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大学生のための中等社会科・地理歴史科・公民科概論

定価: 2,200 (本体 2,000 円+税)

――『大学生のための中等社会科・地理歴史科・公民科概論』を手に取っているあなたへ

 このテキストは、中学校第1学年から高等学校第3学年までの中学校社会科、高等学校地理歴史科、高等学校公民科の理論、実践を身に付けることを目的としています。対象は、中学校社会科の教員、高等学校地理歴史科、高等学校公民科の教員を目指す学生の皆さん、授業作りに悩む現職の先生方です。
 具体的には、中学校社会科、高等学校地理歴史科、高等学校公民科の目標や内容を理解するとともに、単元の指導計画や本時の学習指導案の作成に取り組み、教員として求められる実践的指導力を高めることを目的としています。

【編著者紹介】
田部俊充(たべ としみつ) 日本女子大学教授
田尻信壹(たじり しんいち) 目白大学教授
小松伸之(こまつ のぶゆき) 清和大学准教授

【著者紹介】
池 俊介(いけ しゅんすけ) 早稲田大学教授
郭 明(かく めい) 東京家政大学非常勤講師
小山茂喜(こやま しげき) 信州大学教授
齋藤慶子(さいとう けいこ) 日本女子大学准教授
篠塚明彦(しのづか あきひこ) 弘前大学教授
坪井龍太(つぼい りゅうた) 大正大学准教授
野口 剛(のぐち たけし) 帝京大学教授
増渕達夫(ますぶち たつお) 帝京大学教授
目次を表示します。

はじめに『大学生のための中等社会科・地理歴史科・公民科概論』を手に取っているあなたへ

第1章 中学校社会科地理的分野の目標・内容・内容の取扱い(田部俊充)
 1.「中学校社会科地理的分野」の改善・充実の要点
 2.『中社解説』地理的分野の目標
 3.中学校地理的分野の内容とその扱い
  (1)大項目の構成
  (2)内容
  (3)内容の取扱い
 4.指導計画の作成と内容の取扱い

第2章 中学校社会科歴史的分野の目標・内容・内容の取扱い(田尻信壹)
 1.中学校社会科歴史的分野の履修
 2.中学校社会科歴史的分野の改訂の要点
 3.中学校社会科歴史的分野の目標
 4.中学校社会科歴史的分野の内容
  (1)大項目の構成とねらい・目的
  (2)歴史的分野の「学習内容と学習の過程の構造化」
 5.中学校社会科歴史的分野の内容の取扱い

第3章 中学校社会科公民的分野の目標・内容・内容の取扱い(小松伸之)
 1.社会科公民的分野の概要
 2.公民的分野の目標
 3.内容と取扱い
 4.指導計画の作成と内容の取扱いについての配慮事項

第4章 高等学校地理歴史科地理総合の目標・内容・内容の取扱い(田部俊充)
 1.「地理総合」の改善・充実の要点
 2.「地理総合」の目標
  (1)「地理総合」の性格
  (2)「地理総合」の目標
 3.「地理総合」の内容とその扱い(『地歴解説』pp.44-69)
  (1)大項目の構成
  (2)大項目の内容
 4.計画の作成と指導上の配慮事項(『地歴解説』pp.70-75)

第5章 高等学校地理歴史科地理探究の目標・内容・内容の取扱い(田部俊充)
 1.「地理探究」の改善・充実の要点
 2.「地理探究」の目標
  (1)「地理探究」の性格
  (2)「地理探究」の目標
 3.「地理探究」の内容とその扱い(『地歴解説』pp.77-116)
  (1)大項目の構成
  (2)大項目の内容
 4.指導計画の作成と指導上の配慮事項(『地歴解説』pp.117-122)地理歴史科歴史系科目の概要(田尻信壹)
 1.地理歴史科歴史系科目の構成
 2.改訂の基本方針

第6章 高等学校地理歴史科歴史総合の目標・内容・内容の取扱い(篠塚明彦)
 1.歴史総合の目標
  (1)歴史総合の性格
  (2)歴史総合の目標
 2.歴史総合の内容
  (1)大項目の構成
  (2)中項目の構成と小項目の設定
  (3)問いの設定と資料の活用
 3.歴史総合の内容の取扱い
  (1)歴史総合の内容構成
  (2)内容の全体を扱う際の配慮事項

