博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

上代文学論攷

記紀神話と風土

定価: 14,080 (本体 12,800 円+税)

過去数十年間に亙る「古事記」の神話とその風土・環境の探訪に裏付けられた私見と上代文学研究の成果を「記紀神話論」「風土論」「古事記研究書解題」等各編に収録。

【著者略歴】
荻原浅男(おぎわら あさお)
 明治41年 長野県佐久市に生まれる。
 昭和9年 松本高等学校(文甲)を経て
      東京帝国大学国文学科卒業。
 昭和13年 中華民国国立北京師範大学教授。
 昭和15年 京城帝国大学助教授。
 昭和25年 千葉大学(文学部)教授。49年に定年退官。千葉大学名誉教授
 昭和49年 駒澤短期大学教授。同部長併任。
 昭和56年 駒澤短期大学教授を定年退職、
      同時に(福岡)純真女子短期大学教授に就任。60年同職を依願退職。
      その他に多摩美術大学・都立大学(大学院)・電気通信大学・中央大学(大学院)等の講師を兼務。
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
はしがき
第Ⅰ編 記紀神話論
 第一章 神話原論
  1 日本神話研究と国文学
  2 上代古典の神話・伝説・説話とその文学性
  3 日本神話研究の課題―方法論を中心として―
 第二章 神話の構造
  4 記紀所収の日月眼生伝の一考察
    ―特に中国の日月眼生伝との対比を中心に―
  5 日神・素神の「うけひ」神話の機構
  6 大山津見神と大三島
    ―イザナキ・イザナミ両神の国生み神話考―
  7 「塩こをろこをろに」考
    ―イザナキ・イザナミ両神の聖婚神話考―
 第三章 神人の像
  8 大国主と大物主
  9 悲劇的英雄倭建命
  10 古代史(書紀)に輝く三輪氏の偉業
  11 記紀に現われた三輪の巫女
第Ⅱ編 風土論
 第一章 風土原論
  1 上代文学の環境
    ―歴史的風土的環境を中心に―
  2 記紀神話の風土背景
    ―国生み神話を対象にして―
 第二章 風土の諸相
  3 天若日子神話所見の美濃国なる「喪山」考
    ―その所在と伝承の背景―
  4 越(こし)のヌナカワヒメ(沼河比売)探訪記
    ―古事記神話の風土性―
  5 古事記神話の伝承地について
    ―岐神の鎮座地、(再考)天若日子の美濃の喪山―
  6 南九州神話の旅
    ―天孫ニニギノ命神話の旧跡を訪ねて―
  7 「笠紗の御前(みさき)に真来(〇〇)通りて」考
    ―その訓義と歴史風土的背景―
第Ⅲ編 古事記研究書解題―古事記研究史―
第Ⅳ編 附編
 第一章 万葉集論
  1 天武朝文学に関する基礎的問題
   ―特に壬申の乱と万葉集の沈痛調を中心として―
2 万葉集の周辺―神話・伝説からみる―
第二章 旧事紀と古事記
3 旧事紀所見の古事記の逸文について
    ―主としてその抄出構文の方法について―
4 旧事紀所見の古事記逸文集成(資料)
第三章 〔随想〕日本文芸にみる「ほたる」
著作目録
あとがき
索引
著者荻原浅男 著
発行年月日1989年11月30日
頁数450頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0743-8