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発達障害等を有する非行少年と発達支援の研究

定価: 7,700 (本体 7,000 円+税)

発達障害等の発達困難を有する非行少年の支援ニーズとは何か、少年鑑別所・少年院・保護観察所等の全国調査をもとに発達支援のあり方を検討した最初の学術書。


★☆★2023年度日本特別ニーズ教育学会文献賞受賞★☆★

【著者略歴】
内藤千尋(NAITOH Chihiro)
1988年 埼玉県川越市生まれ
2011年 東京学芸大学教育学部特別支援教育教員養成課程卒業
2011年 東京学芸大学大学院教育学研究科修士課程特別支援教育専攻入学
2013年 東京学芸大学大学院教育学研究科修士課程特別支援教育専攻修了 修士(教育学)
2013年 東京学芸大学プロジェクト専門研究員(~2014年)
2014年 白梅学園大学子ども学部助教(~2017年)
2015年 東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士課程発達支援講座入学
2017年 松本大学教育学部専任講師(~2021年)
2018年 東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士課程発達支援講座修了 博士(教育学)
現 在 山梨大学大学院総合研究部教育学域障害児教育講座准教授
専 門 特別支援教育,特別ニーズ教育,矯正教育
学 会 日本特別ニーズ教育学会理事・事務局(2019年~現在),一般社団法人日本特殊教育学会代議員(2016年~2020年)
受 賞 公益財団法人発達科学研究教育センター「平成26年度発達科学研究教育奨励賞」受賞,公益財団法人未来教育研究所「第4回(2014年度)未来教育研究所研究助成奨励賞」受賞
目次を表示します。
刊行によせて 発達障害等の発達困難と非行を併せもつ子ども・若者の発達支援を拓く(髙橋 智)

序章 研究の課題と方法
 1.本研究における調査対象施設・機関の概要
  1.1 児童自立支援施設
  1.2 自立支援ホーム
  1.3 少年鑑別所
  1.4 少年院
  1.5 保護観察所・更生保護施設・自立準備ホーム
  1.6 法務省矯正局『発達上の課題を有する在院者に対する処遇プログラム実施ガイドライン』
 2.問題の所在
  2.1 現代の子どもの育ちと発達の困難
  2.2 社会的養護における発達困難を有する非行少年の動向
  2.3 矯正教育・更生保護における発達困難を有する非行少年の動向
  2.4 学校教育における発達困難を有する非行少年の動向
 3.研究の目的と検討課題
 4.研究の方法
 5.倫理的配慮

第1章 発達障害等の発達困難を有する非行少年の発達支援に関する研究動向
 はじめに
 1.社会的養護分野における発達障害等の発達困難を有する非行少年の発達支援に関する議論の動向
  1.1 児童自立支援施設における議論の動向
  1.2 自立支援ホームにおける議論の動向
 2.矯正教育分野における発達障害等の発達困難を有する非行少年の発達支援に関する議論の動向
  2.1 少年非行と発達障害特性
  2.2 少年鑑別所における議論の動向
  2.3 少年院における議論の動向
 3.更生保護分野における発達障害等の発達困難を有する非行少年の発達支援に関する議論の動向
 おわりに

第2章 全国の児童自立支援施設と併設分校・分教室における発達障害等の発達困難を有する子どもの実態と発達支援
 はじめに
 1.方法 
  1.1 全国児童自立支援施設職員調査
  1.2 児童自立支援施設併設の分校・分教室調査
 2.全国児童自立支援施設職員調査の結果
  2.1 日常生活・対人関係の困難と支援
  2.2 学習支援・退所に向けた支援
 3.児童自立支援施設併設の分校・分教室の教師調査
  3.1 分校・分教室における子どもの学習困難と支援
  3.2 分校・分教室における生活指導
 4.児童自立支援施設職員と分校・分教室教師の調査結果比較
  4.1 日常生活・対人関係の困難と支援
  4.2 学習支援・退所に向けた支援
 おわりに

第3章 全国の自立援助ホームにおける発達障害等の発達困難を有する若者の実態と発達支援
 はじめに
 1.方法
 2.結果
  2.1 生活面における困難と支援
  2.2 対人面における困難と支援
  2.3 就労に関する困難と支援
  2.4 退所に向けた支援
  2.5 退所後の困難と支援
  2.6 関係機関との連携および今後の課題
 3.考察
 おわりに

第4章 全国の少年鑑別所における発達障害等の発達困難を有する非行少年の実態と発達支援
 はじめに
 1.方法
 2.鑑別技官調査の結果
  2.1 少年の特性把握の工夫・配慮
  2.2 少年の発達困難と非行との関係・背景要因
  2.3 関係機関との連携,地域貢献・支援
  2.4 今後の課題
 3.観護教官調査の結果
  3.1 少年の特性把握の工夫・配慮
  3.2 少年の発達困難と支援内容
  3.3 今後の課題
 おわりに

第5章 全国の少年院における発達障害等の発達困難を有する非行少年の実態と発達支援
 はじめに
 1.方法
 2.結果
  2.1 生活・対人・作業面における発達困難
  2.2 生活・対人・作業面における支援
  2.3 問題群別指導(非行態様別指導)の困難と支援
  2.4 出院準備教育課程における指導・支援
  2.5 少年院出院後の困難と支援
  2.6 関係機関との連携
  2.7 今後の課題
 3.考察
 おわりに

第6章 全国の保護観察所・更生保護施設等における発達障害等の発達困難を有する非行少年の実態と社会的自立・地域移行支援
 はじめに
 1.方法
 2.結果
  2.1 生活環境調整・働きかけ内容
  2.2 対象者の困難・支援ニーズ
  2.3 支援内容
  2.4 専門性の確保
  2.5 関係機関との連携
  2.6 今後の課題
 3.考察
  3.1 発達支援の観点
  3.2 教育機会・発達機会の保障
 おわりに

終章 本書のまとめ
 1.各章のまとめ
 2.発達障害等の発達困難を有する非行少年の発達支援の課題
  2.1 少年鑑別所・少年院における学校教育の保障
  2.2 学校教育における予防的対応と発達支援
  2.3 更生における「やり直し」と「伴走的発達支援」

文献
あとがき
索引
著者内藤千尋 著
発行年月日2021年05月31日
頁数286頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2384-1