第7章 高等学校地理歴史科日本史探究の目標・内容・内容の取扱い(野口 剛)
 1.日本史探究の目標
  (1)日本史探究の性格
  (2)日本史探究の目標
 2.日本史探究の内容
  (1)大項目の構成
  (2)時代を通観する問い(中項目の構成・小項目の設定)
  (3)探究する活動
 3.日本史探究の内容の取扱い
  (1)日本史探究の内容構成
  (2)内容の全体を扱う際の配慮事項
  (3)「日本史探究」の学習に有効な資料

第8章 高等学校地理歴史科世界史探究の目標・内容・内容の取扱い(田尻信壹)
 1.世界史探究の目標
  (1)世界史探究の性格
  (2)世界史探究の目標
 2.世界史探究の内容
  (1)大項目の構成
  (2)問いを中心に構成する活動(中項目の構成・小項目の設定)
  (3)探究する活動
 3.世界史探究の内容の取扱い
  (1)世界史探究の内容構成
  (2)内容の全体を扱う際の配慮事項
  (3)世界史探究の学習に有効な資料

第9章 高等学校公民科「公共」の目標・内容・内容の取扱い(小松伸之)
 1.「公共」の概要
 2.「公共」の目標
 3.内容とその取扱い
 4.指導計画の作成と指導上の配慮事項

第10章 高等学校公民科「倫理」の目標・内容・内容の取扱い(増渕達夫)
 1.「倫理」の性格と目標
  (1)性格
  (2)「倫理」の目標
 2.「倫理」の内容
  (1)大項目の構成
  (2)倫理的諸課題を探究する活動とその手掛かりとしての先哲の思想の理解(中項目の構成・小項目の設定)
  (3)他者と対話しながら現代の倫理的諸課題を探究する活動
  (4)倫理的課題と探究活動の例
 3.「倫理」の内容構成と内容の全体にわたる配慮事項
  (1)「倫理」の内容構成
  (2)内容の全体にわたる配慮事項
  (3)指導計画の作成に当たっての配慮事項

第11章 高等学校公民科「政治・経済」の目標・内容・内容の取扱い(坪井龍太)
 1.「政治・経済」の性格と目標
  (1)性格
  (2)「政治・経済」の目標
 2.「政治・経済」の内容
  (1)大項目の構成
  (2)大項目A 現代日本における政治・経済の諸課題 中項目(1)現代日本の政治・経済の内容と内容の取扱い
  (3)大項目A 現代日本における政治・経済の諸課題 中項目(2)現代日本における政治・経済の諸課題の探究
  (4)大項目B グローバル化する国際社会の諸課題 中項目(1)現代の国際政治・経済
  (5)大項目B グローバル化する国際社会の諸課題 中項目(2)グローバル化する国際社会の諸課題の探究
 3.むすびにかえて

第12章 学習指導案の意義と書き方(田尻信壹)
 1.学習指導案の定義と役割
  (1)学習指導案の定義
  (2)学習指導案の役割
 2.学習指導案の種類と条件
  (1)学習指導案の種類
  (2)学習指導案の条件
  (3)学習指導案を書く上での留意点
 3.学習指導案(「正案」)の参考例
 4.学習指導案の書き方を学んで授業づくりの技量を高めよう

第13章 学生の学習指導案例(含添削)(田部俊充・窪田美穂)

第14章 中等社会科学習指導要領の変遷(齋藤慶子)
 Ⅰ.戦前期の社会科系科目の変遷
 1.第2次世界大戦前の社会科
 2.社会科歴史・地理・公民と戦前の歴史科・地理科・公民科
  (1)社会科歴史と歴史科
  (2)社会科地理と地理科
  (3)社会科公民と公民科、そして公共へ
 Ⅱ.社会科学習指導要領の変遷
 1.戦後教育改革と社会科の誕生
 2.学習指導要領の誕生(初期社会科・経験主義)
  (1)1947年版『学習指導要領(試案)』
  (2)1951年版学習指導要領(第1次改訂)
 3.経験主義から系統主義へ(1955・56年版、1958・60年版、1969・70年版学習指導要領)
  (1)1955・56年版学習指導要領(第2次改訂)
  (2)1958・60年版学習指導要領(第3次改訂)
  (3)1969・70年版学習指導要領(第4次改訂/教育の現代化)
 4.「ゆとり教育」への転換(1977・78年版、1989年版学習指導要領)
  (1)1977・78年版学習指導要領(第5次改訂/教育の人間化)
  (2)1989 年版学習指導要領(第6 次改訂/「生きる力」)
 5.「ゆとり教育」から「確かな学力」へ(1998年版、2008年版学習指導要領)
  (1)1998年版学習指導要領(第7次改訂/「生きる力」)
  (2)2008年版学習指導要領(第8次改訂)

