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おとぎ話における音と音楽

「歌」と心理臨床の場で語られる言葉との関連から

定価: 4,400 (本体 4,000 円+税)

おとぎ話に登場する音や音楽に着目し、「歌の担い手と聴き手」の存在、相互に歌い(語り)、受け止め合うという視点から心理臨床の場で生じる変容について検討。

【著者略歴】
宮本桃英(みやもと ももえ)
2001年 同志社女子大学学芸学部卒業
2004年 神戸女学院大学大学院人間科学研究科前期博士課程修了
2007年 神戸女学院大学大学院人間科学研究科単位取得満期退学
2011年 博士(人間科学)・神戸女学院大学
光塩学園女子短期大学保育科教員を経て、現在 名古屋女子大学文学部児童教育学科講師
目次を表示します。
はじめに
第1章 おとぎ話と臨床心理学
 1.深層心理学におけるおとぎ話
 2.おとぎ話における音・音楽についての研究
 3.音楽史のなかの「音」と「音楽」
  (1)音楽史から見る「音」「音楽」の始まり
  (2)魔術としての音楽
  (3)音楽の二側面
第2章 グリム童話における音と音楽
 1.音の種類による分類
   a.自然の音
   b.動物の鳴き声・歌声
   c.楽器による音
   d.人間の声・歌声
   e.その他の音
 2.音の機能による分類
   a.導きのための音・音楽
   b.惑わすための音・音楽
   c.力を使うための音・音楽
   d.何かを思い出すための音・音楽
   e.真実を明らかにするための音・音楽
   f.その他・不明
 3.音の種類と機能の結びつきについて
  (1)「音の種類」の側面から
   a.自然の音
   b.動物の鳴き声・歌声
   c.楽器による音
   d.人間の声・歌声
   e.その他の音
  (2)「音の機能」の側面から
   a.導きのための音・音楽
   b.惑わすための音・音楽
   c.力を使うための音・音楽
   d.何かを思い出すための音・音楽
   e.真実を明らかにするための音・音楽
   f.その他・不明
 4.グリム童話における音・音楽に纏わる意味
第3章 日本の昔話における音と音楽
 1.音の種類による分類
   a.自然の音
   b.動物の鳴き声・歌声
   c.楽器による音
   d.人間の声・歌声
   e.天界・異界の者による音・音楽
   f.その他の音
 2.音の機能による分類
   a.導きのための音・音楽
   b.力を使うための音・音楽
   c.何かを思い出すための音・音楽
   d.真実を明らかにするための音・音楽
   e.何かを得るための音・音楽
   f.その他・不明
 3.音の種類と機能の結びつきについて
  (1)「音の種類」の側面から
   a.自然の音
   b.動物の鳴き声・歌声
   c.楽器による音
   d.人間の声・歌声
   e.天界・異界の者による音
  (2)「音の機能」の側面から
   a.導きのための音・音楽
   b.力を使うための音・音楽
   c.何かを思い出すための音・音楽
   d.真実を明らかにするための音・音楽
   e.何かを得るための音・音楽
 4.日本の昔話における音と音楽に纏わる意味
第4章 グリム童話と日本の昔話における歌の共通性
 1.グリム童話と日本の昔話における多様な「音」―共通性と相違点―
 2.歌の「繋ぐ」機能について
  (1)「繋ぐ」機能にみられる共通性
  (2)「時間」を繋ぐ
  (3)「空間」を繋ぐ
  (4)「異質なもの」を繋ぐ
  (5)「狭間」にある音
 3.「繋ぐ」機能としての歌と心理臨床における言葉
  (1)物語における「歌」
  (2)事例からみる「歌」「声」「響き」
 4.歌い手と聴き手の相互性について
  (1)おとぎ話に登場する「歌い手と聴き手」
  (2)心理臨床における心の中の「歌い手と聴き手」
第5章 グリム童話と日本の昔話における歌の相違点―歌い手と聴き手の観点から―
 1.節目の場面からみる人間の声・歌における相違点―「歌い手と聴き手」における相違―
  (1)出会いのはじまり―第1の節目―
  (2)内界との出会い方―第2の節目―
  (3)「歌」の登場と再会―第3の節目と結末―
   ①歌い手の側面から
   ②聴き手の側面から
   ③歌い手と聴き手における相違
 2. 心理臨床における語りの相違点検討への試み
結論

資料
文献
謝辞
著者宮本桃英 著
発行年月日2017年11月15日
頁数144頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2190-8