他者と共に「物語」を読むという行為
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第Ⅰ部 本研究の問題と目的
はじめに
第1章 「物語」についての生徒の読みの交流を検討する視座
第1節 国語科における文学教育
1 文学教育の目標
2 我が国における文学教育実践の展開と現状
3 教室における読者
4 対話的実践としての文学の授業
第2節 「物語」を読むということ
1 物語(narrative)の形態的特徴
(1)出来事の選択的な構造化
(2)視点の二重性
(3)他者への志向
2 「物語」を読むということ
(1)Voicingとしての読書行為
(2)出来事に対する読者の意識のあり方
3 文学教育のための物語論
(1)「焦点化」概念
(2)「焦点化」の主体とタイプ
第3節 本研究の理論的枠組み
1 行為を媒介する文化的道具への着目
2 「焦点化」概念を用いた分析
第4節 本研究の研究課題
1 「物語」の授業を対象とする教室談話分析
2 本研究で検討する研究課題の整理
第2章 方法と本研究の構成
第1節 方法
第2節 本研究の構成
第Ⅱ部 読みの交流を通して「物語」を協働的に読み深める授業
第3章 読みの交流を通して「物語」の読みが深まる過程
第1節 本章の目的
第2節 方法
1 対象授業
2 小グループと話題
3 分析の手続き
第3節 結果と考察
1 発話の焦点化と言及される出来事との関連
2 出来事についての多面的な意味づけの協働による達成
3 登場人物の内部で対立する「声」
4 「物語」についての意味づけが多重化される過程
第4節 総括考察
第4章 「物語」の読みが深まる過程における生徒による役割の相違
第1節 本章の目的
第2節 方法
1 対象授業
2 小グループと話題
3 分析の手続き
第3節 結果と考察
1 発話において焦点化される登場人物の違い
2 談話過程において果たされる個人の役割
3 交流を通した読みの深まり
第4節 総括考察
第Ⅲ部 「物語」を協働的に読み深める授業における生徒の自己内対話
第5章 他者の読みの取り込み
第1節 本章の目的
第2節 方法
1 対象授業
2 小グループと話題
第3節 結果と考察
1 読みを取り込む際の自己内対話
2 出来事における登場人物の不在と「声」
3 読みの取り込みで失われるもの
第4節 総括考察
第6章 「物語」の読みの授業における議論と振り返り
第1節 本章の目的
第2節 方法
1 対象授業
2 小グループと話題
第3節 結果と考察
1 小グループでの読みの交流を踏まえた教室全体での議論
2 振り返りの学習活動における自己内対話
第4節 総括考察
第Ⅳ部 「物語」を読む授業の授業観と教室談話
第7章 読むことの授業における権威と特権化
第1節 目的
第2節 方法
第3節 結果と考察
1 特権化と「キーワード」
2 権威的関係と特権化
第4節 総括考察
第Ⅴ部 総合考察
第8章 教室で他者と共に「物語」を読むという行為
第1節 結果の総括
1 第Ⅱ部のまとめと総括
2 第Ⅲ部のまとめと総括
3 第Ⅳ部のまとめと総括
第2節 教室で他者と共に「物語」を読むという行為
第3節 今後の課題
引用文献
初出一覧
謝辞