博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

日本の音楽教育へのリトミック導入の経緯

小林宗作、天野蝶、板野平の関わりを中心に

定価: 5,500 (本体 5,000 円+税)

大正末期以降に我が国へのリトミック普及に尽力した小林宗作、天野蝶、板野平の取り組みに着目し、3者を並列した通史的研究を実施。文献研究に加えて関係者への聞き取り調査を行い、音楽教育法としてのリトミック導入の在り様を俯瞰する。

【著者略歴】
板野晴子(いたの せいこ)
1986年 武蔵野音楽大学音楽学部声楽科卒業、学士(芸術)
2002年 信州大学大学院教育学研究科修了、修士(教育学)
2014年 明星大学通信教育課程人文学研究科教育学専攻後期課程修了、博士(教育学)
現 在  立正大学社会福祉学部子ども教育福祉学科准教授
      日本ダルクローズ音楽教育学会常任理事
      リトミック研究センター指導者資格ディプロマA取得
※データは刊行当時のものです※
目次を表示します。
はじめに
序章 小林宗作、天野蝶、板野平が果たした役割とその背景
 1. 小林宗作の果たした役割とその背景
2. 天野蝶の果たした役割とその背景
 3. 板野平の果たした役割とその背景
 4. 音楽教育法としてのリトミックの再認識
第1章 リトミックの紹介者“小林宗作”
第1節 小林宗作によるリトミック導入と新渡戸稲造による示唆
 1. 小林宗作研究の課題と設定
 2. 小林宗作とリトミックとの接点
 3. 小林宗作にリトミックを紹介した人物
 4. 新渡戸稲造とリトミックの関わり
 5. 新渡戸稲造の音楽教育観
 6. 小林宗作の音楽教育観
 7 新渡戸と小林の音楽教育観の近似点
第2節 小林宗作の提唱した綜合リヅム教育
 1. 小林の「綜合リヅム教育概論」
 2. 「綜合リヅム教育概論」の分析
 3. 小林によるリトミックの紹介
 まとめ
第2章 リトミックの普及者“天野蝶” 
第1節 天野蝶による日本へのリトミック導入に関する一考察―天野の指導内容を視点として―
 1. 天野蝶研究の課題と設定
 2. 体育教師天野とリトミックとの関わり
 3. 天野蝶によるリトミックの概要
 4. J=ダルクローズのリトミックと天野蝶によるリトミックの教育内容の比較
第2節 天野蝶による子どもの歌と動きについての一考察
 1. 天野蝶の子どもの歌と動きの背景
 2. 天野による遊戯集
 3. 天野によるリトミックへの子どもの歌と音楽と動きの活用
 4. 日本女子大学におけるリトミック
まとめ
第3章 リトミックの理論の探究者“板野平”
第1節 ヒロシマからのリトミック留学生派遣の経緯に関する研究―谷本清の巡回講演日記から―
 1. 板野平研究の課題と設定
 2. 太田と谷本の繋がり
 3. 谷本とアメリカ人らの繋がり
 4. 谷本の留学生派遣の取り組み
第2節 広島の音楽教師によるリトミック導入―太田司朗の関わりを中心に―
 1. リトミック導入史上の太田の位置づけ
 2. 太田司朗の音楽教育
 3. 太田司朗とリトミックとの出会い
 4. 太田司朗のリトミック観
 5. 太田の教育観の側面
第3節 板野平による日本へのリトミック導入に関する一考察―「学校音楽教育改革論 ダルクローズの思想をめぐって」を中心に―
 1. 板野平によるリトミック導入
 2. 板野平による研究の概観
 3. 「学校音楽教育改革論 ダルクローズの思想をめぐって」の連載
 4. 「学校音楽教育改革論 ダルクローズの思想をめぐって」の分析
 まとめ
終章 
おわりに
著者板野晴子 著
発行年月日2015年11月30日
頁数188頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2097-0