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藤井高尚と松屋派

定価: 7,480 (本体 6,800 円+税)

高尚の鈴屋入門と、その後における宣長との交渉の経緯を確実な資料によって跡づけ、松屋派を興して多くの門弟を育成し数々の著作をなした彼の事蹟を究明する。
目次を表示します。
第一章 藤井高尚の鈴屋入門
    ―本店宣長との交渉をめぐって―
はじめに(一) 一 寛政五年の松坂訪問と鈴屋入門 
二 宣長の諸記録から
  三 高尚・宣長の『源注問答』 
四 『文章草稿』と宣長の添削指導
  五 「松の屋」の始発 六 寛政十一年の松坂訪問 
七 『消息文例』の成立と宣長
第二章 『玉の小櫛』序文の執筆と『消息文例』の成立
     ―藤井高尚宛宣長書簡による考察を中心として―
  一 高尚宛宣長書簡の出現  
二 『玉の小櫛』の成立と序文執筆の依頼
三 高尚の序文と『玉の小柳』の刊行 
四 『消息文例』の成立とその刊行
第三章 藤井高尚とその周辺
    ―業合大枝宛書簡の解読を手がかりに―
一 高尚書簡とその研究 二 大枝宛高尚書簡の概要 
三 高尚の著作活動 四 高尚の門人評 五 渡辺重豊の離反事件 おわりに
第四章 藤井高尚の文章論
    ―『文のしるべ』と『伊勢物語新釈』を中心として―
一 国学四科と文章学の提唱  二 『文のしるべ』の文章論
三 『伊勢物語新釈』における本文整定の方法(一)
四 『伊勢物語新釈』における本文整定の方法(二)
第五章 『伊勢物語新釈』 の方法
     ―藤井高尚の古典研究―
一 はじめに  二 古典の注釈と文章学 
三 伊勢物語の表現と「文法」
四 規範的テキストの作成  五 高尚の方法と萩原広道の文章論
第六章 『松の落葉』の刊行と著述祝
     ―中村寛宛書簡の解読を手がかりに―
一 寛宛高尚書簡の出現  二 高尚と寛の親交  
三 寛宛高尚書簡の概要 四 『松の落葉』刊行の経緯 
五 著述祝と中山尚歯会
第七章 『松斎遺書』とその成立
  ―業合大枝宛書簡による考察を中心として―
一 『松斎遺書』とその研究 
二 『松斎遺書』の構想と大枚宛高尚書簡
三 誄諌詞執筆の依頼  四 『松斎遺書』の成立 
五 誄詞の完成・高尚の葬送
第八章 藤井高尚と業合大枝
    ―その師弟の交渉をめぐって―
一 高尚の大技評  二 『大祓詞後々釈』奥書の執筆
三 高豊の縁談・宣長画像・気吹屋入門 
四 高尚の上寺訪問と「松蔭屋詞」
五 『新学異見弁』の成立とその刊行 六 誄詞の執筆・高起の後見
第九章 清水宣昭の源氏物語研究
―『玉の小櫛のそへ櫛』・『雨夜物語品定参注』について―
一 宣昭と源氏物語  二 『玉の小櫛のそへ櫛』の成立と藤井高尚
三 高尚書入本『湖月抄』の宣昭説 四 『雨夜物語品定参注』の紹介
五 宣昭の注釈と方法
藤井高尚著作解題目録
 凡例 一 古典研究 二 文章作法 三 神道
 四 音楽・演劇 五 随筆 六 日記・紀行 七 文集・文稿
 八 和歌 九 雑記 十 書入・抜書
藤井高尚年譜
付録
 一 本居宣長の新出書簡
     ―藤井高尚宛書簡二通について―
 二 『藤井高尚後撰集註』について
     ―岡山県総合文化センター所蔵本―
 三 松の屋旧蔵『湖月抄』の書入れ注記
     ―藤井高尚の源氏物語研究―

索引
本書所収論文初出一覧
あとがき
著者工藤進思郎 著
発行年月日1986年05月15日
頁数292頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0654-7