴史上の事実
第二章 思想内容の発展を測定する基本尺度の決定
第一節 三伝における周易思想の展開
第一項 二体観的思惟の展開
第二項 二体観的思惟の崩壊過程
第三項 連続発展観的思惟の発生並びに展開
第二節 周易思想の展開要約
第二部 基本尺度の適用
第三章 雑卦伝の批判的研究
第一節 雑卦伝の機能
第二節 雑卦伝の成立年代
第一項 彖伝との先後
第二項 大象との先後
第三節 雑卦伝における周易思想の展開
第四章 文言伝の批判的研究
序説
第一節 文言伝の機能
第二節 成立年代の決定
第一項 各素材の成立年代
第二項 文言伝の成立過程
一 小象異説の成立過程
二 彖伝異説の成立過程
三 爻辞の倫理的解釈の成立過程
第三項 文言伝編集の年代とその動機
第三節 文言伝成立の思想的背景―彖伝以後における周易思想の展開
第一項 大象の思惟の展開―多元論―
第二項 彖伝の思惟が開拓したもの
一 十二卦に特殊な意味が与えられる
二 泰否両卦に特殊な意味が与えられる
第三項 彖伝以後の展開―文言伝の登場―
一 泰否両彖伝の潤色改作入替え
二 乾坤両彖伝の潤色改作入替え
三 乾坤両小象の潤色改作入替え
第五章 説卦伝の批判的研究
第一節 説卦伝の機能
第二節 説卦伝成立の過程と年代
第一項 第四群成立の過程と年代
第二項 第三群成立の過程と年代
一 第十章の分析(家族の象)
二 第九章の分析(人体の象)
三 第八章の分析(家畜の象)
四 第三群の成立年代
第三項 第二群成立の過程と年代
一 自然的生成論
イ 第四章、第七章の分析(自然の属性の抽象)
ロ 第三章、第六章第三節の分析(自然的生成論)
二 第五章の分析(天文学的生成論)
三 第六章の分析(自然観的機能と天文学的機能との結合)
四 第二群の成立年代
第四項 第一群成立の過程と年代
一 第三章の分析((一)重掛の理由と(二)易の根本性格)
二 第二章の分析(重掛の理由)
三 第一章の分析((一)易の構成要素の由来と(一)易の全体
構想)
四 第一章と第二章の関係
五 第一群の成立年代
第三節 説卦伝における周易思想の展開
第一項 八卦諸象の収集
第二項 八卦が象徴する象の拡充
第三項 生成哲学の完成―自然観的生成と天文学的生成との統一
一 自然的生成論の系譜
二 天文学的生成論の系譜
三 生成の哲学の完成
第四項 易哲学体系の構成
第六章 繋辞伝の批判的研究
第一節 繋辞伝の性格と研究法
第二節 繋辞伝の機能
第一項 内容の彙類
第二項 繋辞伝の機能
一 繋辞下伝の機能
二 繋辞上伝の機能
第三項 上下繋の比較
第三節 繋辞伝の成立年代
第一項 大象・彖伝との先後
第二項 上下両伝の先後
一 下伝の思想水準―乾坤二元論の成長
二 上伝の思想水準― 一元論の誕生
三 上下両伝の先後
第三項 文言伝との先後
第四項 説卦伝との先後
第四節 繋辞伝における周易思想の展開
第一項 易の本質観の展開
一 象と爻による説明
二 天地乾坤論による説明
三 占筮による説明
第二項 変化の理論の展開
一 繋辞下伝の説明のしかた
二 繋辞上伝の説明のしかた
第七章 序卦伝の批判的研究
第一節 序卦伝の機能
第二節 序卦伝の成立年代
第三節 序卦伝における周易思想の展開
第三部 十翼における周易思想の展開
第八章 八卦諸象の収集―説卦第四群〔第十一章〕の世界
第九章 自然象徴の哲学―大象の世界
第一節 大象の述作
第二節 天下経論の学―大象学派の主張
第三節 大象の作者がなしえたこと
第四節 残された課題
第十章 功利の哲学―小象の世界
第一節 位と中
第二節 功利の哲学
第三節 時間的思惟
第十一章 大象述作後の展開
第一節 自然的生成観の成長―説卦第二群の世界
第二節 大象の視点の探求―雑卦伝第一類の世界
第三節 彖伝の思惟の誕生―雑卦伝第二類の世界
第十二章 変化の哲学―彖伝の世界
第一節 彖伝の思惟の源流
第二節 二体観的思惟の伝承と開拓
第三節 二体観的思惟の崩壊
第四節 乾坤二元論の誕生
第十三章 彖伝以後の周易思想界―乾坤二元論の成長
第一節 下繋における乾坤二元論の成長
一 大象学涯と彖伝学派の結合
二 乾坤二元論の成長
第二節 文言伝における成長
一 泰否両彖伝の潤色改作入替え
二 乾坤両家伝の潤色改作入替え
三 乾坤雨中象の潤色改作入替え
第三節 天文学的生成哲学の登場―説卦第二群(第五・六章)の世界
第四節 彖伝学派の優位―説卦第二群(第三章)の世界
第五節 八卦諸象の拡充―説卦第三群(第八・九・一〇章)の世界
第六節 原始的生成論の誕生―説卦第三群(第一〇章)の世界
第十四章 予見の哲学体系
第一節 一元論の誕生―繋辞上伝の世界
第二節 易の哲学体系の樹立―説卦第一群の世界
第十五章 道の弁証法―序卦伝の世界
附録一 左伝・国語における周易思想
附録二 小象の分析的研究
附頓三 十巽の成立をめぐって―福田氏との論争の焦点
附録四 十翼の成立年代図
後記
索引(項目索引・人名書名索引)