歌学秘伝の研究
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秘密のある世界
第一章 伝授の発生
第一節 師資相承の系譜
第二節 秘密の存在
第三節 和歌の守護神
第四節 伝授と歌学
第二章 伝授の方式とそれによる時代区分
第一節 灌頂伝授の方式―灌頂伝授期
第二節 切紙による伝授―切紙伝授期
第三節 神道伝授の方式―神道伝授期
第三章 灌頂伝授期における流派と秘事
第一節 為顕流―『竹園抄』系歌論
一-一 『竹園抄』の周辺
(1)『竹園抄』と為顕 (2)『深秘九章』と『玉伝集和歌最頂』
(3)『新撰帝説集』 (4)『玉伝集』と『阿古根浦口伝』
一-二 『玉伝深秘巻』という書
(1)為顕流の血脈 (2)『石見女式』 (3)『和歌淵底秘抄』
一-三 能基『古今和歌集序聞書』
一-四 灌頂の名を持つ諸書
(1)『和歌古今灌頂巻』 (2) 『古今和歌集灌頂巻』
(3)『古今和歌集灌頂口伝』
一-五 『古今和歌集灌頂口伝』における為顕流
(1)伊長江という書 (2)静嘉堂文庫本『古今集師資相承血脈譜』
第二節 家隆流―『和歌口伝抄』系歌論
二-一 『和歌灌頂次第秘密抄』とその奥儀書
(1)『和歌灌頂次第秘密抄』 (2)奥儀の書『六条家秘抄』
二-二 『和歌知顕集』の二つの形
二-三 『和歌口伝抄』と『和歌灌頂伝』
二-四 『古今和歌集序注』のことなど
第三節 為世流―『悦目抄』系歌論
三-一 『和歌三重之大事』の成宰
(1)『和歌三重之大事』 (2)理達という人物
(3)『和歌三重之大事』と『和歌肝要』
三-二 『和歌三重之大事』の変貌
(1)『和歌三重之大事』と『和歌大綱』
(2)『玉伝深秘巻』の伝える本
(3)『悦目抄』の構成 (4)八戸市立図書館本『和歌三重大事』
三-三 『悦目抄』の変貌
(1)『一子伝』 (2)『上眇抄』
(3)伊勢神宮に伝えられた本 (4)『鷺箱極秘抄』
三-四 諸本論にかえて
第四節 為実流―鵜鷺系歌論・その他の流派
四-一『三五記 下』をめぐって
四-二 諸流派の関係と作者群
第四章 切紙による伝授
第一節 灌頂伝授期の秘事の流転
一-一 秘事の集成
(1)秘事資料 (2)流派の輪郭―冷泉流
(3)流派の輪郭―二条流
一-二 秘事の変貌
(1)宗哲の立場 (2)相伝次第という名の書のこと
(3)切紙としての伝来 (4)宗哲の立場、再説
第二節 『八雲神詠伝』の成立と流伝
二-一 神道者流『八雲神詠伝』の成立
(1)諸本 (2)成立
二-二 神道者流『八雲神詠伝』の流伝
二-三 『八雲神詠伝』の成立、再説
(1)作者 (2)『宗祗流切紙口伝』
第三節 三鳥三木の持つ意味
三-三 〝おかたまのき″の系譜
(1)灌頂伝授期 (2)切紙伝授期 (3)神道伝授期
三-二 〝よふことり″の系譜
(1)灌頂伝授期 (2)切紙伝授期 (3)神道伝授期
第五章 秘伝の背景
第一節 流派の形成に関わること
一 『古今著聞集』巻第五和歌編と家隆流との関係
(1)巻第五和歌編補入語の構造 (2)『古今著聞集』における家隆
(3)巻第五和歌編後半部の持つ意味 (4)家隆流の形成
第二節 真言の秘密に関わること
二-一 一首六義の秘事
二-二 真言の秘法―〝よぶこ鳥″の秘事
《資料編》
一 和歌古今灌頂巻(神官文庫蔵)
二 柿本人麿之事(三輪蔵)
あとがき
索引