ブーバー教育論の研究
教師と子どもの教育関係を軸に
定価:
7,700
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7,000
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序章 本研究の意図・課題と構成
第1節 本研究の意図と課題
(1)本研究の意図
(2)本研究の課題
第2節 先行研究の検討
(1)相互性の制約されるべき教育関係を巡る先行研究
(2)対話に基づく教育関係を巡る先行研究
(3)教育関係への批判に関する先行研究
第3節 本研究の構成
第Ⅰ部 ブーバー教育論の内容と思想的基盤
第1章 ブーバー教育論の構築―新教育運動との関わりを通して―
第1節 ハイデルベルク国際教育会議とそのテーマ
第2節 「新教育」への対応
第3節 「旧教育」と「新教育」の比較及びブーバー教育論
(1)疑義のない「子ども」〈Kind〉という現実性(Wirklichkeit)
(2)「創造力」と「開発」に対する基本的把握の違い
(3)指導上の「強制学派」と「自由学派」の違い
(4)教育観における「じょうご」と「ポンプ」の違い
第4節 ブーバー教育論の内容―教育の本質―
第2章 思想的基盤としてのハシディズム
第1節 人間の生命の現実と教え
第2節 ハシディズムの共同体
第3節 完全な人間の待望
第4節 指導者の役割
第3章 思想的基盤としての人間論
第1節 人間論に基づく教育
第2節 人間存在の精神史的帰結
(1)人間存在の宇宙での被護性と自己意識
(2)人間存在の孤独さ
(3)人間存在の基礎的存在論
第3節 人間論―他者と関わる人間存在―を求めて
第4章 ブーバーの教育活動論―1933年から38年まで―
第1節 状況の視点―ユダヤ民族の危機―
第2節 根源の視点―ユダヤ民族の根源―
第3節 要請の視点―ユダヤ民族の教育―
第Ⅱ部 ブーバー教育論の展開―〈間の領域〉を基に―
第5章 〈間の領域〉(das Reich des Zwischen)の意義
第1節 人間のあり方―個人主義的か集団主義的か―
第2節 〈間の領域〉という概念
第3節 真の対話
第4節 教師と生徒との関わり
第6章 出会い論
第1節 ボルノーの出会い論
第2節 ブーバーの出会い論の特徴
(1)神の恩寵によるもの
(2)包擁から出発するもの
第3節 出会いの実例
(1)子どもの全体的受容か拒絶か
(2)出会いの瞬間と対話の始まり
第4節 出会いの展開
(1)問いかけの意味の読み取り方
(2)応答への発展
第7章 包擁論
第1節 向かい合う側の体験としての包擁
第2節 包擁という概念
第3節 現前化としての包擁
第4節 包擁と教育関係
第5節 包擁の行為における教育的態度―教育的禁欲と生命への奉仕―
第6節 包擁の行為における一方性―その内的成果としての信頼関係―
第8章 教育的行為論
第1節 教えるという行為
第2節 無為の行為
第3節 無為の行為の一例としての「能力の伸長」
第Ⅲ部 ブーバー教育論で求められる教師の役割
第9章 教師像の模索
第1節 師弟同行時代の教師の行為
第2節 学校の特質と課題
第3節 真の共同体の追求と教師像の模索
第4節 キブツの学校
第10章 教育目的論
第1節 普遍的人間像の課題―根源的現実へ―
第2節 世界の非―像性の問題
第3節 「神の似姿」の内実
第4節 人間像の実現と世界観の確証
第11章 責任論
第1節 責任の現実性
第2節 責任という概念と神の「火花」という教え
第3節 責任の教育的意義
(1)二つの教育的意義
(2)性格教育
第12章 教師の自己教育及び世界との関わり
第1節 教師の自己教育
(1)自己と世界との関わり
(2)教師の自己教育と人格の要件
第2節 教師の世界との関わり
第3節 世界との三つの関わり
(1)物理的な自然の世界―コスモスの世界
(2)心理的な人間の世界―エロスの世界
(3)悟性的な精神の世界―ロゴスの世界
終章 ブーバー教育論の研究成果と特質
第1節 ブーバー教育論の研究成果
(1)ブーバー教育論の内容と思想的基盤
(2)ブーバー教育論の展開―〈間の領域〉を基に―
(3)ブーバー教育論で求められる教師の役割
第2節 ブーバー教育論の特質
(1)教師・子ども・世界の三者関係―包擁・対話・出会い―
(2)教師の役割―責任・自己教育・関係―
引用文献一覧
あとがき
人名索引
事項索引