子どものことばとうたの結びつきに関する研究
自発的歌唱の音声分析に基づく考察
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序章
はじめに―問題の所在
第1節 研究の方法
1.従来の研究方法
2.本研究の方法論
第2節本稿で扱う「自発的歌唱」と論文の展開
1.自発的歌唱の捉え方
2.本論の展開
第1章 「ことば」と「うた」の音声について
第1節 ことばとうたの関係
1.哺語と歌唱様発声の相違に関する研究
(1)「意味」や「状況」からの判断
(2)哺語と歌唱様発声の音構造の測定―伊藤と志村の研究
2.ことばとうたの境界
(1)調査に用いた音声の分析
(2)調査の結果
(3)ことばかうたか―知覚のカテゴリー
第2節 確定音による旋律と不確定音による旋律―ことばとの連関
1.不確定音に対する従来の捉え方
2.分析した音声資料
3.音響分析の結果と考察
(1)確定音による旋律と不確定音による旋律の比較
(2)同じ歌詞での確定音による旋律と不確定音による旋律の比較
(3)確定音によるわらべうたと不確定音によるわらべうたの、発話との比較
第3節 まとめ
第2章 「つくりうた」の音声の特徴
第1節 つくりうたに関する研究
第2節 つくりうたの分析―4歳児の事例
1.つくりうたのフレーズと息つぎ
(1)分析の方法
(2)フレーズの持続時間と息つぎの持続時間
(3)ことばのまとまりとつくりうたのフレーズの関係
2.つくりうたのリズム
(1)発話の強度強調
(2)分析の方法
(3)つくりうたの引きのばし位置
3.つくりうたの声域と音高変化
(1)分析の方法
(2)声域と話声位、音高変化の測定結果
(3)音高変化等の詳細
4.発話の韻律とつくりうたの旋律の関係
(1)分析の方法
(2)音声の高低変化に関する分析
(3)発話の韻律と歌唱の旋律の比較
第3節 まとめ
第3章 自発的歌唱としてのわらべうた
第1節 東京のわらべうたにおけることばと旋律の関係に関する研究
第2節 発話と歌唱における特殊拍の音声学的分析
1.無音の促音の音声的特徴と発話時の強度強調
(1)無音の促音の音声的特徴
(2)促音に先行する母音がのばされる強度強調
2.わらべうたにおける促音とその旋律化
(1)わらべうたにおける促音の特徴
(2)わらべうたにおいて促音に先行する母音がのばされる旋律化
3.近代歌唱曲の促音部分の旋律化
第3節 日本語の方言差とわらべうた
1.音声資料の概要と研究の方法
2.特殊拍の地域差とわらべうたの旋律
(1)東京と日高(埼玉)の、特殊拍の長さおよびアクセントによる音高変化の扱い
(2)東京、日高(埼玉)、大阪の様々な比較
3.わらべうたにみられる方言差の音響的相違
(1)大阪の促音、および日高と大阪の2連母音の音響的特徴
(2)アクセントによる声の高さの動的変化の実態
第4節 まとめ
第4章 わらべうたの変容
第1節 大阪のわらべうたの旋律の共通語化
1.目的と分析方法
(1)研究の経緯と目的
(2)研究の題材と方法
2.大阪方言アクセントとわらべうたの旋律
(1)東京のわらべうたとの比較
(2)わらべうたの旋律と高低アクセントの照合
(3)大阪の高年者のわらべうたと同地域の子どものわらべうたの比較
3.大阪方言の音声的特徴と大阪のわらべうたの不確定音
(1)大阪方言の音声的特徴について
(2)大阪の高年者と大阪の小学生のわらべうたにおける不確定音
(3)考察と課題
第2節 大阪方言の発話アクセントの変化
1.大阪方言アクセントの特徴、音声資料、および研究の方法
2.大阪方言アクセントの変化
第3節 わらべうたの変容に関する調査研究
1.調査の方法と内容
(1)調査の方法
(2)分析
2.調査の結果
(1)アクセント調査―発話の実態
(2)わらべうたの復唱―歌唱の実態
(3)発話と歌唱の比較
3.共通語アクセントの型における音調の動態
第4節 まとめ
終章 子どものことばとうたの結びつき
第1節 本論のまとめ
第2節 総合的考察
(1)今後の課題
(2)本研究から提起すること
引用文献
謝辞
資料
あとがき
博士論文執筆までの経緯
博士論文執筆後の研究