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  • 残部僅少

中世物語の基礎的研究

資料と史的考察

定価: 8,800 (本体 8,000 円+税)

基礎資料として、石清水物語、しのびね物語、小夜衣・初瀬物語の全文を収め、これらを中心に中世物語における主人公像の変遷を軸として史的展開をつぶさに論述。
目次を表示します。
研究篇
 はじめに―中世物語研究の問題点―
第一章 平安末期の一貴族藤原隆房の生涯とその作品
   はじめに
   一 家系―主として父との関係―
   二 少将時代の隆房
   三 中将・右兵衛督・左兵衛督時代の隆房
   四 権中納言・中納言・権大納言時代の隆房
   五 出家後の隆房
   六 隆房の作品
     ○安元御賀記
     ○隆房集(艶詞)
○平家公達草子
第二章 とりかへばや物語諸本解題
   はじめに
   一 諸本解題
   二 諸本の問題
第三章 とりかへばや物語の主人公
   はじめに
   一 作品の構成と主人公の設定
   二 筋の展開と主人公の成長
   三 主人公の性の二重性の意味
   四 結語
第四章 作り物語における出家遁世譚の一考察
   はじめに
   一 求婚譚の崩壊
   二 とりかへばや物語以後
   三 風葉和歌集に見る出家遁世譚の種々相
   四 出家遁世譚の行方
第五章 あまのかるも物語について
一 その伝本
二 古本と現存本
三 無名草子による評― その一 ―
四 無名草子による評― その二 ―
第六章 石清水物語について
   一 その伝本
二 原形態とその成立
三 作品の構造と特色
第七章 しのびね物語について
   はじめに
   一 諸本解題
   二 蓬左文庫本の性格と成立
   三 教育大本書陵部本の性格と成立
   四 擬古物語の文章
第八章 小夜衣について〔付 別本 八重葎〕
   一 諸本解題
   二 異本 堤中納言物語との関係
   三 狭衣物語との関係
   〔付 別本 八重葎〕
第九章 初瀬物語について
   はじめに
   一 その形態
   二 その内容
   三 その文章
   四 むすび
第一〇章 宇治の椿姫伝説と橋姫物語
一 宇治の橋姫
二 その原初形態
三 その発展(1)
四 その発展(2)
五 その崩壊
本文篇
 ○京都大学国文研究室蔵 石清水物語
○東京教育大学付尾図書館蔵 しのびね物語
○宮内庁書陵部蔵 小夜衣
○国立国会図書館分館静嘉堂文庫蔵 初瀬物語 
後記
著者桑原博史 著
発行年月日1969年09月30日
頁数568頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0730-8