教育実践学としての社会科授業研究の探求
定価:
4,180
円(本体
3,800
円+税)
- 目次を表示します。
-
はしがき
執筆者一覧
序 章 教育実践学としての社会科授業研究―視点と方法―
第1節 本研究の目的と主題設定の理由
第2節 社会科授業研究の方法と反省―論理実証主義の方法論―
1.社会科教育研究の基本原則
2.社会科授業研究の過程と指針
3.社会科授業研究の反省
第3節 教育実践学としての社会科授業研究の構想
1.研究の方法
2.本書の構成(梅津正美)
第Ⅰ部 PDCAに着目した社会科授業研究
第1章 開発プロセスに着目した社会科授業研究
第1節 概念形成学習としての小学校社会科授業開発
1.概念形成学習の開発プロセスの実際(佐藤章浩)
2.教育実習生による概念形成型授業の開発プロセス(伊藤直之)
3.教師のキャリアに着目した開発プロセス研究の意義―教員養成への示唆―(佐藤章浩・伊藤直之)
第2節 批判的思考力養成学習としての中学校社会科授業開発
1.批判的思考力育成学習の授業開発と実践(森 才三)
2.批判的思考力養成学習の授業分析と教師の授業力(桑原敏典)
第3節 理論批判学習としての高校世界史授業開発
1.理論批判学習の授業開発と実践―「産業革命とアフリカ」を事例に―(祐岡武志)
2.理論批判学習としての授業開発の分析・評価
第2章 評価プロセスに着目した社会科授業研究
第1節 研究者のファシリテーションによる評価プロセス―社会認識形成に着目して―
1.はじめに
2.研究の方法
3.ファシリテーションの実際
4.まとめ
第2節 実践者のリフレクションによる評価プロセス―価値観形成学習を事例として―
1.はじめに
2.多面的な価値判断に基づく社会認識形成をめざす小学校社会科授業設計
3.多面的な価値判断に基づく社会認識形成をめざす小学校社会科授業実践
4.実践者のリフレクションによる評価プロセスの分析
5.おわりに(紙田路子)
第3節 アクションリサーチによる社会科授業改善研究のプロセス
1.問題の所在
2.授業改善のための評価研究の方法・手順
3.アクションリサーチの実際
4.評価プロセスに着目した社会科授業研究における方法論(峯 明秀)
第3章 改善プロセスに着目した社会科授業研究
第1節 授業仮説からアプローチする社会科授業改善の実際
1.小学校社会科における授業改善の実際―小学校第6学年「大昔の人々のくらし」を事例に―(大西慎也)
2.中学校社会科地理的分野における授業改善の実際―「橿原市における自然災害」を事例に―(小谷恵津子)
3.中学校社会科歴史的分野における授業改善の実際―「分立する権力と武士の登場」を事例に―(山内敏男)
第2節 授業仮説からアプローチする社会科授業改善の理論(米田 豊)
第3節 授業場面からアプローチする小学校社会科授業改善
1.小学校社会科授業改善に向けて
2.授業場面からアプローチする社会科授業研究
3.授業場面からアプローチする授業改善の評価(關 浩和)
第Ⅱ部 子どもの社会認識発達に着目した社会科授業研究
第4章 子どもの社会認識発達に関する調査と社会科授業研究
第1節 中学生の社会認識発達に関する調査
1.子どもの社会認識発達に着目した社会科授業研究の視点
2.中学生の社会的思考力・判断力の発達に関する調査
第2節 中学生の社会的思考力・判断力の発達
1.中学生の社会的思考力・判断力についての調査結果
2.中学生の社会的思考力・判断力の発達仮説(加藤寿朗)
第3節 中学生の社会認識発達の特性をふまえた社会科授業仮説―実験的授業の計画と実際における方法論―
1.研究課題
2.実験的授業のための教授書とポストテストの開発
3.実験的授業の計画と実践
4.データの分析と評価(梅津正美)
第Ⅲ部 教師の多様化をふまえた社会科授業研究
第5章 教員養成教育における社会科授業力形成
―上越教育大学の社会系コースでの取り組みを事例として―
はじめに
第1節 教員養成教育における社会科授業力形成
第2節 上越教育大学社会系コースにおける社会科教員養成
1.1年次の教育
2.2年次の教育
3.3年次の教育
4.4年次の教育
おわりに―社会科教員養成の課題―(茨木智志)
第6章 教員研修における社会科授業力形成
第1節 行政機関における研修(研究)の難しさと多様性
第2節 広島県立教育センターにおける平成17年度教員長期研修の実際と社会科授業力形成
1.広島県立教育センターにおける平成17年度教員長期研修の実際
2.教員長期研修における社会科授業力形成
第3節 教員研修における社会科授業力形成とその条件
1.「二つの目標齟齬の二重構造」とゲートキーピング
2.「研修」から「研究」への変革の条件
第4節 教員研修による社会科授業力形成が示唆するもの(中本和彦)
第Ⅳ部 社会科授業研究方法論の特質と課題―アジアの視点から―
第7章 日本の社会科授業研究方法論の特質と課題
第1節 問題の所在
第2節 社会科教育関係学会誌における授業研究の動向
第3節 混合研究法表記システムと視覚的ダイアグラム
第4節 分析結果
1.質的データの量的データへの転換による解釈
2.複数の質的データによる解釈
3.質的データと量的データの両方を利用した解釈
第5節 日本の社会科授業研究の課題と展望(吉水裕也)
第8章 韓国の社会科授業研究方法論の特質と課題
第1節 問題の所在
第2節 授業研究に影響を及ぼした主要な要因
第3節 社会科授業研究の類型と特徴
1.文献研究
2.過程産出研究
3.媒介過程研究
4.質的研究
5.混合研究
第4節 おわりに(権 五鉉)
第9章 インドネシアの社会科授業研究方法論の特質と課題
第1節 はじめに―授業研究の導入―
第2節 インドネシアにおける社会科授業研究の事例
1.実践の概要
2.実践の分析
3.授業研究の現状
第3節 おわりに―授業研究の課題―(ナスティオン)
終 章 社会科授業研究方法論のスタンダード化の可能性
第1節 今なぜ授業研究方法論のスタンダード化か
第2節 米国のレッスンスタディが示唆するもの
1.社会科レッスンスタディの概要―UCI歴史プロジェクトの場合―
2.社会科レッスンスタディの具体的展開―ホルヴァーセンらの場合―
第3節 関連諸科学の研究スタンダードの原理と特色
1.RANDのスタンダードにみる研究の一般的要件
2.AERAスタンダードにみる教育研究の目的・原則・構造
第4節 社会科授業研究方法論のスタンダード化に向けて
1.社会科授業研究方法論固有の要件
2.社会科授業研究方法論スタンダード(試案)(原田智仁)
あとがき