第15章 中等社会科におけるフィールドワーク(池 俊介)
 1.「フィールドワーク」の現状
  (1)フィールドワークの重要性
  (2)中学校・高校での実施状況
  (3)フィールドワーク不振の原因
 2.フィールドワークの意義と類型
  (1)フィールドワークの教育的意義
  (2)フィールドワークの類型と特徴
 3.フィールドワークの実際

第16章 日本地誌学習の特徴と課題(池 俊介)
 1.地誌学習に対するイメージ
 2.「窓方式」の地理学習へ
 3.動態地誌の導入
 4.動態地誌に対する批判
 5.学習指導要領における動態地誌的な手法
 6.動態地誌的手法による地域的特色のとらえ方
 7.地域的特色をとらえるステップ

第17章 中等社会科と情報教育(小山茂喜)
 1.学習指導要領等にみる情報教育の位置づけ
 2.教科の資質・能力の育成に向けた授業改善とICTの活用
 3.学習場面に応じたICT活用
 4.ICT活用と学習効果
  ①知識理解の補完・技能習得について
  ②思考力・判断力・表現力の育成について
 5.ICTを活用した授業例
  ①世界の諸地域「アジアの人々の生活について考えよう」
  ②日本の諸地域「近畿地方の環境保全について考えよう」
  ③地方自治「喬木村の政治について考えてみよう」
  ④地理歴史(世界史B)「歴史と現代社会の関わりを考える」
 6.プログラミング学習と社会科
 7.新聞を活用した学び

第18章 中等社会科とGIS(地理情報システム)(田部俊充・郭 明)
 1.中等社会科とGIS(地理情報システム)アプリを用いた地域調査
 2.先行研究の整理と調査地の概要
 3.Survey123 for ArcGISを活用した調査フォームの作成と現地調査
  (1)Survey123 for ArcGISを活用したアンケート調査フォーム作成の手順について
  (2)Survey123 Webデザイナーを活用したSurvey123の調査フォームの作成
  (3)データの収集
 4.学生の調査結果の整理(結果・分析)
  (1)案内地図サイン
  (2)誘導サイン
  (3)位置サイン
  (4)規制サイン
  (5)説明サイン
 5.まとめ―GISアプリを用いた地域調査の活用の意義と課題―

第19章 スウェーデン:現地調査にもとづく教材化の事例(1)ストックホルム・ウプサラ(田部俊充)
 1.水の都ストックホルムの現地調査
 2.ストックホルム市の概要
  (1)スウェーデンの概要
  (2)ストックホルム中央駅からスタート
  (3)ガムラ・スタンと国会議事堂・王宮
  (4)ユールゴーデンDjurgården地区
  (5)絵本をテーマにしたユニバッケンJunibacken
  (6)スカンセン野外博物館Skansen
  (7)アバ博物館ABBA the Museum
 3.高校・現代社会との「つながり」
  (1)地球環境問題への取り組み
  (2)北欧型の社会保障制度
  (3)男女共同参画社会
 4.古都ウプサラで スウェーデンと日本とのつながりについて考える
  (1)ウプサラ概要
  (2)海外合同研修の企画
  (3)古都ウプサラの歴史
  (4)ウプサラ大聖堂(15世紀)
  (5)グスタヴィアヌム(歴史博物館)
  (6)ウプサラ城(16世紀)
  (7)市内を歩く スタートはストラトリィ広場Stratorget
  (8)冬しか食べられないスイーツ「セムラ」
  (9)リンネ庭園
  (10)ウプサラ大学
  (11)ローゼンダール高校
  (12)高校・日本史との「つながり」

第20章 スウェーデン:現地調査にもとづく教材化の事例(2)ヴィスビー・世界遺産(田部俊充)
 1.スウェーデン理解のための観光教育教材の開発
 2.「ガムラ・ウプサラ」の地理歴史科教科書の関連記述
 3.現地調査にもとづく教材化
  (1)世界遺産ヴィスビー
  (2)ストックホルム・ヴァイキング博物館
  (3)世界遺産ビルカ
  (4)オスロ市ヴァイキング船博物館
  (5)ガムラ・ウプサラ博物館
 4.今後への示唆

本書を読み終えた皆さんへのメッセージ―チャレンジ!社会科・地理歴史科・公民科授業―

解答
著者田部俊充・田尻信壹・小松伸之 編著
発行年月日2022年04月05日
頁数192頁
判型 A4
ISBNコード978-4-7599-2434-3

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