質の認識としての音楽科カリキュラム
デューイの芸術哲学を基に
定価:
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まえがき
序章 伝統的な音楽教育の理論とカリキュラム
一 日本の戦後の教育課程の特徴
二 伝統的な音楽教育の理論とカリキュラム
㈠ 徳性の育成としての音楽教育
㈡ 情操教育としての音楽教育
㈢ 生活の成長としての音楽教育
㈣ 美的教育としての音楽教育
三 質の認識としての音楽教育の理論とカリキュラムの要点
四 なぜデューイの芸術論を選択したのか
序章のまとめ
第一章 質の認識としての音楽教育の基礎哲学―デューイ芸術論の特徴―
一 芸術的経験の源―美的質―
二 日常経験と反省的経験
㈠ 「経験」とは
㈡ 知的問題解決と芸術的問題解決
三 日常経験から芸術的経験への発展
四 芸術的経験としての高みを作るのは何か
㈠ 自然と精神の融合をつくるリズム
㈡ 想像力(imagination)による経験の統合
㈢ 素材を芸術的経験として凝集する感情の働き
㈣ 物質と精神の融合による美的経験
五 デューイ芸術論は一元論哲学の反映
第一章のまとめ
第二章 質の認識としての音楽教育の理論
一 芸術表現の資源は自然の「感覚的質」
二 音楽は音を媒体に形式と内容によって生成
三 「生成の原理」
四 音楽科の教科内容
五 カリキュラム構成
六 「生成の原理」による音楽科の学習方法
七 音楽学習における感受の対象は「質」
第二章のまとめ
第三章 質の認識としての音楽科カリキュラム
一 音楽の教育的価値
二 音楽科教育の目標
㈠ 表現や鑑賞の音楽経験
㈡ 音楽の諸要素や質を知覚・感受し表現や批評文を生成する
㈢ 質を認識し感性を育成する
三 質の認識としての音楽科カリキュラム
㈠ カリキュラム構成における指導内容の範囲
㈡ カリキュラム構成における指導内容の発展性
四 カリキュラムの展開
㈠ 表現と鑑賞の活動が美的経験になるには
㈡ 鑑賞活動における批評文指導の理論と実践
五 質の認識としての音楽科カリキュラムの事例
㈠ 「生成を原理とする音楽カリキュラム」
㈡ 平成二〇年「中学校学習指導要領音楽」の特徴
第三章のまとめ
第四章 学力育成に結びつく教員養成の音楽科の教育内容
一 教員養成における教科専門の問題
㈠ 教科専門の教育内容と学校の教科内容との乖離
㈡ 音楽科の教員養成の課題
二 教科内容学の観点からの教科専門音楽科の捉え直し
㈠ 芸術(音楽)の認識論的定義
㈡ 芸術(音楽)の教科内容構成の原理
㈢ 音楽科の教科内容構成の柱
㈣ 音楽科の教科内容構成の具体(概念・技能)
三 教員養成における音楽科の教育内容の計画
㈠ 音楽科の教育内容の計画
㈡ 小学校教員養成教科専門「音楽」の指導計画
四 小学校教員養成における教科専門「音楽」の展開
㈠ 鑑賞の指導
㈡ 器楽(ピアノ)の指導
第四章のまとめ
第五章 専門教育における音楽の指導内容―教科内容の四側面からの分析―
一 レナード・バーンスタインの『ヤングピープルズ・コンサート』における鑑賞教育の指導内容
㈠ 各側面の指導内容
㈡ 諸側面の関連性
二 アンドラーシュ・シフとミシェル・ベロフの『スーパーピアノレッスン』における音楽の指導内容
三 ヴァイオリニスト、ダニエル・ゲーデの『奇跡のレッスン』における音楽の指導内容
第五章のまとめ
第六章 AI時代において学校の音楽科教育に期待される能力
一 AI時代における感性育成の重要性
二 音楽による感性の育成
三 音楽的な見方・考え方の育成
四 教科横断型授業やSTEAM教育授業における感性能力の重要性と役割
第六章のまとめ
終章 本書で提案する内容の要旨
資料
参考文献
あとがき