江戸東京の怪談文化の成立と変遷
十九世紀を中心に
定価:
27,500
円(本体
25,000
円+税)
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序 服部幸雄
序 源 了圓
序章 問題の所在
江戸篇
第一章 娯楽としての怪談
第一節 怪異とたわむれる知識人
第二節 幽霊に扮する役者たち
第二章 初代尾上松助と四代目鶴屋南北の時代
第一節 『彩入御伽草と木幡小平次』
第二節 『彩入御伽草』と皿屋敷
第三節 『阿国御前化粧鏡』と累物
第四節 『阿国御前化粧鏡』と牡丹燈籠
第三章 多様化する怪談狂言
第一節 累物のバリエーション
第二節 破壊僧と破壊尼―『隅田川花御所染』『桜姫東文章』―
第四章 三代目尾上菊五郎と鶴屋南北の時代
第一節 『東海道四谷怪談』の初演
第二節 四谷怪談と田宮稲荷神社・お岩をめぐる伝説と信仰
第三節 怪猫に扮する菊五郎・『獨道中五十三驛』
第五章 幕末の怪談文化
第一節 天保期の菊五郎と歌川国芳
第二節 名主の恨み・『東山桜荘子』―四代目市川小団次と三代目瀬川如皐―
第三節 座頭の恨み・『蔦紅葉宇都谷峠』―市川小団次と河竹黙阿弥―
第四節 黙阿弥時代と『御狂言楽屋本説』の出版
東京篇
第一章 怪談否定の思想と世相
第一節 迷信としての怪談―井上円了を中心に―
第二節 歌舞伎界の文明開化と怪談狂言・『木間星箱根鹿笛』
第二章 五代目尾上菊五郎と河竹黙阿弥の時代
第一節 皿屋敷の近代版・『新皿屋敷月雨暈』
第二節 怪猫芸の格式・「岡崎の猫」「佐賀の猫」「有馬の猫」
第三章 三遊亭円朝の怪談噺
第一節 めぐる因果の恐ろしさ・『真景累ケ淵』
第二節 幽霊の足音、幽霊の声・『怪談牡丹燈龍』
第四章 四谷怪談の近代史
第一節 お岩稲荷の変遷
第二節 春錦亭柳桜の怪談噺・『四谷怪談』
第三節 音羽屋の型の普及・洗練されていく四谷怪談
第四節 見物の感覚の変化
第五章 悪と怪奇の復権―怪談文化の行方
第一節 岡本椅堂の怪談好み
第二節 小山内薫と鶴屋南北
第三節 若き怪談狂言作者たち
第四節 猟奇耽異の文学・探偵小説
結び 柳田国男の妖怪論について
資料編
『古今化物評判』翻刻
The YotSuya Kwaidan or O’Iwa Inari序文翻訳
資料解説
参考文献
あとがき