博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

源氏物語の世界

方法と構造の諸相

定価: 14,300 (本体 13,000 円+税)
学界の最先端を疾駆する21人の研究者が多角・多層的視座から執筆、物語的方法と構造の諸相を照射することにより『源氏物語』の文芸的世界の特質を究明した論叢。

【著者略歴】
菊田茂男(きくた しげお)
昭和4年6月1日、秋田県に生まれる
昭和27年3月、東北大学文学部国文学科(旧制)卒業
東北大学文学部教授(文学部長)、宮城学院女子大学大学院教授等を経て、現在、東北大学名誉教授
この間、ドイツ国立ボン大学、アメリカ合衆国カリフォルニア州立大学バークレー校各客員研究員、台湾・輔仁大学大学院、イタリア国立ローマ大学文学部、インドネシア国立インドネシア大学大学院(博士論文審査担当)各客員教授、大学入試センター研究部教授等を併任
専攻分野 中古文芸、近・現代文芸、比較文学
目次を表示します。

玉鬘―六条院における進退―                秋山 虔
空蝉物語の形成                      鈴木日出男
『源氏物語』薫の行方―宇治十帖結末に関する一解釈・再論― 山上義実

『源氏物語』初期の巻々の方法に関する臆断
 ―桐壺巻から紅葉賀・花宴巻へ―             松田成穂
「桐壺」巻論―(主人公/敵役)生成のダイナミズム―    星山 健
桐壺帝の密通認知―その可能性と高麗の相人の予言―     熊谷義隆
藤壺構想と朧月夜構想の関わりをめぐって          呉羽 長
玉鬘十帖の世界                      斎藤正昭
鈴虫巻小論                        三角洋一
源氏物語「浮舟」巻について                河北 騰
夕顔の右近と宇治十帖の右近―作者の構想と読者の想像力―  稲賀敬二

『源氏物語』における身体表現―女の身体と男の身体のあいだ―小島雪子
向きあう響き―宿木巻の一情景における読みの可能性―    堀 淳一
『源氏物語』における語りの三要素―語り手、読者、テクスト―
                          リン・K・ミヤケ
『源氏物語』と日記文学―光源氏と紫上の日記をめぐる考察― 伊藤守幸
密通物語における女性像―唐代伝奇と『源氏物語』の場合―  陳 明姿

「ただ言ひに言ふ」などのこと               今井源衛
源語後考集の注釈の方法                  伊井春樹

『源氏物語』の文学史的定位―石母田正の所説の再検討―   渡辺仁史
日本の文化研究(文学)二十世紀の回顧―源氏物語をめぐって―田中隆昭
藤裏葉の翳り―藤裏葉巻完結説の再検証―          仁平道明
あとがき                         菊田茂男

著者菊田茂男 編
発行年月日2001年09月15日
頁数442頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1273-9