高度経済成長期における家事労働者形成過程の再検討
家政学的知と実践の社会学的研究に向けて
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第1章 本稿の目的・対象と分析枠組み
1-1 本稿の目的
1-2 本稿の分析対象
1-3 先行研究の検討と本稿の視点
1-3-1 家政学教育の学校・地域社会における位置づけ―過程に介入する知の形成と諸実践
1-3-2 学校現場における女性の家事労働者化―「ジェンダーと教育」研究と労働者形成
1-3-3 地域社会における女性の家事労働者化―「女性と労働」研究と農村社会
1-3-4 高度経済成長期論の再検討
第2章 家庭科教育という場―学校における「家事労働」教育の展開過程―
2-1 本章の対象と課題
2-2 発足当時の「家庭科」をめぐる葛藤
2-3 「主婦論争」と家庭科教育
2-4 女子必修化という戦略―雑誌『家庭科教育』派の教師による教育実践
2-5 日教組教研集会家庭科部会における教科論の変容―「労働力再生産論」を援用した教科論の形成
2-6 「労働力再生産論」と家庭科教育の臨界面―日教組の家庭科教師による教育実践
2-7 小括
第3章 高等学校商業科という場―学校における女子「労働者」の産出過程―
3-1 本章の対象と課題
3-2 戦後初期における商業科の教育実践―教育界と財界の視線の交差
3-3 「高度経済成長期」における商業科の教育実践―教育現場における葛藤とその「克服」過程
3-3-1 「高度経済成長期」における商業科をめぐる状況
3-3-2 「高度経済成長期」の商業教育をめぐる言説の展開
3-3-3 商業教育「無用論」と「体質改善」論
3-4 商業科の〈ジェンダー〉化
3-4-1 女子「特性」論の展開
3-4-2 カリキュラムの制度化
3-5 商業教育における〈隠れたカリキュラム〉の実践
3-5-1 〈隠れたカリキュラム〉を通した女子賃労働者の産出
3-5-2 〈隠れたカリキュラム〉を通した家事労働者の産出
3-6 小括
第4章 ホームプロジェクトという場―農村地域における「家事労働」教育の展開過程―
4-1 本章の対象と課題
4-2 調査地域の特徴と調査の概要
4-3 戦後日本におけるホームプロジェクト・家庭クラブの系譜―生活の「合理化」を担う女性の組織化
4-4 生徒から見た農村における女性労働
4-5 ホームプロジェクト・家庭クラブによる離乳食指導の展開過程―栃木県芳賀地区の上層部をターゲットに
4-6 生活の「合理化」をめぐって―中下層農村女性による「合理的」な生活の読みかえ
4-7 小括
第5章 共同炊事という場―女性「労働者」の多様な編成過程―
5-1 本章の対象と課題
5-2 共同炊事現象の概観と本章の調査対象
5-2-1 日本における共同炊事の系譜
5-2-2 調査地域における共同炊事の特質
5-3 調査の概要と調査地域の特徴
5-4 富裕農民による家事労働の〈外部化〉―栃木県氏家町における共同炊事の意味
5-5 零細農民による家事労働の〈共同化〉―栃木県喜連川町における共同炊事の意味
5-6 小括
第6章 結論
6-1 本論の総括
6-2 家政学的知と実践の社会学的研究に向けて
注
参考文献
謝辞