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タイプA行動パターンに関する心理学的研究

研究の展望と統合的な発達モデルの検討

定価: 9,900 (本体 9,000 円+税)

半世紀に及ぶタイプA行動パターンの心理学研究を網羅的に展望し、新たな発達モデルを提起し実証を試みた大著。

【著者略歴】
大芦 治(おおあし おさむ)

東京都生まれ
1989年 早稲田大学第一文学部心理学専修卒業
1996年 上智大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学
現在 千葉大学教育学部教授 博士(心理学)
目次を表示します。

序章 タイプAの概念と医学における研究の概略
 第1節 タイプAの定義
 第2節 主として医学におけるタイプA研究の発展の経緯
 第3節 タイプAとCHDとを結ぶ生理的機序及び他の疾患との
      関係
 第4節 本書でのタイプAの概念の位置づけ
 第5節 本章の要約

第1部 タイプAに関する心理学的研究の展望
第1章 タイプAに関する心理学的理論とその周辺
 第1節 心理学的な研究の端緒
 第2節 コントロール説について
 第3節 コントロール説の展開
 第4節 コントロール節から自尊心防衛仮説へ
 第5節 自己の概念を中心に置いた理論
 第6節 タイプA者の目標と信念に関する研究
 第7節 社会的比較の視点からみたタイプA
 第8節 タイプAと関連する他の心理学的特性
 第9節 本章の要約

第2章 タイプAの形成・発達に関する諸研究
 第1節 発達的研究の範囲
 第2節 幼児,児童,青年期におけるタイプA
 第3節 タイプAの起源について
 第4節 タイプAの発達に関する仮説
 第5節 本章の要約

第3章 タイプAの変容に関する心理学的研究 
 第1節 タイプAの変容についての論点
 第2節 タイプAの変容で用いられる臨床心理学的介入技法
 第3節 心理学的介入方の有効性
 第4節 タイプAの変容技法の広がりと他の介入方法
 第5節 本章の要約

第2部 タイプAの発達に関する統合的なモデルの検討  
第4章 タイプAに関する発達心理学的研究の課題
 第1節 発達的研究の現状
 第2節 タイプAの発達に関する2つのモデル
 第3節 本章の要約

第5章 実証的研究のための問題提起
 第1節 タイプAの発達的研究の課題を列挙するにあたって
 第2節 タイプAの発達的研究に関連する問題の所在
 第3節 実証的研究の概略
 第4節 本章の要約

第6章 児童期,思春期におけるタイプA者の生活習慣と
     学習行動・動機づけの検討
 第1節 養育態度以外の要因の検討の必要性
 第2節 小学生のタイプAと生活習慣との関連(研究1)
 第3節 小学生のタイプAと学習動機づけ,勉強時間との関係
      (研究2)
 第4節 中学生におけるタイプAと学習動機づけ,勉強時間との
      関係(研究3)
 第5節 本章の要約

第7章 タイプAの発達を規定する信念についての検討 
 第1節 タイプAの発達研究における信念の要因の検討の必要性
 第2節 タイプAとそれに関連するとされる信念との関係について
      (研究4)
 第3節 小学生におけるタイプAと信念との関係(研究5-1)
 第4節 中学生におけるタイプAと信念との関係(研究5-2)
 第5節 タイプAの形成に影響を与える規定要因としての過去の
      信念の役割の検討(研究6)
 第6節 タイプAの形成に影響を与える規定要因としての信念の
      形成プロセスの検討―学習動機づけについて(研究7-1)
 第7節 両親の信念が子どもの学習動機づけ,信念を介し子どもの
      タイプA形成に与える影響のモデル化の試み(研究7-2)
 第8節 両親の学業や学歴面での達成を重視する信念と両親自身の
      タイプAとの関係(研究8)
 第9節 本章の要約

第8章 タイプAの発達に寄与する養育態度およびそれらに関連する
     要因についての検討
 第1節 養育態度の要因の再検討の必要性 
 第2節 小学生におけるタイプAとそれに関連する養育態度の検討
      (研究9-1)
 第3節 中学生におけるタイプAとそれに関連する養育態度の検討
      (研究9-2)
 第4節 両親の信念が媒介手段としての養育態度によって子どもの
      タイプAの発達に与える影響についての検討(研究10-1)
 第5節 両親からの影響が子供の信念を形成しそれが行動としての
      タイプAを発現する過程の研究(研究10-2)
 第6節 タイプAの親子間での類似性の検討(研究11)
 第7節 本章の要約

第9章 タイプAの個人的先行要因としての自己愛性パーソナリティ
     の検討
 第1節 タイプAの個人的先行要因としての自己愛の概念 
 第2節 タイプAと自己愛性パーソナリティとの関連性について(研究12-1)
 第3節 タイプAと自己愛性パーソナリティおよび信念との関係(研究12-2)
 第4節 本章の要約

第3部 総括ならびに結論
第10章 総括ならびに結論
 第1節 本書で検討された内容の総括
 第2節 4つの課題と実証的研究についての総括
 第3節 実証的研究についての総合的考察
 第4節 タイプAの発達モデルの再検討
 第5節 タイプA研究の将来
 第6節 本章の要約

引用文献
あとがき
資料
著者大芦治 著
発行年月日2019年01月15日
頁数356頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2251-6