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ドイツ科学教育改革とコンピテンシー

定価: 7,150 (本体 6,500 円+税)

PISAショックに見舞われたドイツ。その後展開されてきたドイツ科学教育改革の特質を構造的に明らかにし、コンピテンシー概念を基軸に捉えた改革の実像に迫る。

【著者略歴】
遠藤 優介(えんどう ゆうすけ)
筑波大学第一学群自然学類卒業
筑波大学大学院修士課程教育研究科教科教育専攻修了
筑波大学大学院博士後期課程人間総合科学研究科学校教育学専攻修了
博士(教育学)(筑波大学)
独立行政法人日本学術振興会特別研究員(DC2),愛知教育大学教育学部助教を経て,2018年より現職
現在 筑波大学人間系助教
目次を表示します。
まえがき
序章 研究の目的と方法
 第1節 本研究の意義と目的
 第2節 本研究の方法と使用する用語の整理
  第1項 本研究の方法
  第2項 本研究で使用する用語の整理
第1章 ドイツにおけるPISAショックと連邦レベルの科学教育改革の潮流
 第1節 PISAショックと連邦レベルの教育政策
  第1項 PISAショックとドイツの生徒の科学学力をめぐる問題状況
  第2項 PISAショック後における連邦レベルの教育政策の展開
 第2節 教育の質保証とKMK教育スタンダードの策定
  第1項 教育の質保証と「コンピテンシー」概念の導入
  第2項 KMK教育スタンダードの基本的性格
 第3節 科学系教科のKMK教育スタンダードの構造
  第1項 科学教育の目的・目標観とコンピテンシー領域
  第2項 課題事例
 第4節 科学系教科のアビトゥーア試験における統一的試験要求の構造
  第1項 コンピテンシー領域と要求領域
  第2項 筆記試験と口述試験
第2章 ドイツ科学教育におけるコンピテンシーモデルの構築
 第1節 コンピテンシーモデルの機能と構造
  第1項 ドイツ教育改革の文脈にみるコンピテンシーモデルの機能と有用性
  第2項 科学系教科のコンピテンシーモデルの一般的構造
 第2節 科学系教科のコンピテンシーモデル構築の視点
  第1項 科学系教科のコンピテンシーモデル分析の基本的枠組み
  第2項 初等・中等教育段階を貫く科学系教科のコンピテンシーモデル構築の視点
第3章 ドイツ諸州における科学の中核カリキュラムの作成とその特質
 第1節 ドイツ教育改革における中核カリキュラムの意味
  第1項 KMK教育スタンダードおよびレールプランと中核カリキュラム
  第2項 「中核」が意味するもの
 第2節 科学の中核カリキュラム分析の基本的枠組み
  第1項 分析の対象とする科学の中核カリキュラムの選定
  第2項 分析の方法
 第3節 科学の中核カリキュラムの特質
  第1項 目的・目標の設定に関する分析結果と特質
  第2項 教授・学習内容の選択に関する分析結果と特質
第4章 コンピテンシーの獲得・育成に向けたドイツにおける文脈を基盤とする科学教育プロジェクト
 第1節 ドイツにおけるChemie im Kontextプロジェクト
  第1項 CHiKプロジェクトの起こりとその展開
  第2項 CHiKプロジェクトにおけるコンピテンシーの獲得・育成
 第2節 コンピテンシーの獲得・育成を指向するChemie im Kontextプロジェクトのテキスト教材
  第1項 CHiK Ⅰテキスト教材の構成と内容
  第2項 コンピテンシーの獲得・育成の視点からみるCHiK Ⅰテキスト教材の特質
終章 研究の成果と課題
 第1節 本研究の成果
 第2節 今後の課題

引用文献一覧
資料
あとがき
著者遠藤優介 著
発行年月日2020年01月31日
頁数236頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2301-8