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邦訳二種伊曽保物語の原典的研究 総説

定価: 17,600 (本体 16,000 円+税)

古活字本・天草本上下巻の原典を論じ、イソポ伝を検討。同系欧文との比較本文編・参考資料影印編を付す。寓話部は続編に収載。キリシタン・イソップ基礎研究結実。
目次を表示します。
Ⅰ 序章 
   本書の目的
Ⅱ Steinh★(oにウムラウト)wel集復元本と古活字本・天草本上巻及び天草本上巻の参考原典
  〈Steinh★(oにウムラウト)wel集を原典とした古活字本祖本の形成及び古活字本祖本と参考原典に拠った天草本上巻の形成〉
 第1章 Steinh★(oにウムラウト)wel集復元本と古活字本・天草本との比較の全容
  (1)はじめに
  (2)イソポ伝の題辞をめぐって 
  (3)イソポ伝の形態・構造及び対応話〈比較対照表〉
  (4)寓話部の構造及び対応話〈比較対照表〉
  (5)古活字本・天草本の成立についての概説
 第2章 古活字本・天草本のイソポ伝の諸問題
  (1)古活字本イソポ伝に標題の無い理由
  (2)古活字本・天草本のイソポ伝の形態及び構造の特徴
  (3)古活字本・天草本のイソポ伝冒頭部の構造
  (4)古活字本・天草本のイソポ伝冒頭部の訳出態度
  (5)古活字本の「イソホ,夫婦の中なをしの事」の問題及び天草本の場合
  (6)古活字本イソポ伝の挿入話7話
  (7)天草本イソポ伝の例外的章題と話順
  (8)本章のまとめ及び補足
 第3章 古活字本寓話部の諸問題
  (1)問題点の概要
  (2)古活字本寓話部序の形成
  (3)「かはづが主君を望む事」の形成
  (4)話順の問題点及び古活字本粗本巻末の補遺部
  (5)Steinh★(oにウムラウト)wel集復元本に対応話の無い5話
  (6)その他の問題話3話
  (7)「サントスの御作業」の影響による2話
  (8)本章のまとめ及び補足
 第4章 天草本上巻寓話部の諸問題
  (1)問題点の概要
  (2)天草本の寓話部に序文の無い理由
  (3)天草本の寓話の形態 〈付・古活字本の寓話の形態〉
  (4)古活字本に対応話の無い例外の1話
  (5)「イソポ,アナテスの人々にのべたるたとえの事」の諸問題
  (6)その他の問題話2話
  (7)Steinh★(oにウムラウト)wel集の直接的影響の有無
  (8)本章のまとめ及び補足
Ⅲ S.Gryphiusの1542年刊ラテン語本と天草本下巻
  〈上巻の参考原典を原典とした天草本下巻の形成〉
 第1章 1542年本と天草本下巻との比較の全容
  (1)1542本の寓話部の構造及び対応話〈比較対照表〉
  (2)天草本下巻の形成についての推論
  (3)天草本下巻前半部の編集過程
  (4)天草本下巻後半部の編集過程
  (5)天草本下巻に内在する編集過程の痕跡
 第2章 天草本下巻寓話の諸問題
  (1)古活字本との共通話2話の問題点
  (2)下巻ンお編集過程を推測するために重要な寓話
  (3)「炭焼きと洗濯人の事」他4話の対応話の問題
  (4)「二人の知音の事」他8話の対応話の問題
  (5)Steinh★(oにウムラウト)wel集復元本にある対応話17話の問題点
  (6)本章のまとめ及び補足
Ⅳ Steinh★(oにウムラウト)wel集スペイン語訳本(1489年刊)と古活字本
  〈古活字本に近い1489年本の特徴〉
  (1)1489年本の構造の概要とSteinh★(oにウムラウト)wel集復元本との違い
  (2)「庭鳥と狐との事」及び「人の心のさだまらぬ事」
     〈注目すべき話順の一致及び注目すべき対応話〉
  (3)「イソホ物のたとへをひきける事」
     〈近世語訳本による古活字本寓話部序の形成の説明〉
  (4)「獅子王と驢馬の事」他2話
     〈近世語訳本との寓話内容の一致〉
  (5)イソポ伝「本国の事」及びイソポ伝の題辞の問題
     〈アテエルスと伝国のアリシテスといふ人〉
  (6)イソポ伝「棺槨の文字の事」の訳出方法
     〈近世語訳本の特徴〉
  (7)「伊曽保」(Ysopo)と「Esopo」(エソポ)
Ⅴ 終章 
   本書のまとめ〈残された問題点を視点として〉


  
著者遠藤潤一 著
発行年月日1987年02月28日
頁数556頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0672-1