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戦前期女子高等教育の「社会創出機能」

日本女子大学校の教育と多様な女性像

定価: 6,050 (本体 5,500 円+税)

日本女子大学校を対象に戦前期の女子高等教育が果たしていた社会的機能について考察し、「新しい社会をつくりだす機能」という独自の知見を「社会創出機能」として提示。

【筆者紹介】
藤村 朝子(ふじむら あさこ)

日本女子大学・玉川大学・法政大学兼任講師
日本女子大学大学院人間社会研究科教育学専攻(博士課程後期)修了
博士(教育学)
目次を表示します。
序章 研究の目的と方法
 第1節 研究の目的
 第2節 研究対象
 第3節 戦前期の女子教育
  第1項 女子教育の概況
  第2項 良妻賢母主義教育
 第4節 先行研究の検討と課題の設定
  第1項 先行研究の検討
  第2項 課題の設定

第1章 成瀬仁蔵の女子高等教育論
 第1節 成瀬仁蔵に関する研究
 第2節 分析の視点と資料
 第3節 成瀬仁蔵の経歴と日本女子大学校設立
 第4節 あるべき女性像
 第5節 日本女子大学校の教育方針
 第6節 「日本女子大学校毎月会」における言説
 第7節 時代認識と女子高等教育
 第8節 あるべき女性像の更新
 第9節 「女子総合大学」設立構想
 第10節 まとめ

第2章 麻生正蔵の女子高等教育論
 第1節 麻生正蔵に関する研究
 第2節 分析の視点と資料
 第3節 麻生正蔵の経歴と女子高等教育との出会い
 第4節 校長就任時の決意
 第5節 社会事業学部の開設
  第1項 学部開設の趣旨
  第2項 日本女子大学校の社会事業教育
 第6節 麻生正蔵の女子高等教育論
  第1項 女性の天職論と「母性愛」
  第2項 麻生正蔵の「母性愛」
 第7節 「女子総合大学」設立運動
  第1項 運動の概略
  第2項 「女子総合大学」の特徴と「男女の差別対等論」
  第3項 総合大学化と「母性愛」
 第8節 まとめ

第3章 井上秀の女子高等教育論
 第1節 井上秀に関する研究
 第2節 分析の視点と資料
 第3節 戦時中の女子高等教育政策
 第4節 井上秀の経歴と家政学との出会い
  第1項 生い立ちと経歴
  第2項 家政学との出会い
 第5節 校長就任時の決意
 第6節 井上秀の女子高等教育論
 第7節 「大日本青少年団」の副団長就任
 第8節 日本女子大学校新学制度の発足
 第9節 校長退任時の言葉
 第10節 まとめ

第4章 日本女子大学校の学科課程の変遷
 第1節 分析の視点と資料
 第2節 成瀬仁蔵校長・前期(1901~1909年)における学科課程
 第3節 成瀬仁蔵校長・後期(1910~1919年)における学科課程
 第4節 麻生正蔵校長・前期(1919~1925年)における学科課程
 第5節 麻生正蔵校長・後期(1926~1931年)における学科課程
 第6節 井上秀校長・前期(1931~1940年)における学科課程
 第7節 井上秀校長・後期(1941~1945年)における学科課程
 第8節 まとめ

第5章 日本女子大学校の生徒の教育受容と卒業後の状況
 第1節 女子高等教育の生徒に関する研究
 第2節 分析の視点と資料
 第3節 入学時の状況
 第4節 在学時の状況
 第5節 卒業後の進路状況
 第6節 同窓会による卒業後の支援
  第1項 桜楓会の組織
  第2項 桜楓会の社会的活動
  第3項 桜楓会会員の連携と進路斡旋
  第4項 桜楓会と生涯学習
 第7節 まとめ

終章 結論と考察
 第1節 戦前期女子高等教育の「社会創出機能」
 第2節 現代的視点と今後の課題

史料
主要参考文献
付表
初出一覧
あとがき
著者藤村朝子 著
発行年月日2024年08月30日
頁数252頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2517-3